ドイツでこんな生活

明日は楽しみにしていた里帰り。
日本に行ったらあれもしよう、これもしようと考え、「やることリスト」を持参するのですが、結局実家でボーっとする日々を満喫するのです。

友人との再会も楽しみのうちのひとつ。彼らに会うと、もう彼ら以上に気楽に、わだかまり無く付き合える友人はできないだろうと思います。例えば仕事で、例えば誰々の妻として知り合った人々とは、親しくなってもなかなか本当の自分を出せないものです。

別の楽しみは日本／日本人観察です。国を外から見るのと中から見るのとでは見方が大分違います。ドイツ生活不満なことも多少あるのですが、日本に帰るたびにドイツも捨てたものじゃないと思えるのです。同じように、久しぶりに日本に戻ると、これはすばらしい！これはちょっとまずいんじゃない？と客観的に見ることができます。

年２回の里帰り、毎回快く送り出してくれる相棒には感謝。

では行ってきます。

私がテレビを見るのは主にスポーツクラブです。
家では大抵録画しておいた映画を見る程度。ちなみにドイツのテレビはコマーシャルがとても長く、もう番組が終わったの？と思うほどです。

数少ないお気に入り番組、ティム・メルツァーという３２歳、男性の“Schmekt nicht, gibt's nicht”（おいしくないなんてことは無い）という料理番組が月～金曜日の１８時３０から放送されています。

何週間前か、その番組にモーリッツ・ブライブトロイという映画俳優がゲストとして出ていました。「ラン・ローラ･ラン」や、最近では「ミュンヘン」にも出演していた俳優です。

話はさらにさかのぼり１９９９年１１月、いつものように休日のカフェでのんびりしていたところ、３人のちょっと人相の悪い外国人が入ってきました。ちょっと怖い．．．
異国の地で会った外国人はお互い、目を合わせて無言の挨拶をするようです。
相棒も例にもれず、しかも「ハロー」とまで言っていました。
彼はしばらく考え、近くに座った彼らと英語で会話を始めました。

相棒　「あなた、もしかしてドイツ語話しますか？」。
外国人A　「はい」
相棒　「もしかしてモーリッツ・ブライブトロイさんですか？」
外国人A　「そうです。はじめまして、あなたもドイツ人ですか？」

このとき「ドイツの俳優さんか、話してみると全然気取ってなくて親しみやすい人だな」とかなり好印象を受けました。後から映画を見て更にいい演技をする人でびっくり。
彼らは東京国際映画祭で「ルナ・パパ」という映画で最優秀芸術貢献賞を受賞したようでした。

それ以来彼のファンです。単純。

ドイツに住んでいる醍醐味は、週末を利用してちょっとウイーンへ、などということができることです。というわけで行って参りました初ウイーン。

飛行機に乗って1時間もしないでウイーンに到着。CAT（City Airport Train）の往復チケット16ユーロを買ってたったの16分で街の中心に着きました。そこから地下鉄U4に乗り換えて2駅でホテル近くの駅Karlsplatzまで行きます。
ホテルに荷物を置いて早速街を歩き回りました。ウイーンの街は建物がとても美しく、ヨーロッパの街並みを堪能したかったらまさにここに来るべきだなあ、と思いました。保守的な服装の人が多いとは相棒談ですが、おしゃれな人が多く、街全体が華やかです。

ショッピング通りに日本でも人気のセルモネータグローブスがあったので、春物の手袋をひとつ買いました。ここの手袋は全て手作りで、同じ色、サイズ、デザインでも微妙に大きさが違います。ぴったりサイズを探すのに20ペアーも試着してしまいましたが、店員さんも嫌な顔ひとつせずつきあってくれました。

お昼はもちろん“ヴィーナーシュニッツェル”　ウイーン風カツレツです。
レストラン裏の厨房で「トントントン！」と肉をたたいてのばしている音が聞こえてきます。
私は豚肉、相棒は子牛のシュニッツェルをいただいたのですが、こんなに柔らかく、ころもがさくさくしたおいしいのを食べたのは初めてでした。

国立オペラ座から歩行者天国ケルトナー通りを歩いてシュテファン寺院を見学、お昼の後は自然史博物館、美術史博物館付近を散歩。ここの敷地内の芝生や木々が日本庭園のようにきれいに刈り込まれていて、歩いているだけで十分心地よい気分になります。

ホテルに戻ってチェックインをすませると、すばらしい部屋に案内されました。
相棒が今日は記念日だと伝えたところ、ホテル側が気を利かせてくれて部屋をアップグレードしてくれたのです。ザッハホテルのスイート、とてもステキでした。

楽しみにしていたスパもとても豪華でした。特に生のハーブが置いてあるサウナの香りはかなりのリラックス効果があります。フィンランド風サウナの中で会ったアメリカ人女性はヨーロッパ旅行中で、プラハからウイーンに来たと言っていましたが、やはりウイーンの街並みの美しさに感動していました。

ホテル内のレストランは残念ながらすでに予約で満席だったので、ホテルのカフェで夕食をとることにしました。オペラ観賞の後そこで食事をする人が多く、ほぼ毎週末予約でいっぱいになるそうです。カフェの方はまだいい角席が空いていたのでフロントで予約をとってもらいました。
お昼のカツレツがちょっと重かったので、軽めにコンソメスープとアスパラガスとハムのサラダをいただきましたがこれが大正解、とってもおいしかったです。

オーストリアで感じたのは、ドイツ語で話す人に対する対応が英語で話す人に対してより良いということです。ドイツでその違いをそこまで感じたことが無いのでおもしろいなあと思いました。

次の朝、ゆっくり2時間も！時間をかけて朝食を満喫。まばゆいばかりのシャンデリアの数々にはちょっと圧倒されましたが、これ以上豪華にはできないであろう食事に大満足でした。
ホテルをチェックアウトし、地下鉄を10分乗ってシェーンブルン宮殿に行きました。晴天の散歩日和だったのと時間がそれ程なかったため、敷地内を散歩して周り、また荷物をホテルで受け取って空港に向かいました。

また是非訪れたい街、ウイーンの週末は忘れられない思い出になりました。



セルモネータグローブス
http://www.sermonetagloves.com/en/

レストラン・Die Wienerin
http://www.die-wienerin.at/

ザッハホテル
http://www.sacher.com/sacher/HotelSacherWien/index.jsp

“外国語は私たちにとってなじみが無い”という新聞記事(宿題の読解文なのですが)。

外国語習得がますます重要になってきたヨーロッパですが、ドイツのある研究所が調べたところ、3人に一人しかきちんと英語を勉強しなかったことが明らかになりました。
興味不足においてはメディアを通して外国語に触れる機会を増やすことも重要です。
研究者は23パーセントの英語、またはフランス語の習得者に“良くできる”と評価を下すことができるとし、20歳から28歳の若者の多くは、学校をでてからそんなに経っていないので少なくともひとつの外国語は流暢に話せると主張しています。
教育者は外国語の授業提供の不足を訴えています。ある研究所が企業に依頼したアンケートでは面白い結果がでました。4人に3人の会社役員は、仕事上英語は必要不可欠だと述べました。企業が大きければ大きいほど重要になってきます。最低一外国語さえ身についていない生徒は、居残りしてでも不足を埋め合わせないと．．．

と、私の理解するところではこんな記事でした。もう10年以上も前の記事です。
外国語習得に関してはさまざまな意見があるかとは思いますが、私は外国語習得に伴い、国の文化背景を知ることに価値があると考えます。