2021年 04月 29日
そんなに呑気でいいのかな |
昨日のニュースを見て、ちょっと呆れた。
オランダは、コロナのインシデントヴァリュー
（過去７日間の人口１０万人当たりの新感染者数）が３２０人と
ドイツの倍なのに、
今週明けにロックダウンが緩和された。
夜間の外出禁止はなくなり、
ショッピングセンターには予約やコロナテストなしで
誰もが入れ、
レストランやカフェは屋外の営業が許された。
それで、待ち焦がれていた人々がどっと押し寄せて
どこのテーブルも人でいっぱいだ。
同じような光景は、
イギリス、イタリア、スイス、デンマークなどでも見られている。
これらの国でコロナが収束したわけでは全然ないし、
ワクチン接種が全員に行き渡っているわけでもないのに
（例えば、オランダでは３０パーセント）。
しかも、病院の状況も良いとは言えないのに。
トドのつまり、
経済の方が大切、と言うことらしい。
それに乗る市民も市民だ。
そんなに飲食店に出かけることや
ショッピングするのが大切なのかなあ。
しっぺ返しは一週間後にはやってくるかも知れない。
しっぺ返しと言えば。
知り合いの知り合いに、
アフガニスタン難民家族がいる。
夫婦と小学生の子供二人の家族だ。
夫は自動車修理工として働き、
妻も縫い物などの仕事をしている。
この夫婦の妻が、冬に妊娠した。
このような場合、
彼女の近くにいる２人の人が優先的に
コロナのワクチン接種を受けられる。
妊娠している女性を守るためだ。
つまり、彼女の一番近くにいる夫が接種を受けるのが
ごく当然なのだけれど、
この夫はワクチンを怖がって拒否した。
せっかくの接種優先権を反故にするのはもったいないので、
この家族を助けている人が接種を受けた。
ところが、接種を拒否した彼女の夫（まだ３０代）は
コロナに感染してしまった。
毎日の通勤電車で感染したのではないかと言われている。
事態は深刻だ。
この夫婦と子供達は２週間
自宅から出てはならない。
子供は学校にも行ってはならない。
買い物も不可。
さらに、妊娠している妻に感染しないように、
夫は家庭内でも隔離されなければならない。
この家族のための食料品の買い出しは、
さっき書いた、ワクチン接種の優先権をもらった人が
してあげている。
接種のおかげで感染の危険は少ないからだ。
このアフガニスタン人だけでなく、
難民の間には、コロナワクチンを拒否する人が多いと言う。
ワクチンが怖い、という理由だけでなく、
「ワクチン接種を受けた途端に、本国に戻される」
などと言う嘘の噂も流れているのだそうだ。
そもそも、コロナの感染者の内訳をみると、
低所得者層の方が感染率が高いといわれる。
大人数家族が狭い住まいに住んでいるからとか、
たくさんの人が団地に密集して住んでいるから、
あるいは、ホームオフィスなどができない職種で
働いている人が多いから、
というのが原因だといわれている。
このような事情を考えたら、
ノホホンと家にこもっていられる身分の人、
感染を避けることができるような状況にある人は
せめて、出歩かないという行動で、
感染を減らすことに貢献すべきなのに。
ローマやロンドンやアムステルダムのカフェやバーで
群れている人々（若者がやっぱり多い）をテレビで見ると、
がっかりし、心配になる。
by Solar18
| 2021-04-29 22:36
| ヨーロッパの国民性
|
Trackback
|
Comments(8)
Commented
by
at 2021-04-29 23:12
病院も注射も大嫌いなので、最初は嫌だと思っていましたが、受けましたよ。個人の好き嫌いじゃなくて、これは社会問題。
個人の自由を主張する人たちは、他人の、感染しない自由も考えに入れてほしいですよね。若い人たちは群れたい、飲み歩きたい、騒ぎたい。そして貧者はおっしゃるようにほぼ選択の余地もない。
今現在、アメリカではFULLY VACCINATED が28.5％で、40％がONE SHOTを終えてます。でもやはりなるべく出歩かない。人込みは避ける。
マスクもまだ使うべきだと思っています。安心するのは早すぎる．．．忍耐と協力が試されていますね。
個人の自由を主張する人たちは、他人の、感染しない自由も考えに入れてほしいですよね。若い人たちは群れたい、飲み歩きたい、騒ぎたい。そして貧者はおっしゃるようにほぼ選択の余地もない。
今現在、アメリカではFULLY VACCINATED が28.5％で、40％がONE SHOTを終えてます。でもやはりなるべく出歩かない。人込みは避ける。
マスクもまだ使うべきだと思っています。安心するのは早すぎる．．．忍耐と協力が試されていますね。
1
> okanouegurasiさん
私も病院も薬も大嫌いなのですが、予防接種だけは好きというか、積極的に受けています。
おっしゃる通り、社会問題ですね。受けないことで病院にも他の患者にも迷惑をかけるかも知れないし、変異株の出現を促してしまうかも知れないですし。
アメリカは予防接種は進んでいて羨ましいです。こちらはフルは７パーセントぐらい、ワンショットは２５パーセント弱です。
こちらでも、ワクチン受けた人にはマスクは不要、などという意見が出ていて、呆れてしまいます。
私も病院も薬も大嫌いなのですが、予防接種だけは好きというか、積極的に受けています。
おっしゃる通り、社会問題ですね。受けないことで病院にも他の患者にも迷惑をかけるかも知れないし、変異株の出現を促してしまうかも知れないですし。
アメリカは予防接種は進んでいて羨ましいです。こちらはフルは７パーセントぐらい、ワンショットは２５パーセント弱です。
こちらでも、ワクチン受けた人にはマスクは不要、などという意見が出ていて、呆れてしまいます。
ふと コロナの記事（日記）が目に止まり 立ち止まらせてもらってます
深刻なコロナの様子が伝わりますね
7日間の累計値を度数として表して 移動平均地として参考にしているのですね（こちらではその用語では出て来ませんが）
予想以上に長引いいて 慣れっこになっているのでしょう
インフルエンザと同じようなものなのに 騒ぐこともなかろうと いう人もあります
なかなか
高齢者に首をつ込んでいますので
虎視眈眈と日々を過ごしています
深刻なコロナの様子が伝わりますね
7日間の累計値を度数として表して 移動平均地として参考にしているのですね（こちらではその用語では出て来ませんが）
予想以上に長引いいて 慣れっこになっているのでしょう
インフルエンザと同じようなものなのに 騒ぐこともなかろうと いう人もあります
なかなか
高齢者に首をつ込んでいますので
虎視眈眈と日々を過ごしています
どこの国も人々の意識に大差はないのだと思いました。
はっきりとしたメッセージを出すメルケルさんがいても実情は変わらないのか・・・
すべての人が大人しく一方方向を向くのも怖いですが、こんな正体の分からないコロナに対しては、我慢する必要を認識しなくてはと思うのですが、働きに出る必要がある人と、私のような高齢者を同一に置くべきではないし…大変難しい問題ですね。
ただ、余裕のある人はむやみに動かないで欲しいですね。
動く人が少なければ感染のリスクは減るわけですから・・・
はっきりとしたメッセージを出すメルケルさんがいても実情は変わらないのか・・・
すべての人が大人しく一方方向を向くのも怖いですが、こんな正体の分からないコロナに対しては、我慢する必要を認識しなくてはと思うのですが、働きに出る必要がある人と、私のような高齢者を同一に置くべきではないし…大変難しい問題ですね。
ただ、余裕のある人はむやみに動かないで欲しいですね。
動く人が少なければ感染のリスクは減るわけですから・・・
> Ma2Motokaさん
いつもブログを拝読させていただいています。
まだまだ深刻で学者は警告を鳴らし続けているのに、緊張感はほとんどなくなりました。
こちら、特にドイツではこれが指標にされています。この値が５０以下でないと、保健所が感染経路をたどることができず、感染を止めにくいのだそうです。専門家によっては３５以下と言う人もいますが、実際にはドイツ全体では１６０前後、地域によっては３００近くもにもなる所があります。当市は昨日は９０以下でした。
インフルエンザだと言う人はこちらにもたくさんいます。
でも、実際に死亡率はずっと高いですし、何より怖いのは、症状が重くなる場合が多いこと、いったん治っても後になって再び悪化したり、ひどい後遺症（精神的にもだそうです）が出ることでしょうか。
ワクチンが効かない変異株が出るのが恐ろしいです。
いつもブログを拝読させていただいています。
まだまだ深刻で学者は警告を鳴らし続けているのに、緊張感はほとんどなくなりました。
こちら、特にドイツではこれが指標にされています。この値が５０以下でないと、保健所が感染経路をたどることができず、感染を止めにくいのだそうです。専門家によっては３５以下と言う人もいますが、実際にはドイツ全体では１６０前後、地域によっては３００近くもにもなる所があります。当市は昨日は９０以下でした。
インフルエンザだと言う人はこちらにもたくさんいます。
でも、実際に死亡率はずっと高いですし、何より怖いのは、症状が重くなる場合が多いこと、いったん治っても後になって再び悪化したり、ひどい後遺症（精神的にもだそうです）が出ることでしょうか。
ワクチンが効かない変異株が出るのが恐ろしいです。
> kuroguly18さん
メルケルは厳しい対策を取りたいのに、周囲の州首相達が勝手に規制を緩めてしまうので、今回初めて、連邦の法律で「取り締まる」ことに至ったのですが、効くかどうか。
おっしゃる通り、働きに出る必要がある人を守るためにも、必要がない人がなるべく接触を少なくするのが大切だと思います。
特に医療関係の従事者はもう限界にきている、としばしば言われています。
メルケルは厳しい対策を取りたいのに、周囲の州首相達が勝手に規制を緩めてしまうので、今回初めて、連邦の法律で「取り締まる」ことに至ったのですが、効くかどうか。
おっしゃる通り、働きに出る必要がある人を守るためにも、必要がない人がなるべく接触を少なくするのが大切だと思います。
特に医療関係の従事者はもう限界にきている、としばしば言われています。
Ciao solarさん
黙っていようと思いましたが、一言
Solar さんの価値観から見たら、そうやってゾロゾロ出かける人たちは、みんな向こう水と言うか、認識が低いということになるのでしょうが、私の見方は違います。
まあ、まず私はワクチンで全てが解決するとはこれっぽっちも思っていませんから、もはやその時点でsolarさんと立場を異にすると思います。
皆が皆怖い怖いと家に引きこもっていられる立場にいるわけではなく、
レストランやバーなどの飲食業に始まり、今たくさんの人たちが仕事をできずに経済的困窮に苦しんでいます。
ドイツは補助が出るのですか？
イタリアはスマートワークで会社からのお給料がきちんともらえ続ける人もいますが、そんな恵まれた人は少数で
コロナのせいで仕事ができないからと言って、補助がもらえるわけでもなく、四苦八苦している人がたくさんいます。
コロナが怖いと家に引きこもっているかぎり、収入は途絶えるわけで、その状況を一体どれだけの人が享受できるでしょうか？
怖いなどと言っていられない。人もたくさんいるのです。
そして
人は、ビールスだけで死ぬわけではありません
むしろ、病気になったら病院に行けばいいけれど、お金が一銭もなくなった時どこへ行けばいいのか？と私は問います。
行くところはありません。
コロナなど大した問題ではないと言うのもフェイクニュースになり得るのと同時に、コロナの恐怖を煽り立て、社会の機能を全てフリーズさせて、皆が他者との接触を拒否して籠って暮らすべきだと言うニュースもある意味フェイクになり得ると私は感じています。
本当の事など私たちは何一つ知ら「されて」いないのですから。
最低限の注意は払うべきですが、私は社会はある程度機能させなければ、いけないと考えています。
そこにある程度のリスクが発生しても、です。
私はコロナが怖いと言う人たちの恐怖をリスペクトします、
でも、そうじゃない人の状況も同じようにリスペクトされるべきだと思っています。
そうでないと社会の分裂を引き起こします。
そしてそれこそが誰かが望んでいることかもしれないのです。
黙っていようと思いましたが、一言
Solar さんの価値観から見たら、そうやってゾロゾロ出かける人たちは、みんな向こう水と言うか、認識が低いということになるのでしょうが、私の見方は違います。
まあ、まず私はワクチンで全てが解決するとはこれっぽっちも思っていませんから、もはやその時点でsolarさんと立場を異にすると思います。
皆が皆怖い怖いと家に引きこもっていられる立場にいるわけではなく、
レストランやバーなどの飲食業に始まり、今たくさんの人たちが仕事をできずに経済的困窮に苦しんでいます。
ドイツは補助が出るのですか？
イタリアはスマートワークで会社からのお給料がきちんともらえ続ける人もいますが、そんな恵まれた人は少数で
コロナのせいで仕事ができないからと言って、補助がもらえるわけでもなく、四苦八苦している人がたくさんいます。
コロナが怖いと家に引きこもっているかぎり、収入は途絶えるわけで、その状況を一体どれだけの人が享受できるでしょうか？
怖いなどと言っていられない。人もたくさんいるのです。
そして
人は、ビールスだけで死ぬわけではありません
むしろ、病気になったら病院に行けばいいけれど、お金が一銭もなくなった時どこへ行けばいいのか？と私は問います。
行くところはありません。
コロナなど大した問題ではないと言うのもフェイクニュースになり得るのと同時に、コロナの恐怖を煽り立て、社会の機能を全てフリーズさせて、皆が他者との接触を拒否して籠って暮らすべきだと言うニュースもある意味フェイクになり得ると私は感じています。
本当の事など私たちは何一つ知ら「されて」いないのですから。
最低限の注意は払うべきですが、私は社会はある程度機能させなければ、いけないと考えています。
そこにある程度のリスクが発生しても、です。
私はコロナが怖いと言う人たちの恐怖をリスペクトします、
でも、そうじゃない人の状況も同じようにリスペクトされるべきだと思っています。
そうでないと社会の分裂を引き起こします。
そしてそれこそが誰かが望んでいることかもしれないのです。
> cocomeritaさん
ご意見はごもっともです。飲食業だけでなく、文化関係の仕事に従事する人もひどい目に遭っています。ドイツでも大企業への救済対策の方が優先されて、個人や小さな事業所は最低限の救済しか得られていない（場合によって異なる）のかもしれません。
まあ、ドイツの場合は最低限の社会保障のおかげで、お金がなくて食べられないと言う状況にある人はいないようですけれど。
私もワクチンだけで解決するとは全然、思っていません。それにワクチンが効かない場合もあり得るし。
「全体としてみて」、家に引きこもっていられる立場にはない人、外で働かなければならない人などを救うためにも、まずは全体の感染者を下げるのが先決なのではないかと思うのです。この点では、疫病学者やウイルス学者の意見の方を政治家のそれよりも、私個人としては信頼したいのです（立場の相違でしょうけれど）。例えば、「ドイツが冬にもっと徹底的な対策を実行していたら、今のようなロックダウンをしなくてもよくて、店も開けたはずだ」と言うような意見。
インドやブラジルを見ても、そう思います。収集がつかなくなるまで放置したことからくる状況。確かにインドでは、仕事をしなくては飢えてしまう人のことを考えれば、そうするほかなかったともいえるでしょうけれど。
ここで私が心配したのは、もう全てが解決したかのようなムードに乗って、何も配慮しなくなる傾向です。
ご意見はごもっともです。飲食業だけでなく、文化関係の仕事に従事する人もひどい目に遭っています。ドイツでも大企業への救済対策の方が優先されて、個人や小さな事業所は最低限の救済しか得られていない（場合によって異なる）のかもしれません。
まあ、ドイツの場合は最低限の社会保障のおかげで、お金がなくて食べられないと言う状況にある人はいないようですけれど。
私もワクチンだけで解決するとは全然、思っていません。それにワクチンが効かない場合もあり得るし。
「全体としてみて」、家に引きこもっていられる立場にはない人、外で働かなければならない人などを救うためにも、まずは全体の感染者を下げるのが先決なのではないかと思うのです。この点では、疫病学者やウイルス学者の意見の方を政治家のそれよりも、私個人としては信頼したいのです（立場の相違でしょうけれど）。例えば、「ドイツが冬にもっと徹底的な対策を実行していたら、今のようなロックダウンをしなくてもよくて、店も開けたはずだ」と言うような意見。
インドやブラジルを見ても、そう思います。収集がつかなくなるまで放置したことからくる状況。確かにインドでは、仕事をしなくては飢えてしまう人のことを考えれば、そうするほかなかったともいえるでしょうけれど。
ここで私が心配したのは、もう全てが解決したかのようなムードに乗って、何も配慮しなくなる傾向です。
