近年、街でよく見かけるようになったカバーオールデニム。男女問わず幅広い層から人気を集めていますね。
もともと作業着として生まれたこのアイテムが、今や多くの人がファッションアイテムとして取り入れてられています。
僕も最近あたらしく購入したのですが、そもそも「そもそもカバーオールデニムって何?」「どう選べが良いか」と疑問に思ったので、この記事では、カバーオールデニムの基本から、その魅力、さらに初心者でも失敗しない選び方までをまとめました。
カバーオールデニムの成り立ち
もともと「カバーオール」は、その名の通り「全身を覆う」目的で誕生した作業着で、つなぎ型のデザインが特徴でした。
農業や建設業などの現場で、作業中の汚れや危険から体を保護するために使用されていました。耐久性と実用性を重視したこのタイプのカバーオールは、作業者にとって不可欠なアイテムとなりました。
しかし、時代が進むにつれて、「カバーオール」という言葉は主に上半身を覆うジャケット型のアイテムを指すようになりました。
現代では、カバーオールデニムジャケットは、シンプルな前開きデザインと実用的なポケットが特徴的で、動きやすさを重視した作りが多く見られます。
元々の作業着としてのルーツを持ちながらも、カバーオールデニムはファッションアイテムとして進化し、今ではストリートファッションやモード系など幅広いスタイルに取り入れられています。
主にデニム素材が使われ、耐久性とデザイン性を兼ね備えたアイテムとして、日常的に着用されるようになっています。
特徴1:実用性を重視したデザイン
カバーオールは元々、作業着として使われていたため、もともとは工具や小物を収納できるポケットが多く、腕や肩周りが動きやすくなるようにデザインされています。
最近では、胸のポケットにスマホを入れて持ち歩くのにも便利ですね。
特徴2:タフなデニム素材
デニム素材は耐久性に優れ、使い込むほどに風合いが増すため、長く愛用することができます。また経年変化で現れる「味」もデニムならではの魅力です。
デニムや衣料品の耐久性を測る指標として使われるのが「オンス(oz)」です。オンスは生地の重さを表し、1平方ヤードあたりの重量をオンス単位で示します。このオンス数が高いほど生地は厚くなり、耐久性も増します。
オンス(oz)による分類と特徴
8オンス以下
軽量で柔らかい。初心者や夏向け。カバーオールではあまり使われない厚みです。
9〜12オンス
標準的な厚さで、柔軟性と耐久性のバランスが良い。シャツ向け。
13〜15オンス
厚手でしっかりした質感。長期間の使用に最適。
16オンス以上
非常に厚く硬い。使用を重ねるほど風合いが出るヘビーウェイトデニムと呼ばれる厚み
カバーオールデニムには、10〜15オンスのものが多く使われています。この範囲のオンス数は、適度な耐久性と動きやすさを兼ね備えており、長時間の着用や日常使いに適しています。
カバーオールデニムの魅力
①ファッションと機能性の両立
カジュアルなデニムジャケットとしても、実用的なアウターとしても使えるカバーオールデニム。普段着にもアウトドアにも活躍する汎用性の高さが、多くの人に支持される理由ではないでしょうか。
また、性別を問わず誰でも着こなせるのもポイントです。メンズライクな着こなしにも、フェミニンなアレンジにも対応するところも魅力ですね。
②着れる季節が長い
インナーを調整することで、春や秋のライトアウターとして、冬にはコートのインナーとして活用できます。真夏以外一年を通して着られる期間が長いため、コストパフォーマンスにもすぐれています。
③経年変化を楽しめる
使い込むほどに柔らかくなり、色落ちやアタリが現れるのがデニム素材の特性です。自分だけの風合いに育てる楽しみが味わえます。
④コーディネートしやすい
カジュアルなデニム素材は、パンツやスカート、ワンピースなど、どんなボトムスとも相性抜群。手持ちのアイテムと合わせやすいので、初心者にも扱いやすいアイテムです。
初心者でも失敗しないカバーオールデニムの選び方
サイズ感と生地に厚み
初めてカバーオールデニムを選ぶ時は、まずサイズ感と生地に厚みを軸に選ぶと失敗すにくくなります。丈が短くなりすぎたり、逆に長すぎると野暮ったくなりますので、適切なサイズ感を見極めましょう。
また、肩幅がきれいに収まり、腕を上げても突っ張らない程度の余裕があるものを選びましょう。とくに、寒い季節は、中にニットを着ることも考えて、少しゆとりのあるサイズを選ぶのがおすすめです。
ポケットの配置と数
ポケットの配置はデザインのアクセントにもなります。自分の使い方や好みに合ったポケットデザインを選びましょう。スマホや財布を入れるなら、深めのポケットが便利です。
また、内ポケットのあるなしも使い勝手として重要ポイントです。個人的には内ポケットがあるものが好みであるタイプをよく来ています。
カラーを選ぶ
定番はインディゴブルーですが、黒や白、ライトブルーなどのバリエーションがあります。インディゴブルーは、どんなコーディネートでも色を合わせやすく、使い勝手が良いので、まずは王道で1つ持っておくのもおすすめです。
アメリカンワークウエアブランド
・Carhartt(カーハート)
1889年創業のワークウエアの代名詞的なブランドです。主に鉄道労働者向けに誕生しました。
現在では、カバーオールを含むクラシックなデザインを、シンプルで現代的なシルエットにアレンジしていますね。カジュアルファッションブランド「Carhartt WIP」はストリートファッションシーンでも注目されています。
・Dickies(ディッキーズ)
1922年創業。もともと工場労働者や建設作業員向けに耐久性を重視した作業着を提供していたブランドで、パンツ製品が有名ですね。
ワークウェアのルーツを活かしつつ、カジュアルファッションに進化。特にカバーオールはシンプルなデザインと手頃な価格で人気を集め、若者からも支持されています。
・Round House(ラウンドハウス)
1903年創業でこちらも鉄道労働者向けのオーバーオールでスタートしたブランド。
下半身が主なオーバーオールやカバーオール(全身のつなぎ服)といったクラシックなアイテムを、現代的なフィット感やカラーバリエーションで展開しています。日本のデニム愛好家にも人気のブランドですね。
・Big Smith(ビッグスミス)
1916年創業のBig Smithは主に、農業や鉄道業向けのワークウェアを作っていたメーカーです。クラシックなワークウェアを忠実に再現しつつ、現代のカジュアルファッションにもあうアイテムを作っています。カバーオールデニムジャケットはヴィンテージ感が魅力です。
・Lee(リー)
1889年に創業されtらLeeも、鉄道作業員や鉱山労働者向けに耐久性のある服を提供することに特化していました。当時から品質の良いオーバーオールやワークジャケットを製造しており、現代では、ヴィンテージライクなデザインを維持しながらも、モダンなカットや素材で幅広い層に支持されています。
長く付き合うために
デニムは洗いすぎると味わいが失われてしまいます。汚れが気になる時は、まずはブラシでほこりを払う程度に。どうしても気になる場合は、中性洗剤で優しく手洗いするのがベスト。洗濯機を使う時は、必ずネットに入れましょう。
STEAMERY シサルファイバー 衣料用ブラシ
ナノコロイド デニム ウォッシュ(WAREHOUSE)
おわりに
カバーオールデニムは、着る人の個性を引き立ててくれる懐の深いアイテムです。毎日着るうちに、あなただけの一着に育っていくはず。ぜひ、自分らしい着こなしを見つけて、長く付き合っていってください。