はてなブログでは、標準的な医療情報を否定するような情報発信に関して「はてなブログのガイドライン」にて以下のように定めています。
はてなブログのガイドライン - はてなブログ ヘルプ危険性のある情報発信への対応
特に、健康、医療、食の安全や公衆衛生などの領域で、標準的な医療情報を否定するような見解や独自の見解が掲載されており、人身に危険が及ぶ可能性がある場合、読者に対する注意喚起と中立的な情報源や適切な相談窓口の案内をはてなにより挿入することがあります。挿入された情報をCSSなどで非表示にすることは禁止します。
これまでも、投稿された情報を信じると人身に危険が及ぶ可能性があると判断したブログについて案内を挿入してまいりましたが、ワクチンに関する誤った情報が公開される問題が社会的に広がりを見せる中で、改めてはてなブログでの対応を周知させていただいた次第です。
現在のところ、はてなブログでは、標準的な医療情報を否定するような情報も含めて、情報の削除については慎重であるべきであると考えています。例えば、欧州委員会(EC)の高度専門家グループでは、虚偽情報を削除することが、その情報の提供者やそれを信じる人の信念を強固にする可能性が指摘されています*1。
このような専門家の見解からも、短期的な効果を目的とした情報の削除ではなく、疑わしい情報については警告文を表示し、正しい公式情報へのアクセスを促すことにより対抗することが望ましいと判断しています。
なお、標準的な医療情報を否定するような見解、独自の見解が掲載されている場合でも、大きな危険はない*2と判断した場合には、同案内を掲載しないことがあります。これは、はてなブログが、個人的な体験に基づき個人が自由に記録を残せる、という日記としての役割を重要であると考えていること、また情報公開への制約がかえって発信者の見解を強固にしてしまう可能性を考えたものです。
標準的な医療情報を否定するような見解が発信されるリスクと、日記として個人の記録を残す役割を比較衡量しながら、よりよいポリシー・運用となるよう対応を検討してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
*1:https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/final-report-high-level-expert-group-fake-news-and-online-disinformation P.14
*2:風刺や創作、日記の一部に見解が含まれる、個人の一意見の範疇であり拡散を目的としていない、など