静電気工学の応用研究であれば杉本俊之研究室

Applied
Electrostatics

杉本研究室では産業の現場で問題となっていることの解決に直結しつつ、アカデミックで独創的なアプローチを行う内容のテーマを選定しています。接着、コーティング、塗装、表面処理、研磨、切削、溶接、搬送、貯蔵、静電気対策など、取り扱うテーマは多岐にわたります。

研究テーマ

静電気工学を用いて主に4つのテーマについて研究を行っています。一見するとバラバラのテーマ設定のように見えますが、根本となっているのは、高抵抗領域(半導体から絶縁体)の電荷移動の検出とその電荷移動現象を利用した応用技術となっており、お互いにリンクしています。いずれのテーマも基本特許を取得(もしくは出願)しており、社会のニーズにあった形での社会実装を目指しています。
また、産業の現場で起こる静電気現象の測定や静電気対策についての技術相談対応は、これまでに100件を超えております。ご連絡いただければ、解決のお手伝いができるかもしれません。

01

非接触型表面抵抗率測定法の開発と応用​

モノづくりの現場において、半導体から絶縁体にかけての高抵抗の測定は、2つの電極を表面に押し当てる接触型の手法がとられてきました。しかしこの方法では測定対象の劣化の原因を生み出してしまいます。
当研究室では、静電気の特性を活用して物体の表面に触ることなく表面抵抗率を測定する方法についての研究を行っています。

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02

塗膜センサーの開発​

橋梁や鉄塔等のインフラは、金属材料で出来ていますが、錆を防ぐために樹脂の塗装が施されています。その樹脂膜は、経年劣化で金属を保護する機能が年々低下していきます。これを防ぐためには定期的な塗替えが必要ですが、塗替え時期の指標が不明瞭であり、無駄なコストがかかっていました。
当研究室では、塗膜の電気抵抗を測定することで塗替え時期が予測できると考えており、電気抵抗を測定する塗膜センサーの開発を行っています。

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03

微小物体の静電ハンドリング手法の開発​

正確さが必要な微小物体の吸着や運搬に関しては、ロボットアームによるハンドリングは難しいとされています。
当研究室ではこれまでの知見を活かし、絶縁体に対する微小物体の静電ハンドリング手法の開発を行っています。
絶縁体と言われる糸くず、セラミック粒子、ガラス粒子であっても静電ハンドリング手法を用いることで、正確な吸着・運搬が可能になると考えられます。

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04

強力超音波と静電気力を用いたスプレー装置の開発と応用

自動車塗装には、静電塗装が用いられていますがその塗着効率は80%程度とされています。
当研究室では、塗着効率を高めるために新たなスプレー装置の開発を行っています。新たに静電塗装と強力超音波を組み合わせることで塗着効率100%の装置を開発し、現在は塗料の粘性に対応する研究を行っています。

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お知らせ

  • 2023.06.29

    学生、企業の方を問わず研究室見学可能です。お気軽にご連絡ください。

  • 2023.06.29

    ホームページをリニューアルしました。

研究者

杉本俊之

山形大学大学院理工学研究科
電気電子工学専攻

杉本 俊之准教授

技術相談対応

ものづくり現場での静電気に関する問題
帯電、除電など

経歴

1996年3月 山形大学大学院博士後期課程修了
1996年4月 山形大学工学部電子情報工学科助手
2000年9月

2001年8月
米国ボストン大学客員研究員
2004年6月 山形大学地域共同研究センター 専任助教授
2007年4月

現在
山形大学大学院理工学研究科
電気電子工学専攻 准教授

所属学会

  • 電気学会(IEEJ)
  • 静電気学((IEJ)
  • 米国電気電子技術者協会(IEEE)
  • 米国静電気学会(ESA)
  • 日本塗装技術協会(JCOT)

教育活動

電気電子工学科

  • エネルギー変換(電気機器学)
  • 電気回路

電気電子工学専攻

  • 高電界現象論

ものづくり技術経営学専攻

  • 技術マネジメント特論C(品質系)
     内容:「品質工学、田口メソッド」

趣味

  • スポーツ観戦(専らNBA)
  • 洋楽鑑賞