建築データ
構造規模 木造(新在来工法)・2階建て
延床面積 110.43㎡(約33坪)(床下収納・ロフト含まず)
工事期間 平成29年3月〜7月(約4ヵ月)
Replan北海道vol.119掲載
「sônouchi」と名付けられたこの家は、Aさんご夫妻が「そのうち」新たに家を建てたいと言っていたことが名前の由来の一つです。住んでいた住宅が無事に売れ、夢を叶えることになりましたが元々のAさんの希望はコンクリート打ち放しの無機質な家でした。しかし、SUDOホームの常設モデルハウス見学をきっかけに考えが180度変わり、自然素材を使った家をつくることになりました。完成したのはニレ材の床に珪藻土の塗り壁の家。外壁には道産カラマツを用い、外構では石を土留めに採用しています。
バルコニーはAさんの一服コーナー。窓は多いが、木製のサッシは開閉できる部分のみ。それ以外は樹脂製のFIX窓にしコストと眺望のバランスを取った
玄関のタイル部分は床暖房。玄関のあるフロアには来客時に使える予備の部屋のみで、奥の階段を5段上がると寝室がある。外壁は木酢液で着色した道産カラマツとモルタルのツートンカラー
担当者こだわりの切妻屋根。「sônouchi」のôは屋根の形を表現したもの
外からだと普通の2階建ての家に見えますが、一歩足を踏み入れるともう一つの名前の由来が分かります。1階からロフトまで計5つのフロアがスキップ状に左右に現れ、まさに「層」の家。土地の傾斜を自然に吸収した結果、この形となりました。
三角屋根の効果でロフトは大人が使用しても圧迫感がなく、ほかの空間とつながっていることで使い勝手のいいものに
寝室のフロアから見た階段部分。玄関のフロア、寝室、リビング、キッチン、ロフトの計5層から構成されている
ゆるやかに空間がつながった家にしたいというAさんご夫妻の要望にも「層」の家は十分に応えています。段差で空間を区切る一方で、壁はないのでこもっているという感じにはなりません。奥さんはリビングで趣味のピアノを楽しみ、キッチンからはしごでつながっているロフトはAさんの趣味部屋。ここでマンガを読むAさんにキッチンから奥さんが手を伸ばしてコーヒーを渡すということもよくあるそう。そんな家で「ずっとしゃべっているんです」というお二人。「そのうち」を叶えた「層のうち」は、そののちの日々をより快適で楽しいものにしてくれたようです。
11帖の寝室の奥に3.5帖のウォークインクローゼット。床はラーチ合板を使用してコストダウンを図りながらも、仕上げの工夫で上質感を保っている
風通しよく明るいパウダーコーナー。壁は名古屋モザイクのタイル、床は水に強いコルクを使用
構造規模 木造(新在来工法)・2階建て
延床面積 110.43㎡(約33坪)(床下収納・ロフト含まず)
工事期間 平成29年3月〜7月(約4ヵ月)
<外部>
屋根/アスファルトシングル葺 一部ガルバリウムフラットルーフ葺、外壁/北海道産カラマツ木酢液含浸板 一部モルタル櫛引仕上、建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:木製断熱サッシ・樹脂製断熱サッシ
<内部>
床/北海道産ニレフローリング、壁/珪藻土入塗壁・ウッドチップ入クロス、天井/珪藻土入クロス
<充填断熱+付加断熱>
基礎/押出法ポリスチレンフォーム(B3)100㎜、床下/高性能グラスウール16㎏315㎜、壁/高性能グラスウール16㎏210㎜、屋根/高性能グラスウール16㎏305㎜
エコジョーズによるセントラルヒーティング(温水パネルヒーター・床暖房)
<断熱性能>UA値:0.30W/㎡K
<気密性能>C値:0.37㎠/㎡
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