「いつまでも、そのままで」 ヴィヴィアン・リー

1913.11.5、イギリス人の父とインド人の母の間に生まれ、裕福な家庭でしたが、家族の温かさには恵まれていなかったようです。後にサーの称号を持つ俳優、ローレンス・オリビエと大恋愛の末結婚、そして離婚。彼女の晩年は、若い頃からの肺の病(結核)と、精神の病であの細い身体はズタズタだったそうです。しかしひとたび演技に打ち込むとスカーレットの様に気丈だったともいいます。そして、1967.7.8、彼女は病との闘いに倒れ、53歳の若さでこの世を去りました。
私はその人生を知らなかった頃、肺結核が原因で亡くなった女優を ”何てはかなく散った女性なのだろう” と感じていたの。ひとり淋しく旅立ったのだと思いながら・・・。
彼女の作品は、「風と共に去りぬ」(1939)、「哀愁」(1940)、「美女ありき」(1941)、「欲望という名の電車」(1951)の4作品しか観ていないの。「欲望という名の電車」を観てから、あのパンフの彼女を思い出し、歳を重ねていった彼女を観る事が出来なかったから。女性って悲しいかな、老いて行く姿はスクリーンで輝いていた若き頃の姿とどうしても比べられてしまうでしょ。でもそれは健康であればいいの。彼女はあまりにも痛々しく映ってしまうわ。
私のおすすめは「哀愁」のマイラ役。悲劇だけれど、いつまでも純粋無垢な心を持ち続けた彼女が好き。そして変わることのない美しさと生きる力強さを見せてくれたスカーレットのヴィヴィアンをいつまでも心に焼き付けていたいわ。
by suama | 2004-04-15 01:05 | 映画俳優