今更だけど、DVD借りてきたので劇場版薄桜鬼の感想をまとめておく。
公開だいぶ前だけど、ネタバレしかしてないので一応ワンクッション。












 まず、これは尺の都合上仕方のないことなんだけど、いろいろストーリーがカットされたなーという印象。
まあ薄桜鬼はアニメ版2クールあったのを、90分×2本の映画にまとめたんだから場面を厳選せざるをえないんだけど。いや、アニメは本編の色々なルート+随想録の内容少し入ってたから多いんだけどね。
 だから、初見だと伏線もさっと引かれてさっと回収されるみたいな、ひどいときはそんなこと言ってたっけ?みたいな設定がいきなり飛び出したように見える気がする。
もっとも薄桜鬼は原作が乙女ゲームだから、謎を解くだけでなく攻略キャラとの絡みも見せていく必要があるから、余計なところはばっさばっさ切り捨てていったんだろうな、と。
 ただ、そのおかげで原作やアニメ版とは違う展開になった場面も多々あったから、原作知っててもこのあとどうなってしまうんだろうってシーンが多くてわくわくした。
むしろあれは原作ゲームもしくはアニメ版で流れを知っていること前提の映画だったのかもしれない。
まあそこまでは私にはわからないけど。

 全体の印象としては、切り詰めていった結果映えた土方ルート→土方と別れての風間ルート→土方の傍についてエンド、って感じ。
上記の通りシーンカットは多かったんだけど、その分土方さんの出番が多くてめちゃくちゃ活躍してた。特に第一章。
気のせいかもしれないけど、今回土方さんが物陰に隠れてそっと出てくる場面が多かったような…w

 第二章は途中で別れちゃって、風間に着いていきながら北上していく土方さんを追いかける感じだった。この辺は完全に風間ルートって感じだったかな。
その途中でいろんな仲間と、後述する黎明録の主人公・竜之介らが協力してくれるみたいな印象だった。
なんというか、土方さんに全部託してそれぞれの死に場所を見つけたみたいな……
 その中でも、山南、藤堂、沖田の死ぬシーンは悲しかった……
ゲームやアニメ版では土方が彼らの死に立ち会って悲しむシーンがあるんだけど、今回は土方は彼らの死に立ち会えなくて、そして藤堂、沖田が羅刹として死んでいくのを見届けてしまった斎藤さんがもうかわいそうでならない。
アニメ版では羅刹化しなかった斎藤さんだけど、ゲーム中斎藤ルートおよび土方ルートでは羅刹になるから、変若水をもらってからどこかで羅刹になるんだろうなとは思ってた。でも何かを守るために変若水を飲んだ原作と違って、今回は皆が死んでから羅刹になってたから、もう全部捨ててしまったように見えてしまって切ない。
 今回の映画、後半では風間の好感度がすごく上がってたから、このあと土方と刃を交えるんだと思うと怖くて仕方がなかった。
いや、これでさ、いろいろ手助けしてくれて好感度だだ上がりの相手が本命と戦って死ぬとか嫌じゃない?
でも、序盤土方ルートで来てるからここで最後の決戦する前に土方が死んでるとか土方が負ける展開もないじゃん。だったら最初から風間ルートとして描いて欲しいじゃん?
 で、ハラハラしながら迎えたラストシーン……まさか、両方生き延びた形で決着がつくとは思わなかったよね。風間が決戦で負けて死に、土方も力尽きて死ぬっていう絶望迎えたアニメ版とは真逆の結果を迎えた訳だよ。
おかげで話が終わるまで「え、これ風間死んでない??大丈夫??」って思っちゃったよね
ゲームとも違う幕引きで、これで良かったんだろうか、みたいにも思う。
まあ、正解はないんだろうけどね。今回は話の流れ的に一番自然な終わり方だったのかも。

 で、途中で土方と別れてからの竜之介の登場にはめちゃくちゃ興奮した。
確かアニメでもすれ違うシーンがあるんだけど、そういうのじゃなくて二人の主人公が会話してるって展開がもう……もう……!
公式様ありがとうございますって感じでした。いやほんとうにありがとうございます

 あと、鬼化のエフェクトがむちゃくちゃ格好いい。鬼火の如く青い炎が出るとか最高か?
しかも千鶴の鬼化まで!!
ゲーム中、限られたルートの限られた選択肢を選んだ場合しか千鶴の鬼化スチルは見られないのに、今回は出血大サービスかよってくらい千鶴ちゃんの鬼化シーンが見られた。
髪の毛が白くなるだけでなく、瞳の色が鬼である金に変わるのとか胸アツだよね。
もともとレアな姿なのに、アニメ版では一切見られなかったから、なんか違和感もすごかったけどw
あと、ラストの戦いだけ土方が本物の鬼に近付いたかのように羅刹の赤目が鬼の金目に変わっていったのも熱かった。しばらく見間違いかと凝視してた。
なんにせよ、人外好きとしてはもう眼福でした。すばらしい

とにかくそんな感じ。でもわーっと流し見してしまったから、あとでもう一回は見直そうと思う。