成功を呼ぶ必読ビジネス書10選! あの名経営者はこんな本を読んでいた。 - STUDY HACKER(スタディーハッカー)|社会人の勉強法&英語学習

成功を呼ぶ必読ビジネス書10選! あの名経営者はこんな本を読んでいた。

自然の中で読書する人の手元

富裕層は読書量が多いと言われています。

アメリカの「Business Management Degree」によると「富裕層の88%が1日30分以上ビジネス書などを読んでいるのに対して、年収300万円以下の人はわずか2%」という研究データが明らかになっています。*1

X Corp.(旧Twitter)執行会長兼CTOのイーロン・マスク氏や、Metaの会長兼CEOのマーク・ザッカーバーグ氏、「投資の神様」*2 とも呼ばれているウォーレン・バフェット氏など、成功者の多くには「読書家」という共通点があります。

私たちも、多くの成功者の共通項である「読書」を人生に活かしたくありませんか?

とはいえ、なにを読めばいいのかわからなかったり、ビジネス書を読んでも仕事に活かしきれなかったりしてお悩みの人もいるかもしれません。

本記事では、ビジネス書の選び方や読み方に迷っているビジネスパーソン向けに、成功者たちが実際に読んだ書籍や読書術を紹介します。

ぜひあなたの成功への第一歩にご活用ください。

必読ビジネス書10選

それでは、ビジネスパーソン必読の10冊を紹介していきます。

1. 松下幸之助(2006),『新装版 人を活かす経営』, PHP研究所

 「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助氏が自身の経験を通し、どのように人を活かしていくのかを追究した一冊。

ローソン代表取締役社長の竹増貞信氏も読んだそうで、「部下の仕事ぶりに歯がゆさを感じ、その苛立ちが態度にも出てしまっていた」ときに「目を覚ましてくれた」本だと語っています。*3

経営者のみならず、リーダーシップを求められるビジネスパーソンにも役立つこと間違いなしの一冊です。 

2. 堺屋太一(1993),『組織の盛衰 何が企業の命運を決めるのか』, PHP研究所

経済企画庁長官を務めた経歴をもつ故堺屋太一氏が執筆した本書は、豊臣家や帝国陸海軍など巨大組織をケーススタディーとして用いており、歴史好きな人も楽しめる内容になっています。 

アース製薬代表取締役社長CEOの川端克宜氏も読んだ一冊で、これまで同族経営だったアース製薬の社長を任せられるにあたり「プロパー社員で役員でもなかった私に声がかかるとは思ってもみ」ず、「何をどうすればいいのか」悩んだときに読んだと紹介されています。

同氏は本書について「経営の引き継ぎのあり方や、組織を構成するメンバーの布陣のあり方などについて考えさせられる内容」だったと振り返ります。*4

経営者でなくても、チームやプロジェクトを率いる立場のビジネスパーソンのヒントになるのではないでしょうか。

3. ルイス・ガースナー著、山岡洋一・高遠裕子訳(2002),『巨象も踊る』, 日経BPマーケティング

経営危機に直面したIBMを救ったルイス・ガースナー氏自らの体験が綴られた本書は、指導力や実行力に悩むビジネスパーソンにおすすめです。

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社取締役会長の柘植一郎氏は「IT企業を率いるにあたり、読み返した本」だと紹介し、以下のように振り返ります。

初読は20年前ですが、自ら先頭に立って「実行」に全力を傾け、言葉を尽くして社員にメッセージを送り続けたガースナーの経営姿勢には今も学ぶことが多いと感じます。*5

自ら実行して成功を得るプロセスを、あなたの仕事にも活かしてみませんか。

4. D・カーネギー著、山口博訳(2023),『人を動かす 改訂新装版』, 創元社

ビジネスシーンのみならず、あらゆる状況において実践しやすいカーネギーのアドバイスが凝縮された本書は、「自分に自信をもちたい」「よりよい対人関係を築きたい」「成功を収め、充実した人生にしたい」、このような思いを抱いた人に救いの手を差し伸べてくれます。

「投資の神様」*2 「オマハの賢人」*6 と呼ばれている投資家のウォーレン・バフェット氏も影響を受けたとされる本書を、みなさんも一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

5. P.F.ドラッカー著、上田惇生訳(2006),『経営者の条件』, ダイヤモンド社

成果を上げるための習慣はどのようなものか、組織のなかで自分の強みを発揮するにはどうすればいいのか――ビジネスシーンのみならずあらゆる場面で役立つ知恵が凝縮された一冊。 

本書は、Amazon.comの創設者、ジェフ・ベゾス氏が愛読してきた一冊でもあります。*7

ドイツ語で書かれた本がカラフルに並ぶ様子

6. スティーブン・R.コヴィー著、フランクリン・コヴィー・ジャパン訳(2013),『完訳 7つの習慣 人格主義の回復 ハードカバー 』, キングベアー出版

20世紀で最も影響力のあるビジネス書とされる本書。自ら変わることで成功をつかみとる。それを可能にするために、どのように人格を磨いていけばいいのか? より豊かな人生を歩むための知恵を与えてくれる一冊。

本書は株式会社ナレッジワーク代表取締役の麻野耕司氏が「大学時代に初めて読んで以来100回は読んで」いるとしており、同氏の人生に影響を与えた本です。*8

7. ジョン・ブルックス・近藤たかし著、須川綾子訳(2021),『ビジネスの失敗学 ビジネス・アドベンチャーズ 』, 講談社

実際に起こった失敗からどんな教訓が得られたのか。あらゆる情報をもとに正しい意思決定を導くにはどうすればいいのか。その答えを導いてくれる内容です。 

「若き日のビル・ゲイツがウォーレン・バフェットから借り受け、以来20年あまりを経てなお『最高のビジネス書』と言い切った名著」で、「ブルックスの著書のなかでもビジネス書の古典と言われる傑作」と呼ばれる『Business Adventures』を、漫画とテキストで再構成した書籍です。*9

8. ナシーム・ニコラス・タレブ著、望月衛訳(2009),『ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質』, ダイヤモンド社

「こうであるに違いない」といった価値観にどのように打ち勝ち、未知である未来をどう見据えて意思決定していくか。先見の明を培いたい人の必読書です。 

株式会社メルカリ代表執行役CEO山田進太郎氏は本書を読んだ感想を、以下のように述べています。

メルカリも最初出てきた時には「ヤフオク!があるからいらなくない?」という声がほとんどでしたし、米国進出についても「日本企業は絶対に無理でしょう」と思われているので、そういう常識を壊していくという意味でも面白さを感じましたね。*10

本書を読めば、あなたの価値観も覆されるかもしれません。

9. ジム・コリンズ;ジェリー・ポラス著、山岡洋一訳(1995),『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』, 日経BP社

世界の大企業がどのような決断を重ねて現在にいたるのか、成長し続ける企業にあるものはなんなのか。さまざまな事例をもとに、成功の秘訣をのぞいてみませんか。

株式会社サイバーエージェント 代表取締役社長の藤田晋氏は本書について「今の私があるのは、『ビジョナリー・カンパニー』のおかげ」だとし、「『時を超えて成長し続ける企業』の特徴が解説されてい」ると語ります。*11

10. ピーター・ティール;ブレイク・マスターズ著、関美和訳(2014),『ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか』, NHK出版

発売されてすぐに世界的なベストセラーとなり、イーロン・マスクやマーク・ザッカーバーグも絶賛した本書は、シリコンバレーで絶大な影響力をもつピーター・ティールが母校スタンフォード大学で行なった起業講義録です。

本書にまとめられているゼロから1を生み出す企業をつくるために必要なエッセンスは、組織で働くビジネスパーソンにも役立つことでしょう。

読書する人が二人並んでいる

読書習慣のつくり方や効果的な読み方のコツ

ビジネスパーソンたるもの、本を1冊読んで終わりにせず、読書を習慣化することが大切です。しかし、忙しい日々のなかで読書を習慣化するのは簡単なことではありません。では、成功者たちはどのように読書を習慣にしているのでしょうか。

読書習慣のつくり方

今回は、成功者のひとりで、世界的な広告代理店ハバス・ニューヨークの最高クリエイティブ責任者(CCO)を務めたハリー・バーンスタイン氏の読書習慣を参考に、その秘訣を探ってみます。

同氏は、読書を習慣化するにあたって以下のような工夫をしています。

  1. 本をすぐ手に取れるようにする
  2. 起床時と就寝時は読書をする
  3. 休憩のタイミングを事前に把握しておく

*6を参考に筆者がまとめた

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

1. 忙しいビジネスパーソンは読書時間の捻出が大変だと思います。しかし、すきま時間を活用すればまとまった時間を確保できなくても読書はできます。予期せずに発生したすきま時間にも対応できるよう、カバンやデスクまわりに本を備えておきましょう。

2. 起床時と就寝時の読書について、バーンスタイン氏はこう述べています。

1日の始まりと終わりの20分間、私はスマートフォンではなく、本を手に取るようにしている。本を読めば、眠りが深くなり、目覚めも爽やかになる。モチベーションも高くなり、アイデアも浮かぶような気がする *6 

脳が疲れていない朝は 「脳のゴールデンタイム」とも言いますし、電子機器のライトは睡眠に悪影響なのも周知の事実でしょう。

20分間読書をすることを負担に感じてしまうなら、5分から試してみるのはいかがでしょうか。まずは習慣にすることを目的にするのです。

3. その日のどのタイミングで休憩をとれるかの確認は、読書の実践を確実なものにするとバーンスタイン氏は語ります。

どのくらいの時間を読書に充てられるかが事前にわかれば、どんな本を持っていくかの参考にもなります。

屋外で読書をする男性

読み方の工夫

読書を人生に活かすためには、習慣化だけではなく、読み方にも工夫が必要です。

そこで参考にしたいのが、マイクロソフトの元最高経営責任者ビル・ゲイツの読書術。

  1. ひらめきや気づきを本の余白にメモする
  2. 同じテーマの本を複数読む

*12を参考に筆者がまとめた

1. 読書をして得たひらめきや新たな発見を、読み進めているうちに忘れてしまった経験はありませんか? ゲイツ氏はそういったことを防ぐために、「本を読んでひらめいたり、気づいたりしたことを即座に本の余白に書き留めることを習慣にしてい」るのです。

メモしながらの読書は時間がかかりますが、ゲイツ氏はこの方法が「(読書を通じた)私の学習法のカギだ」と述べています。*12

本を読み終えるのに時間がかかると焦ってしまいそうですが、実際に成功を収めているゲイツ氏が言うのですから、説得力があります。

2. ゲイツ氏は「関心が強いテーマは複数の本を読む」ようにしています。それは、「さまざまな専門家の書籍を読むことで、それぞれの意見の違いを知り、可能な限り深く理解する」ためです。*12

読書で得た知識を活かしていくには、情報を自分なりに解釈する必要があります。その際に、情報の一部分しか見えていなかったら、それを正しくとらえるのは難しいものです。

筆者は歴史関連の本を読んでいて、立場によってとらえ方が変わるのを感じています。歴史ひとつをとっても、多面的に見ようとしなければ、なにが正しいのか見えてきません。

あらゆる側面から情報を得て全体を把握するゲイツ氏の読書の仕方は、情報があふれる現代を生きるビジネスパーソンの参考になるはずです。

***
読書は彼らの成功の要因のひとつであることがわかりました。ぜひあなたも成功への架け橋として読書を活用してみませんか。

この記事で紹介した書籍はこちら

1. 松下幸之助(2006),『新装版 人を活かす経営』, PHP研究所

2. 堺屋太一(1993),『組織の盛衰 何が企業の命運を決めるのか』, PHP研究所

3. ルイス・ガースナー著、山岡 洋一・高遠 裕子訳(2002),『巨象も踊る』, 日経BPマーケティング

4. D・カーネギー著、山口博訳(2023),『人を動かす 改訂新装版』, 創元社

5. P.F.ドラッカー著、上田惇生訳(2006),『経営者の条件』, ダイヤモンド社

6. スティーブン・R.コヴィー著、フランクリン・コヴィー・ジャパン訳(2013),『完訳 7つの習慣 人格主義の回復 ハードカバー 』, キングベアー出版

7. ジョン・ブルックス・近藤たかし著、須川綾子訳(2021),『ビジネスの失敗学 ビジネス・アドベンチャーズ 』, 講談社

8. ナシーム・ニコラス・タレブ著、望月衛訳(2009),『ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質』, ダイヤモンド社

9. ジム・コリンズ;ジェリー・ポラス著、山岡洋一訳(1995),『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』, 日経BP社

10. ピーター・ティール;ブレイク・マスターズ著、関美和訳(2014),『ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか』, NHK出版

※引用部分の太字は編集部が施した

(参考)

*1 ダイヤモンド・オンライン|9割の人がやってない!「読書」からより多くのメリットを得る「読み方」
*2 現代新書|投資の神様バフェットも心酔!あの名著が教える「強い心」のつくり方
*3 好書好日|異なる視点を得て、心の旅を楽しむ ローソン代表取締役社長・竹増貞信さんの本棚
*4 好書好日|アース製薬代表取締役社長CEO兼グループ各社取締役会長・川端克宜さんの本棚 読書をコミュニケーションの手がかりに
*5 好書好日|伊藤忠テクノソリューションズ代表取締役社長・柘植一郎さんの本棚 言葉の価値は、速度ではなく質
*6 NewsPicks|ウォーレン・バフェットに学ぶ「読書を毎日の習慣にする方法」
*7 日経ビジネス|“狂気”と呼ばれたアマゾンのカリスマ、ベゾスの「教科書経営」
*8 Oshibon|麻野 耕司のおすすめリスト
*9 PR TIMES|ジョン・ブルックスの名著が漫画+テキストで登場。『ビジネスの失敗学 ビジネス・アドベンチャーズ』発売!
*10 CNET Japan|1年間で365冊の本を買う--メルカリ山田会長のライフスタイル
*11 プレジデントオンライン|「土日もGWも夏休みも要らない」藤田晋氏が若手時代、鬼のように働いた深い理由
*12 日経ビジネス電子版|天才ビル・ゲイツに学ぶ 読書を“血肉”にするための5つのルール

【ライタープロフィール】
澤田みのり

大学では数学を専攻。卒業後はSEとしてIT企業に勤務した。仕事のパフォーマンスアップに不可欠な身体の整え方に関心が高く、働きながらピラティスの国際資格と国際中医師の資格を取得。日々勉強を継続しており、勉強効率を上げるため、脳科学や記憶術についても積極的に学習中。

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