製作中の短編SF映画サイレントプラネットの参考として、ポール・ヴァーホーベン監督のヒット作「ロボコップ」をみました。
「ロボコップ」はラストしか観たことがなく、遅ればせながら初めて最初から最後まで観ました。
現代社会を痛烈に批判したコマーシャルからいきなり始まるなど、やはり並の映画監督ではないところをポール・ヴァーホーベン監督は見せ付けてくれます。
圧巻なのは、ロボコップが初めて登場するシーンです。
ロボコップに改造された主人公マーフィの視点から、ロボコップ誕生をずーっと描いてみせているなんて、スゴイ発想だと思います。
しかも、ロボコップの姿は最初のほうでチラリとモニター画面にしか見せないんです。
こんな勿体ぶった見せ方は、SF映画ならではの手法です。
肝心のキャラは最初から見せないで、観客の好奇心を煽るだけあおって、いいタイミングでドーンと見せる。もちろん、それだけ、キャラ設定、リアリティなどがしっかりしていないと、観客はガッカリさせてしまうというリスクがありますが。
ロボコップの魅力は単なるアクション映画ではなく、しっかりとした物語がバックボーンとしてあるという事です。
呆れるくらいアッサリ終わるところや、悪人がみせるバイオレンスシーンも見所の一つです。
80年代に作られたとは思えないほど、今見ても新鮮な映画でした。