アメリカ・シリコンバレーに本社を置く配車アプリ等のサービスを手がけるUBER(ウーバー)の「Rebrand 2018」をリリースしロゴやその他関連要素一式がリニューアルされています。
新しいロゴ(ワードマーク)は、すべて小文字のタイポグラフィからなり、「U」の文字のみ大文字のように大きくアクセントが付けられています。以前のロゴは、すべて大文字のタイポグラフィでしたので、大きく印象が変わっていますね。
ロゴの変更と併せ、アプリのアイコンも変更されておりシンプルにロゴが配されたデザインへ変更されています。ロゴとアプリアイコンが統一されよりわかりやすくなったのではないでしょうか。
ワードマークと同じ専用フォント「Uber Move」も開発されており、WEBサイトやアプリ等で統一したフォントが使われています。
その他、基本カラーに加え、UBERグリーンやUBERレッド等のサブカラーが定義されています。
また、正方形のマス型グリッドにU型フレームを配置したコンポジションやモーションのほか、アプリ上で働く各アイコンもすべて設計されています。
デザインはイギリス・ロンドンに本社を置く企業ブランディングを専門とした会社Wolff Olins(ウルフ・オリンズ)が手がけています。
ウルフ・オリンズといえば2012年ロンドン・オリンピックのロゴデザインが有名ですが、2004年のアテネオリンピックのシンボルマークやおなじみの東京メトロのロゴなども手がけています。
企業から約9年でライダーとドライバーを結ぶスタートアップからグローバルモビリティープラットフォームに進化を遂げたUBERにとって、それらをすべて包括する総合的なブランドシステムが必要だったという。
ウルフ・オリンズのサイトにはブランドシステムを纏めたビデオが掲載されていますので、リニューアルの内容をサクッと見ることができます。
株式時価総額が1200億ドル(13兆4000億円)の巨大ユニコーン
2009年にトラビス・カラニック氏が設立し来年10年目を迎えるUBER。今では全世界で660以上の都市で事業を展開しています。従業員は16000人、300万人のドライバーを抱えています。
先日の日経新聞において、来年2019年に新規株式公開(IPO)を控え、最近の金融機関の評価額は1200億ドル(13兆4000億円)に達するとの噂もあるほどの巨大企業です。
数字的にはネットフリックス(2018年10月現在:約1450億ドル)、エヌビディア(2018年10月現在:約1431億ドル)に近い規模の企業ということですね。創業10年ですごい勢いで成長いるのですね。
ちなみに、評価額が10億ドルを超える未上場企業のことを「ユニコーン企業」と呼んでおり、その中でさらに評価額が100億ドルを超える企業は「デカコーン(decacorn)企業」と呼ばれるそうです。そのデカコーンの10倍以上なのでその規模のデカさがわかりますね。
UBERの旧ロゴは、それほど古くなく2016年2月に導入されたものでしたので、約2年半でリニューアルされたことになります。いろいろな内部の問題も抱えているUBERですが、急成長する世界屈指のスタートアップのスピード感たるや、相当のものがあるのでしょうね。
また今回のリニューアルのプロジェクトは約9ヶ月で完成しているそうですね。約9ヶ月という短期間でこの巨大企業のリブランディングが完了しているという驚きは感じずにはいられません。