【Digital Platformer株式会社様】金融機関様に向けたデジタル通貨サービス「KAN」の短期提供に向けてインフラ全般をリード | sreake.com | 株式会社スリーシェイク

【Digital Platformer株式会社様】金融機関様に向けたデジタル通貨サービス「KAN」の短期提供に向けてインフラ全般をリード | 活用事例

2024.9.11

※写真右から
Digital Platformer株式会社 開発グループCTO 安原守一様
Digital Platformer株式会社 プロダクトグループVP 澤田匠様
株式会社スリーシェイク エンジニア 立花創
株式会社スリーシェイク エンジニア 鈴木勝史

【課題】
・サービスローンチまでの期間が短い中、技術や知見を持ったインフラ担当者が不在
・金融システム特有のセキュリティ対応など、高度なアセスメントやナレッジが必要
【支援依頼の決め手】
・チームで同じ目標を共有し、インフラ設計から構築までをリードしてもらえた
・現場の状況を鑑みながら、先回りして、新しい技術の提案や必要な情報提供をしてもらえた
【効果
・タイトなスケジュールの中、無事にサービスをローンチできた
・高度な技術力や知識を共有してもらい、新しい挑戦ができるようになった

「お金の移動コストと移動時間を限りなくゼロにする」というMissionのもと、デジタル通貨「KAN」や、分散型ID発行プラットフォーム「SHIKI」を展開するDigital Platformer株式会社(以下DP)。同社では、ブロックチェーンなどの先端テクノロジーを用いて、行政や金融機関をクライアントとしてサービスを提供しており、その中でスリーシェイクは、同社に対して金融システム特有の厳しいセキュリティ要件に対する対応や、インフラ設計構築をリードする立場として開発支援を行っている。

DP社では、インフラ担当者が不足する中、リリースに向けて非常に短い期間で開発を進める必要があり、高度なインフラスキルや金融システム構築の経験を持ち、設計構築をリードできるパートナーを求めていたという。

スリーシェイクは、SREの総合支援サービス「Sreake(スリーク)」を通して、DP社の提供するサービスのFISC対応や、インフラ全般の設計・構築・運用に携わっている。SREエンジニアの立花、鈴木と共に、DP社取締役の松井様、デジタル通貨サービス責任者の安原様、分散型IDサービス責任者の澤田様に、プロジェクトの課題感や実際の成果など、さまざまな視点で率直な感想を伺った。

目次

  1. 通貨やIDのあり方を変革する、Digital Platformer社のプロダクト
  2. 依頼の決め手は、高い技術力や豊富なナレッジでリードする姿
  3. AWSで、より早く、より安全なサービス提供を目指す
  4. ローンチに向けて、インフラ担当者不足などの課題も
  5. ナレッジや技術力で開発を加速
  6. チーム一丸で同じ目標を追い、困難を乗り越える
  7. 技術力やナレッジにより、未知の領域へ挑戦しやすくなった
  8. 日本中で使えるサービスへ、SaaS化も見据えて進化を続ける
  9. 新しい社会のインフラを作る、未来への挑戦はこれからも続く

通貨やIDのあり方を変革する、Digital Platformer社のプロダクト

Digital Platformer株式会社 開発グループCTO 安原守一様
Digital Platformer株式会社 プロダクトグループVP 澤田匠様

−スリーシェイクが支援するプロダクトの概要について教えてください。

安原

当社ではデジタル通貨「KAN」や、分散型ID発行プラットフォーム「SHIKI」をプロダクトとして提供しており、スリーシェイクさんには主にデジタル通貨「KAN」を支援してもらっています。
「KAN」は金融機関が発行する地域通貨と、自治体が発行する地域ポイントの、両方のアセットが扱えるサービスで、石川県内で「トチツーカ」というデジタル地域通貨アプリに利用されています。
※「トチツーカ」は、自身の口座からチャージして決済できる「トチカ」と、自治体から付与されるポイント「トチポ」を使用することで、石川県内のトチツーカ加盟店にてキャッシュレス決済を利用することができるサービス。

−トチツーカはどのようなシステムの構成で提供されているのでしょうか?

安原

Webサービスのバックエンドに近いイメージですが、もう一段後ろにプライベートブロックチェーンがあるという構成で、AWS上に構築されています。

−案件の体制はどのようになっているのでしょうか?

安原

案件開始当初は、アプリケーション開発のエンジニアが6-7名いたものの、インフラ担当者は不在の状況でした。そのため、インフラに関してはほとんどの部分をスリーシェイクさんに支援していただいています。また、金融システムの開発経験を有するメンバーがいなかったため、金融システムの知見があるスリーシェイクさんにお声がけさせていただきました。

−分散型ID発行プラットフォーム(SHIKI)についても教えていただけますか?

澤田

分散型ID発行プラットフォームの「SHIKI」は、ブロックチェーンを用いたID発行プラットフォームになります。いわゆるIDサービスと呼ばれるものは様々ありますが、ほとんどは中央集権型となっていて、ユーザのデータはサービス提供元のデータベースに集約されています。一方「SHIKI」は分散型のため、データが特定の場所に蓄積されるわけではなく、管理者もいません。これにより単一の攻撃対象がなくなり、システム全体のセキュリティが向上します。また、分散台帳を活用することで認証情報の改竄を難しくしています。このサービスも「KAN」同様AWS上に構築されています。

依頼の決め手は、高い技術力や豊富なナレッジでリードする姿

Digital Platformer株式会社 取締役CAO/CHRO 松井しのぶ様
Digital Platformer株式会社 開発グループCTO 安原守一様
Digital Platformer株式会社 プロダクトグループVP 澤田匠様
写真左:Digital Platformer株式会社 取締役CAO/CHRO 松井しのぶ様

−スリーシェイクが参画する前にDPさんが抱えていたビジネス上の課題を教えてください。

松井

会社全体の課題としては、全体的にエンジニアが不足していたこと、また正社員も少ない状態であったことが挙げられます。それは今も継続している課題です。また、金融機関と一緒に進めていく案件ということで、金融システム開発に対する不安ですとか、技術力にも課題感を持っていました。スリーシェイクさんは以前他社の案件でご活躍されている姿を見たことがあり、信用できる会社だという印象が強くあったのでお声がけさせてもらいましたが、やはり紹介してくれるエンジニアの技術力が非常に高く、助かっています。

−ありがとうございます。当社を選んでいただいた理由は、そういった部分だったのですね。

安原

そうですね。指示された仕事をするというスタンスではなく、一緒に良いプロダクトを作っていこうという姿勢の元で取り組んでいただけるため、他にこういう会社さんはなかなか見つからないと思っています。単純に技術力だけが高いエンジニアではなく、高い技術を持ちつつ、チームとして同じ目線を持って一緒にプロダクトを作っていけるのがありがたいです。

AWSで、より早く、より安全なサービス提供を目指す

−今回のサービスでは、クラウドサービスとしてAWSを選定しているかと思いますが、どういった背景で選定されたのでしょうか?

安原

当時いた人間がAWSの有識者だったことなど、開発者たちのナレッジがあったことが決め手でした。

(To:スリーシェイク)スリーシェイクのAWSに対する強みについて教えてください。

立花

まずは有識者が多いことですね。有資格者も多いので、質の高い支援サービスが提供できると思っています。また、今回はTerraformというIaCツールを用いてインフラを構築していますが、インフラもコード化するというのがスリーシェイクの基本スタンスになっているため、変更や修正が行いやすく、素早いリリースサイクルに対応できるのも強みだと思っています。
Datadogなど、運用監視サービスとの連携に関する知見を有するメンバーも多く、インフラの構築から保守運用まで一気通貫でご支援できる点も強みですね。

鈴木

そうですね。有識者・ナレッジという点では、案件に参画しているメンバーでは分からないことも社内の他メンバーに聞くことで解決するケースもありますし、社内に知見が溜まっている点は強みですね。

ローンチに向けて、インフラ担当者不足などの課題も

株式会社スリーシェイク エンジニア 立花創
株式会社スリーシェイク エンジニア 鈴木勝史

−(To:スリーシェイク)当社側はどのような立場で参画させていただいていたのか聞かせてください。

立花

デジタル通貨サービスを金融機関様向けに提供する案件に、インフラ構築を支援する立場で参画させていただきました。サービスローンチまでの期間が短く、かつ 顧客・DP社内にインフラの有識者が少ない状況での参画だったため、インフラ構築全般をスリーシェイクがリードしていく必要があると認識していました。
基本的なシステム構成は案件参画当初から固まっていましたので、参画メンバの得意分野を踏まえてインフラの設計・構築担当を分け、期間が短い中でもスムーズに構築を進めていける体制を整備すると共に、金融機関様内のご担当者との要件調整や、質疑等も当社が担い、インフラ全般の作業を主体的にリードしていくことを考えていました。
結果として、サービスのコアな部分の開発にDPさんのプロパメンバが集中していただける状況を作れたのかなと思います。

(To:スリーシェイク)金融機関に対してサービスを提供していくという観点でご支援できた部分はありますか?

立花

これまでのインフラ構築実績や、特にセキュリティ周りで知見をご提供できたと思っています。金融機関様向けということもあり、セキュリティ面での要求がシビアなサービスでしたので、案件参画当初より他金融サービスでCSIRTを担うプロフェッショナルをアサインし、事前アセスメントを行った上で、具体的な対応方針のご提案を行うような形でご支援をさせて頂きました。

安原

そうですね。FISCの提供する「金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準」に対して、絶対にリリースまでに対応が必要となる範囲や許容できる範囲を、想定されるリスクを勘案しながら金融機関様を交えて協議し、決めて行くことができたと思います。

ナレッジや技術力で開発を加速

−(To:スリーシェイク)ここからは少し技術的な話にフォーカスしたいと思います。今回のシステムはどのようなクラウドサービスを用いて実現されていますか?

鈴木

参画当初からブロックチェーンノードはEC2インスタンスを利用し、各種APIやフロントはECS Fargateで提供する構成となっていました。フロントにはALBを使用していて、その後ろのバックエンドにリクエストが送られるという形になっています。DatabaseとしてはRDS Aurora(PostgreSQL)を使用しています。一部サービスではキャッシュとしてElastiCache(Redis)を使用しています。

(To:スリーシェイク)なぜ、前述のサービスを選定されたのでしょうか?

鈴木

ブロックチェーンの部分は特殊ですが、それ以外の部分はフロントにALBを立てて、バックエンドにECS Fargateを使用するというWebサービスとしては一般的な構成となっています。ブロックチェーンノードはソフトウェアの特性上、EC2インスタンスでホストしています。

(To:スリーシェイク)概ね構成が決まっているサービスに対して、その実現方法や、運用を見据えた検討を我々がリードした認識ですが、案件の特性を踏まえて我々が技術観点で工夫した点はありますか

鈴木

サービス提供先である金融機関様のOrganizationsで、Control Towerを設定し、デジタル通貨サービスで利用する環境をセットアップしました。この環境は当初DP社のAWS上にあった環境を金融機関様のAWS上に移管したもので、AWSリソースの移管と併せてサービスで使うドメインを変更する必要がありました。そのための工夫として、DP環境のALBで旧ドメインへのアクセスを受け、金融機関様環境のドメインにリダイレクトする構成としたことで、ユーザから見てシームレスに環境を移管できたと思います。

また、セキュリティ上の観点から、金融機関様環境、DP環境共に本番AWSコンソールへのログインは制限されているため、本番環境に対する作業を行う際は一時的な権限昇格の仕組みが必要となります。DP環境では、DPのエンジニアがシェルスクリプトを実行することで、特定ユーザに対してReadOnlyやDeveloper等の権限を一時的に付与する仕組みが整備されていましたが、金融機関様の環境ではこのスクリプトが実行しづらい状況でした(金融機関様内のエンジニアが主にwidonws端末を利用されていたため)。そのため金融機関様の環境用に、シェルスクリプトではなく、AWSのStepFunctionsを利用した仕組みに作り直しました。StepFunctionsの入力として、権限を付与するユーザや権限付与の期間(開始日時と終了日時)をAWSのコンソール上から指定できるようにしたことで、作業端末の環境(windows or mac)に縛られず、簡易な手順で権限付与が行える環境を整備しています。

なお、「SHIKI」「KAN」とは別枠でご支援させていただいたとある自治体向けカードアプリのインフラ基盤構築では、システム構成の検討からご支援をさせていただきました。速さを求められる開発だったため、アーキテクチャにはALBとECS Fargate、RDS、S3といったシンプルなものを選択しています。一方この基盤では、DP環境としては初の試みとして、terraform planをCI上(GitHub Actions)で実行する仕組みを導入しました。従来より、インフラの管理にはTerraformを利用していましたが、インフラを変更する際は”terraform plan”コマンドを手動実行し、結果をPull Request(PR)に貼り付けてレビューを回す必要がありました。この運用を可能な限り自動化するべく、PR作成時に自動的にGitHub Actionsを動かして、plan結果をPRのコメントに書き込んでくれる仕組みを実装しています。これにより、GitHub上でplan結果がわかるようになり、実装スピードもレビューのスピードも上げることができました。将来的には「SHIKI」「KAN」のレポジトリにもこの仕組みを展開していきたいと考えています。

チーム一丸で同じ目標を追い、困難を乗り越える

株式会社スリーシェイク エンジニア 立花創
株式会社スリーシェイク エンジニア 鈴木勝史

−(To:スリーシェイク)今回のご支援で難しさを感じた点を教えてください。

立花

開発が進み、DPさん内のアプリチームメンバや金融機関様等、関係者が増えてくる中で、どのようにインフラ構築をリードするか、いかに関係者と合意形成を図るか、といった点で苦労しました。我々はAWSや金融システムのインフラ部分に関しては技術や知見があるものの、ブロックチェーンや金融系のドメイン知識では不足している部分がありましたので、そのキャッチアップを行いつつ、関係者間で合意をとりながらインフラ構築を進めるという点が苦労した部分です。

(To:スリーシェイク)そういった苦労に関して、どのように解決していったのかという点も併せて聞かせていただけますか

立花

インフラチームが立ち上がり、DPさんと一緒にお仕事をさせていただく中で、やはりDPさんの有識者の方々が積極的にインフラチームに関与していただけたことは非常にありがたい部分でした。毎週1on1の時間をとっていただいて、そこで我々の状況を率直に会話させていただき、何かあった時にはDP社内での相談や調整に動いていただきました。外注先と言う線引き無く、DPさんのプロダクトを作る一員として接していただけたことが、さまざまな困難を乗り越えられた大きな要因であると感じています。

(To:スリーシェイク)他にも、DPさんの会社の風土や雰囲気で助けられた点などを教えてください。

立花

経営層の方々含めて、プロパと外注先の垣根なく接してくださり、悩み事や提案を率直にご相談できる雰囲気を作ってもらえるのが非常にありがたいと感じています。参画するエンジニアメンバはDPさんの社内イベントにも呼んでいただきました。

社内の雰囲気をよくするために社内イベントを定期的に開かれているのでしょうか?

松井

そうですね。月に一度ピザパーティを開いて、普段はリモートのメンバとオフラインで会う機会を作っています。もちろん、任意参加ですが、月に一度くらいは集まって、お互いに話をしたり、考えや情報を共有できる時間を作りたいなと思っています。その他にも案件に関わってくださる皆さんに感謝する場、みんなで集える場を作りたいなと考えています。

技術力やナレッジにより、未知の領域へ挑戦しやすくなった

−スリーシェイクが伴奏させていただく中で、お気づきの点があれば教えてください。

松井

難しいことにチャレンジしたり、新しい領域に対する発見をもらえる点は非常に助かりました。例えば、生成AIの話など、まだ弊社には有識者が多くない領域に対してスリーシェイクさんから様々なご提案やアドバイスをいただきました。我々が専門性を持っていない分野でも、スリーシェイクさんは様々な専門性を持ったメンバが揃っていて、すごく率直な言い方をすれば、簡単に新しいことにトライできる環境をご提供いただけていると感じています。自社の採用で全てをカバーするのは非常にハードルが高いですし、高度な技術力を持ったメンバを何人も採用しないと始められないとなると、色々なことへの挑戦が難しくなります。スリーシェイクさんにご提案いただいたり、Sreakeチームにご支援してもらえると、すぐに新しい領域の専門性を案件に取り入れることができ、挑戦の幅が広がります。そういった部分がすごく助かっていて、感謝していますね。

安原

例えば、今後「KAN」をSaaS化して、複数のサービス提供先に対して同じシステムを提供していくことを考えています。その場合のインフラ構成をどのようにすべきか、有識者とともにしっかり考える必要があります。そういった時に、スリーシェイクさんがいればできる、と思えるのがすごく心強いです。
元々のシステム構成は全体としては一般的なものだと思うのですが、色々と手が回っていない部分に対しても、先回りして提案していただけるのはありがたいです。あとは、サービス提供先のお客様との打ち合わせをファシリテートしていただいたり、リードやマネジメントの部分までお任せできているのがとても助かります。

松井

ここまでのお話でもあったように、こちらがお願いしたものをやっていただくだけではなく、状況を見ながら最適なことを提案してくださり、こんなお手伝いできるのではと先読みしてアドバイスいただけるのが嬉しいところです。スリーシェイクさんの豊富なナレッジや経験をもとに、我々の状況を踏まえ、我々にとって何が最適かを考えてご提案いただけるのが本当に助かっています。

今回のご支援によってDPさんのビジネスにはどんな効果がありましたか?

松井

一言で言えば、お力添えがあったおかげで無事にサービスをローンチできたということです。

安原

金融システムのインフラという、我々にとって未知の領域で、いろいろな課題を解決いただけたことかなと思います。また次に何か新しいことに挑戦しようとすると、恐らくまた未知の領域に直面すると思いますが、前回も解決いただいたから次回も一緒に解決していけるのかなという気持ちになりますね。

ありがとうございます。スリーシェイク側で、今お話しいただいた内容についていかがでしょうか?

立花

評価していただけていることを感じて非常にありがたいという一言です。そういった価値を提供するために私たちもご支援していますし、これからも価値を提供していかなければいけないなという、背筋が伸びるような思いもあります。
また、未知の領域への挑戦という面では、弊社のメンバーは楽しみながら積極的に技術のキャッチアップをしていますので、今後もさまざまな挑戦の機会をいただけると、我々も非常にやりがいを持って臨めると思います。

日本中で使えるサービスへ、SaaS化も見据えて進化を続ける

Digital Platformer株式会社 取締役CAO/CHRO 松井しのぶ様
Digital Platformer株式会社 開発グループCTO 安原守一様
Digital Platformer株式会社 プロダクトグループVP 澤田匠様

−ありがとうございます。今後のプロダクトの目標や展望について教えてください。

澤田

我々の「SHIKI」というIDサービスを、様々な自治体や金融機関で使えるIDにしたいと思っています。現在、そういったサービスに対する明確なガイドラインは無いので、知識を総動員して、セキュリティ面で安心して使えるサービスにしていかなければならないと思います。そのため、機能面だけでなく非機能的な部分についても改善を図っていきたいと思っています。

安原

通貨のサービスである「KAN」も、日本中で、いろいろなシーンで使えるデジタル通貨にしたいと思っています。そこを目指すにあたって、今後はパフォーマンスの問題もでてくると思いますし、機能が増える中で1つのレポジトリのソースコード量がかなり大きくなっていきます。そういった点を改善するために、今後マイクロサービス化なども見据えると、アプリケーション単体の検討では実現し得ない部分なので、スリーシェイクさんにご一緒していただけたら良いなと思っています。
我々の「KAN」というサービスで、日本の通貨システムや地域通貨のサービスを大きく変えるような未来を作りたいと思っているので、今後もスリーシェイクさんのお力をお借りしたいなと思っています。

松井

最終的には、弊社がノウハウを身につけて一人立ちしていく必要があるとも思っています。スリーシェイクさんが常に先を見据えているため、我々もできることをどんどん増やしていく必要があると感じています。その中で、また新しい領域をスリーシェイクさんと一緒に開拓できればと思っています。

新しい社会のインフラを作る、未来への挑戦はこれからも続く

−(To:スリーシェイク)今後のご支援もまだまだ続くとは思うのですが、これからの意気込みについてぜひお聞かせください。

立花

先ほど松井さんから一人立ちというキーワードもありましたが、最終的にはDPさんの中でインフラの構築から保守運用まで通してできるというのが理想的な形と思っています。どのような形でインフラの構築や運用をマネジメントしていけば良いのか、基礎となる方針を私たちのほうで固め、ご提案できればと思っています。

鈴木

SREでよく使われる用語として、トイルと言われているものあります。面倒ごとという意味なのですが、開発に関する手動の繰り返し作業などをどんどん減らしていきたいなと思っています。面倒なことを減らして、開発をよりスピーディに進め、重要な部分にDPさんのリソースを集中できるような環境の整備を進めていきたいなと思います。

最後に、DPさんが企業として目指すことや、どんな仲間と未来に向けて取り組んでいきたいかを教えてください。

松井

我々はステーブルコインや分散型IDサービスといったプロダクトを作っていますが、目指していきたいのはそういったサービスが定着する世界です。普段の生活で不便を感じていないものも、新しいサービスを使うことで、今よりも便利な生活ができるようになると思っています。
今よりももっと柔軟にお金のやり取りをしたい場面は、生活の中にたくさんあります。それをステーブルコインなど我々のプロダクトで実現できると思っていますし、今はできないことが当たり前にできる世界を作り上げていきたいと思います。やりたいと思ったことがあり、それができるソリューションが生活に自然に組み込まれている、そんな世界を作りあげて、みなさんの生活を豊かにしていきたいと強く思っています。
我々の会社ではその挑戦ができますし、一緒に社会のインフラを改善し、未来のインフラを作っていくことができます。ぜひそういった挑戦をしたいエンジニアの方に、当社に入っていただいて一緒にお仕事をしたいなと思っています。

−本日はみなさまありがとうございました。

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