妻が実家に帰省中で、長男の面倒見ながら家事をしてそう思ったのでメモ。
例えば洗濯や食器の洗い物は貯めない方が手を付けやすいし、すぐ終わります。
すぐ終わるというレスポンスは次のハードルをまた下げてくれるので好循環を生みやすいです。
掃除やゴミ捨てだってそうです。
特に家事はマルチタスク処理を求められるので問題が大きなり、時間がかかると着手しにくくなります。
またすぐ子供から割り込みが来るので小さい問題を常に解決した方が全体として効率が上がります。
だからもし大きなタスクの場合は問題を細分化する必要がありますし、そもそも問題を小さいうちに解決していくことが大事だなと感じたわけです。
小さな問題の解決を世の中では割れ窓理論って言ったりハインリッヒの法則って言ったりするのでみんなも概ね賛同してくれると思います。
うちのチームでもプロダクト開発時に生まれた小さな問題を割れ窓と言ったり、リリース後の小さな問題解決を落穂拾いと言ったりします。
でもこれって家事以外でも言えるよね
ちょっと前に人が成長するためには問題解決する経験が必要で、そのためには適切なサイズの問題を用意する必要があるってことを考えたことがあります。
これとは逆に小さいうちに解決したほうが良い問題もあります。
例えばチームマネージメントと言うか、チームの不満とかは小さいうちに解決したほうがいいでしょう。
大きくなると歪みを生み、場合によっては派閥が生まれたり意図しない弊害が生まれて取り返しのつかない状態になります。
チームは当たり前ですが人と人の座組の結果ですから、勿論相性がありますし、相性が合わない事も多々あります。
チームが大きくなったり、長く所属してたり、座組に変化があったりなどのトリガーで大小の不満が生まれることはあります。
そんな感じでチームというのは生き物なので環境に合わせて常に変化しています。
ですのでチームの問題としていち早く察知し、素早く手を打てるか?と言うのはとても大切なマネージャーの仕事の一つです。
とは言え、チームの規模が大きくなれば全体を見るとどうしても細部が見えづらくなります。
そこで1on1をやったり、飲み会やったり、ランチミーティングしたりしてなんとかして小さな不満を探そうとするわけです。
本当に問題(不満)を見つけれてるのか
さて小さいうちに問題を解決したほうが良いこともそれがチームのために必要なこともわかりました。
どの経営者やマネージャーに聞いてもそれは理解を得られると思いますし、そのための努力をしていると言うでしょう。
しかし本当にチームの問題を汲み取れているでしょうか。
僕はマネージャーとプレイヤーを両方経験して思うのは、マネージャーが思っている以上にプレイヤーは不満を口にしません。
正確には「マネージャーの見える範囲」に出しません。
マネージャーの多くは直属のプレイヤーの評価者ですし、多くの裁量を持ちます。
ですのでプレイヤー自身のマイナスになる場合は不満を口にしないのです。
そして多くのシーンで「不満を口にする」のは意見具申ではなく、ただの愚痴として評価され、マイナスになると考えているのではないでしょうか。
特に不満先がマネージャー自身や組織自身にある場合は尚の事、組織批判やマネージャー批判と取られるので表に出づらいと思います。
その結果、不満が露呈するのは退職という形でであったり(そこでも多くの場合は本当の不満を口にせずに去っていくでしょう)チームの破綻によって気付かされるというのが最悪のケースです。
不満を言える雰囲気を作るには
結論、経営者やマネージャーが「メンバーと真摯に向き合う」としか僕はまだ答えを持ってません。
会社の金で飲み会や社員旅行をしても、モヤモヤボードを導入しても、マネージャー側に問題を解決する意志が無ければ形骸化するでしょう。
実際に現場では小さな問題の糸口はマネージャーの居ない喫煙所やランチ、会社からの帰り道で見つかる気がします。
これはやはり不満を言う事にメリットが無く、しかし不満をうちに溜め込むことが難しいからでしょう。
同僚に不満を口にするのは次の点があるかもしれません。
- 同僚は評価者では無いため、デメリットが無い
- 同僚がもしかしたら解決するためのアイディアを持っているかもしれない
- 多くの同僚の同意を得られると噂話のような形でマネージャーに問題が伝わるかもしれない
これらはマネージャーの気持ちからすると「そんな遠回しな手順を踏まなくても直接言ってほしい」と思うかもしれません。
しかしあなたに直接伝えるメリットをプレイヤーが感じていないからこのようになるのです。
働くという字は人が動くと書いて働くですが、人は「自分のために動く」のですから当然そこにデメリットしかない場合はこのような結果になります。
また人手不足を声高に言う会社は多いですが、本当に今いるメンバーと向き合えているでしょうか?
新しい人を3人雇って2名辞めるチームは人の入れ替えのコストが高く、健全とは言えませんし、ブルックスの法則から見ても生産性が高いとはいえないでしょう。
心当たりのある経営者やマネージャーはそこから見直しをしてみては如何でしょうか?
じゃあSoudaiさんはどうしてるの?
会社では私は今はプレイヤーの立場で仕事をしており、マネージャーではありません。
ですがマネージャーの小さな問題を知りたいと言う気持ちを知っていますし、プレイヤーがマネージャーに伝え難い気持ちもわかります。
ですのでそこを上手く橋渡ししたり、情報収集して上手くマネージャーに提案することを意識してます。
また雑談を大事にしてます。
先程の喫煙所やランチタイムの例のように雑談には色んな本心が隠れています。
ですが雑談がなければそもそも情報収集する場もありません。
ですので雑談が少ないと感じれば雑談する場を作れば良いと思いますし、話を聞きたい人があれば食事に誘うなどの色んな方法があります。
リモートワークの場合はこの雑談がより難しくなるので工夫が必要だと思いますし、だからこそ色んなチームがビデオチャットを導入したり、社内Slackに趣味チャンネルや自分用のチャンネルを作ることを許容するのでしょう。
そして最近、もう一回プレイヤーに戻ってきて感じるのですがこれがデマルコの言う触媒のポジションなのかもしれません。
※デマルコと言えばピープルウェアですがデッドラインは本当に読みやすいのでオススメです
触媒というポジションは私の適正あるポジションの一つかもなと最近感じています。
まとめ
ということで問題を小さなうちに解決することは大切だと思います。
しかし実現するためには
- 経営者やマネージャーが問題解決をするぞという意志
- 小さい問題を集める仕組みやポジション
- プレイヤー側の伝える工夫
などが必要で一筋縄ではいかないということがわかりました。
ですのでそれぞれのポジションが意識する必要があります。
またこれは普段の生活から意識すること多くの問題を解決すると思います。
まずは私もそーだい家と言うチームの長ですので家族と言うチームメイトの問題を解決するぞと言う強い意志を持って家族と成長したいと思います。