扶養という謎 - Ver. 3.0

Ver. 3.0

空飛びラボ日記 辺境編

扶養という謎

長年の疑問、でもうまくまとまってはいないので中途半端です。

(追記)扶養控除の中でも配偶者控除に関する意見です。

扶養控除という制度を知ってから(多分高校生くらい)ずっと抱いている疑問なのですが、どうして成人が成人を扶養しなければならないのか??子供なら分かります。子供は守って育てなければならない存在だから。でもなぜ同じように教育を受けて、育ってきた人間が結婚した途端に片方の傘下に入らなければならないの?大昔は教育の不平等があり、もしかしたら女性は社会で男性と同じように生きて行くには知識も知恵も足りなく、いつまでも半人前という側面があったかも知れません。でも今は少なくとも義務教育は平等です。誤解の無いように言いますと、私は成人はすべからく働くべきと言っているのではありません。というか、主婦業も仕事として扱いその代わり税金は徴収したら良いのにと思います。成人間で扶養という概念があることが、夫婦間での上下が消えない根本的な原因になっていると思いますし、大半の夫婦は男性が女性を扶養している構造になっているでしょうから、夫婦間の上下はそのまま社会での上下に繋がっているので、扶養控除という制度がある限り主に男性から女性への「守ってやる存在=下」みたいな意識はなかなか消えないだろうなと思います。

夫婦間で役割分担はあって良いと思うんです。そもそも男女関係なく人間が2人以上で何かを行おうと思えば役割分担が産まれるのは当然で、それは上下関係とは全く違うのだけど、なぜかそこに「扶養」という言葉が出てくるとそこには「養う方=上」「養われる方=下」という概念が産まれてしまうように感じられます。私はこれが非常に気持ちが悪い。夫婦間での扶養というのはもう止めてしまえば良いのにと本気で思っています。

だからといって主婦業への金銭支払いと税金の徴収をどのようにすれば良いのか?それについては日々無い知恵を絞って考えを巡らせていますが、専門家でも無いですしなかなか良い案が思いつきません。例えば主婦業をしている方(あえて男女の区別無く書いています)のパートナーが勤務する職場が負担する。会社はめちゃくちゃ嫌がりそうですが、社員のパートナーになんとしても外で働いてもらいたいとなれば、その分、社員が家事や育児に関われるような勤務態勢にするなど、かなり必死に制度改革をしそうな気はします。逆に本来の業務が過酷で、どうしても家で生活を支える人が必要な場合、それも込みで社員(例えば家族社員といった位置付けにする)として扱うという意気込みが会社にあっても良いと思います。

そもそも扶養(扶養控除)という制度が無くなれば、結婚や出産の際に仕事を辞めるという選択をする人がぐっと減るでしょうし、止めないことが前提なら家族での話し合いも真剣なものになるでしょう。主婦をするならプロとしてやって欲しいし、周りもプロとして扱って欲しいし、双方がその意識を保つためにも社会保障も税金も個人に付けるべきと思います。

今、103万円の壁とか毎日のようにニュースになりますけど、控除枠を広げることが本当に良いことなのでしょうか?いつまでも「扶養」される側で良いの?私は「養ってやっている」「養ってもらっている」という意識が成人間で生まれることが本当に嫌です。何か大人として大切なものを手放している気がしてなりません。