今号は私が編集に携わったスタンフォード・ソーシャル・イノベーション・レビュー(SSIR)の72号目で、これが私の手がける最後の号になります。SSIRの編集長としての役割から退いた後は、旅行や家族・友人との時間を過ごし、著者やアドバイザーとしてソーシャルイノベーションに関わっていきたいと思います。
解決手法
デザイン思考は期待外れだったのか
デザイン思考は、世界の複雑な社会的課題を解決できると期待されたが、それに十分に応えてきたとはいえない。デザインに批判的に向き合うことで、デザイナーは自分たちの方法論の有効性を証明するためではなく、コミュニティのために働くことができるようになる。
システム変革を加速するためにはデザイン思考の進化が必要だ
より複雑な社会課題に対処するためには、デザイン思考をいまよりもはるかに協調的で、システム変革を志向するものに変えていく必要がある。
わたしを支えてくれる本: 人と自然の〈あいだ〉をめぐって
社会変化は個人の内面から始まる。
人から人へ正義を「感染」させる世界の変え方
社会変化は個人の内面から始まる。
「誰もがチェンジメーカーになれる」は本当か
本書は既に拡大解釈されがちな概念をさらに拡大して捉えるものでありソーシャルイノベーションの世界を支配するヒーロー神話を強化している。
コミュニティ・オーガナイジングに「出し惜しみ」してはいけない
民主主義を蝕む政治的二極化と過激な思想に対抗するためにフィランソロピーはコミュニティ・オーガナイジングに出資すべきである。
分断を超えたなめらかで豊かな未来創造
「未来学」というものとかれこれ30年ほど付き合ってきた。未来学とは、未来はどうなるのか(予測)、未来をどうしたいのか(ビジョン)についての学際的研究領域である。
Thoughts for Tomorrow(5):読書会と金平糖
手前味噌だが、僕は、SSIR-Jのコミュニティが主催する、オンラインの「読まずに読める」読書会が大好きだ。本や文章をはさんで、それぞれの距離感で、ゆるやかに自由につながっていく感覚がなんとも心地よいのだ。
コミュニティ・エンゲージメントを高める6つの原則
社会課題解決においてデータを活用することには効率化とインパクトの両面で非常に大きな可能性がある。しかし結果を焦ってトップダウンで実施してはならない。なぜならコミュニティのエンゲージメントなくしていかなる施策も社会変革にはつながらないからだ。