2019年 05月 19日
近況、、、 |
特筆に値するような事はそう頻繁には起こらないので、書くこともなく
日々が過ぎて行って、焦りの気持ちだけが残る。
生まれたというのは、死という最終地点に向かって走る電車に乗せられて
しまった、という事なのだ。
これに気がついたのは、10歳の頃だった。
気が付いてしばらくの間は、心が動揺して、やせ細った(今では考えられない事)。
この意識は心の底にずっとあるけれど、日々の暮らしの出来事が麻薬のような効果で
この意識を抑え込んできた。
歳をとって、再びこの意識が重い意味を持って、顔を出してきた。
最終目的地がどんどん迫ってくる。
ますます速度を増して。
残る時間を意義深く過ごしたい、などと思いはしても、実際には何もすることもなく、
何をして良いのかわからずにマゴマゴしつつ、目的地が迫ってくる。
でもね、時々、自覚する。
何もすることがなくても生きていける、ということ自体が
どれほど恵まれている境遇なのか、と。
というわけで、面白くもない近況報告。
週に二回、理学療法に通い、首の付け根や肩をグリグリしてもらって
いるけれど、読書やパソコンなどで体を動かさない時間が15分も続くと、
肩も首も、相変わらずコリに固まる。
ラジオ体操や、療法士に教わった体操をちょっとだけ。
ダンスの個人レッスンを受けている一時間だけは、痛みは消えるのが不思議。
タンゴのレッスンでも同じ。終わった途端にイタタタとなる。
お絵かきは、他人の絵の真似は下手ながらも形にはなったけれど、抽象画は
想像力と創造力の欠如のゆえに、相変わらず手も足も出ない。
お絵かきのおかげで、木漏れ日とか影の色に興味を持つようになった。
同じ黒でも、日に当たった部分と日陰の部分では色のトーンが違う。
人間の目はその違いを無意識に見分けている。
これを絵の具で描こうとすると、あらあらとっても難しい。
木漏れ日を描こうとしたら、ただの黄色のシミのようになってしまったよ。
ああ、嫌だ。
ガラスのコップと陶器のカップ。
どちらも白を使って描くけれど、同じ白でも全く違う効果を上げなければならない。
そういう技術や目を養うのが絵を描くという過程の一つなのかしら。
近くの画廊に、ある女性画家の絵が展示されている。
一見すると、描き殴ったように見えるのだけれど、画廊の女性は
「エネルギーが溢れている」とおっしゃった。
この女性の画集は立派なのが二冊も出ている。
うーん。
昨晩は、相棒の「一族」が近くのレストランに集まって会食(大食)した。
相棒と彼の子供4人、相棒の姉とその息子、それに相棒の次女の旧友が
さらに彼女の友も連れて参加(相乗り)。合計10人。
相棒の姉の息子は高給取りで、金が貯まって困っているらしいので、
全て彼のおごり。
空けたワインの瓶は数知らず(10人の内、私を含めて2人は飲まなかったのに)。
その後、相棒の姉の住まいに場所を移して、空けたワインの瓶、数知らず。
夜7時から真夜中の1時まで、ワイワイやっていたけれど、
一体、何を話したのか、何を体験したのか、翌日の今、語るに値することもない。
こういうのが人生なのかな。
こうやって、時がどんどん過ぎて、
あっという間に最終目的地に着いてしまうのかな。
こういうこと考えると、血圧が上がるのかな。
と思いつつ、またしても自覚した。
自分はなんて恵まれているのかと。
あっ、アップしたあと思い出した。
もう一つしたのは、ブラウス1枚、ワンピース1枚
(同じ型紙で)を縫ったこと。
これ相変わらずひどい出来。
そしてまたしても衝動買いした布で、もう一枚ブラウス。
不器用で裁縫は全く下手なのに、手を出してしまうのは
なぜだろう。何かを作り出すことの面白さなのか、
ケチ根性からなのか(でも、作った方が高くつくこと多し)。
ま、いいや。
by Solar18
| 2019-05-19 19:03
|
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Comments(9)
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Monuca at 2019-05-19 20:06
個展なんてお金さえあれば誰でも出来るし、そういうアート業界の人達ってある程度コネのつながりで絵が売れたりしているわけなので、う〜んって思うのわかります。
こっちでは世界中からアーティストが集まって展示するイベントが2回あるんですけど、ぬいぐるみの首に紐をくぐらせて首吊りにしたアートとがあった時があって、え・・・誰でも出来るでしょ・・・みたいなのがありました。笑
どう感じるのかは人それぞれなのでいいんですけど、何の感情も出てこない作品をゴリ押しするアート業界もどうかと・・・
私の友人も、美大に行った後はコネ作りばかりに没頭。
とにかくコネをつくらなければと焦ってました。
他国にアートを学びに2度留学して帰ってきませんけど、そこまでしても自分のやりたい絵画の仕事とはかけ離れた仕事に付いています。
基礎がどうのこうのとか、そういう専門の方達は上から言ってきますけど、いろんな描き方があってもいいのになんて子供のときから思ってました。
本来5感・6感を使って描くわけだから、どうこう言われたくないというのが本音です。
学校で教わった通りにやらなければいけないとか考えず、自由に描いて表現するのが一番だと思ってます。
そういう人達から見れば、何を偉そうに!なんて言われちゃいそうですけどね;;;笑
色々作られてたんですね。
いつかSolarさんの作品見てみたです。^^
こっちでは世界中からアーティストが集まって展示するイベントが2回あるんですけど、ぬいぐるみの首に紐をくぐらせて首吊りにしたアートとがあった時があって、え・・・誰でも出来るでしょ・・・みたいなのがありました。笑
どう感じるのかは人それぞれなのでいいんですけど、何の感情も出てこない作品をゴリ押しするアート業界もどうかと・・・
私の友人も、美大に行った後はコネ作りばかりに没頭。
とにかくコネをつくらなければと焦ってました。
他国にアートを学びに2度留学して帰ってきませんけど、そこまでしても自分のやりたい絵画の仕事とはかけ離れた仕事に付いています。
基礎がどうのこうのとか、そういう専門の方達は上から言ってきますけど、いろんな描き方があってもいいのになんて子供のときから思ってました。
本来5感・6感を使って描くわけだから、どうこう言われたくないというのが本音です。
学校で教わった通りにやらなければいけないとか考えず、自由に描いて表現するのが一番だと思ってます。
そういう人達から見れば、何を偉そうに!なんて言われちゃいそうですけどね;;;笑
色々作られてたんですね。
いつかSolarさんの作品見てみたです。^^
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Solar18 at 2019-05-19 22:09
> Monucaさん
アートの成功がコネとは!
私は最近は、アートは単なる技術(絵が上手とか職人的な工芸ができるとか)ではなくて、それ以前に何を描きたいか、他人には見えないものや現象を、目に見える形で示すのもアートなのだと思えるようにはなってきました。コンセプトアートなどのようなものも意味があると。
でも、成功がコネと関係するとなるとちょっとガッカリですね。
今、ヴェネチアでビエンナーレが開かれていますが、あれもコネと関係してるのかなあ。
私は自由に描くセンスや能力を、とっくの昔に失ってしまいました。学校ではいわゆる優等生っぽかったので、先生の言う通りにしようと努力して、潰れただけかもしれません。
作品などと言うものは全然作っていないです。何しろ不器用で粗雑で飽きやすいので、ささっと作れる服や、ささっと描ける絵を仕上げて、おしまいです。時間つぶし。
アートの成功がコネとは!
私は最近は、アートは単なる技術(絵が上手とか職人的な工芸ができるとか)ではなくて、それ以前に何を描きたいか、他人には見えないものや現象を、目に見える形で示すのもアートなのだと思えるようにはなってきました。コンセプトアートなどのようなものも意味があると。
でも、成功がコネと関係するとなるとちょっとガッカリですね。
今、ヴェネチアでビエンナーレが開かれていますが、あれもコネと関係してるのかなあ。
私は自由に描くセンスや能力を、とっくの昔に失ってしまいました。学校ではいわゆる優等生っぽかったので、先生の言う通りにしようと努力して、潰れただけかもしれません。
作品などと言うものは全然作っていないです。何しろ不器用で粗雑で飽きやすいので、ささっと作れる服や、ささっと描ける絵を仕上げて、おしまいです。時間つぶし。
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at 2019-05-20 06:22
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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at 2019-05-20 06:24
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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Solar18 at 2019-05-20 19:31
> memmonさん
こんにちは。詳しいお話をありがとうございます。
お子様たちやその伴侶様たちが、これほど学業やお仕事に成功なさっているのは、ざぞご安心だと思います。それに、お子様達のご家族ととても良い距離(心理的にも地理的にも)を保っていらっしゃるのが理想的だと、ブログを拝読しながら、感心しています。
私の娘家族はベルリン住まいですし、息子家族は東京なので、たまにしか会いませんが、これもまた寂しくはないのが不思議です。
そういえば、娘の長男(8歳、ドイツ人とのハーフ)は空手を小さな頃から習っています。体がドイツ人の平均的な子供よりも小さいのを、いくらかでもカバーするためと、かなり頭デッカチで繊細なので、バランスを保させようという親の配慮から出たアイディアのようですが、楽しんでいます。
胡蝶蘭のご助言、ありがとうございます。
スティック状の肥料を鉢にさしたのが効いたのか、今年はいまだに新しい花芽が出てきています。まだ植え替えをしたことがないので、今の花が終わったら、やってみます。怖いけれど。
私も毎日、蘭を眺めて、蕾の成長を楽しんでいます。
こんにちは。詳しいお話をありがとうございます。
お子様たちやその伴侶様たちが、これほど学業やお仕事に成功なさっているのは、ざぞご安心だと思います。それに、お子様達のご家族ととても良い距離(心理的にも地理的にも)を保っていらっしゃるのが理想的だと、ブログを拝読しながら、感心しています。
私の娘家族はベルリン住まいですし、息子家族は東京なので、たまにしか会いませんが、これもまた寂しくはないのが不思議です。
そういえば、娘の長男(8歳、ドイツ人とのハーフ)は空手を小さな頃から習っています。体がドイツ人の平均的な子供よりも小さいのを、いくらかでもカバーするためと、かなり頭デッカチで繊細なので、バランスを保させようという親の配慮から出たアイディアのようですが、楽しんでいます。
胡蝶蘭のご助言、ありがとうございます。
スティック状の肥料を鉢にさしたのが効いたのか、今年はいまだに新しい花芽が出てきています。まだ植え替えをしたことがないので、今の花が終わったら、やってみます。怖いけれど。
私も毎日、蘭を眺めて、蕾の成長を楽しんでいます。
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waku59 at 2019-05-20 20:23
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Solar18 at 2019-05-20 20:30
> waku59さん
ええ?これがどうして素晴らしいのか、よくわかりませんが(それともアイロニー?)。
久しぶりに会った人との会話はどうしても「今どうしてる?」みたいな当たり障りのない内容ですし、初めて会った人とはもっとスモールなトーク。しょっちゅう会っている人とは取り立てて話すほどのこともなく、、、という具合です。10人もの人が集まると、真剣なディスカッションにまでは会話が発展しないのです。
大方が、旅の思い出話や特定の人間の噂話で時が流れていきます。ま、これも暇つぶしの一つと思うことにします。
ええ?これがどうして素晴らしいのか、よくわかりませんが(それともアイロニー?)。
久しぶりに会った人との会話はどうしても「今どうしてる?」みたいな当たり障りのない内容ですし、初めて会った人とはもっとスモールなトーク。しょっちゅう会っている人とは取り立てて話すほどのこともなく、、、という具合です。10人もの人が集まると、真剣なディスカッションにまでは会話が発展しないのです。
大方が、旅の思い出話や特定の人間の噂話で時が流れていきます。ま、これも暇つぶしの一つと思うことにします。
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higurete at 2019-05-20 23:34
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Solar18 at 2019-05-20 23:53
> higureteさん
こんにちわ。特別に幸せとまでは意識しないまでも、「恵まれている」「運が良かった」と言えるかもしれません。
一方では、絵やダンスその他はすべて、死に至るまでの時間つぶしだという意識があるので、心の奥で「これではいけない」「こんなはずでは」「貴重な残りの時間を無駄にしていて、意義あることをしていない」という焦りがあります。その点では幸せではないんです。
いまだに、人生では何か大きなことをすべき、という妄想が捨てきれないのかもしれません。
いずれにしろ、素敵という言葉が合うような生き様ではないです、トホホ。
こんにちわ。特別に幸せとまでは意識しないまでも、「恵まれている」「運が良かった」と言えるかもしれません。
一方では、絵やダンスその他はすべて、死に至るまでの時間つぶしだという意識があるので、心の奥で「これではいけない」「こんなはずでは」「貴重な残りの時間を無駄にしていて、意義あることをしていない」という焦りがあります。その点では幸せではないんです。
いまだに、人生では何か大きなことをすべき、という妄想が捨てきれないのかもしれません。
いずれにしろ、素敵という言葉が合うような生き様ではないです、トホホ。