カーテン - 記録

記録

現地参戦はenergyから、生誕イベント参加は2022年が初

カーテン

以降の文章は上記のMVを見てからお読みください。話はそれからだ。

記録と呼ぶにはあまりにも粗末な書き散らしだけれど、残しておかないときっと後悔する気がしたので、書きたいことだけざっと書きます。

 

 

 

ずっと喉の奥の方がいたい。けれど鼻の奥がツンとするほどにはなれなくて、苦しい感情を吐き出せもしないまま、ぐるぐると言葉にならない感情が頭の中を周回している。


最初はよくある(と書くのも失礼だけど)、男性アーティストが女性目線で失恋ソングを書いたものだと思っていた。けれどMVを見て解釈がだいぶ変わった。TLの言葉を勝手に借りるなら『余白』という表現が適切だと思った。何かを喪ってしまった人の曲。それは恋人かもしれないし、友人かもしれないし、家族かもしれないし、故郷かもしれないし、もっと別の何か大切なものかもしれない。そこには主人公(※吉田仁人さんではなくあえてこう記載します)の意思が介在していたかもしれないし、意思とは関係なく、例えば死別とか、勝手に何かを奪われてしまったのかもしれない。この曲に至るまでの道筋はいくつも考えられるけれど、どうにもならない諦念と虚無感に支配されていれるという事実自体は変わらない気がした。

 

以下は10th Anniversary M!LK ARENA TOUR 2024「I CAN DRINK!」 さいたまスーパーアリーナ公演のちょっとしたネタバレを含むので別でリンクつけておきます。

 

曲だけを聴いていた時は、『飾らない今』を少し肯定的に捉えている、前を向こうとしている曲だと思っていたけれど、MVを見て解釈が変わった。『飾らない今を生きて』いることは変わらないけれど、どちらかといえばそれは受け入れたくない、できれば目を背けたい『今』なのかもしれないなあと思った。ここにいない人やものがあるという事実を直視したくなくて、それでも今ここにいないことは変わらなくて、その事実から完全に目を背けることはできないから伏し目がちになるべく視界に入れないようにしている。そんな感じがした。もしかしたら今を飾る気力もないのかもしれないなあとも。

 

『センチメンタルだなってあなたは笑うのかな』の部分の自嘲的な表情が目に焼き付いてしまっている。吐き捨てるような感じじゃなく、自分じゃどうしようもないって諦念を含んだ表情。どうやっても戻ることなんてできなくて、1歩踏み出すことは心理的にできなくて、1歩を戻ることは意思以外の理由でできない。ただこの部屋に停滞するだけ。それはもしかしたら時間が解決してくれるものかもしれないけれど、今はそう思うことすら難しいような。そんな、どこにも目を向けられないような、どこにも行けなくて、どうにもならないような。『センチメンタルだなってあなたに笑ってほしくて』の部分との対比も個人的にはすごく好きで、『あなたは笑うのかな』は『あなた』が笑っている姿を想像した(けれど笑っている姿を見ることは叶わないことを悟っている)主人公の表情だと思うけれど、『あなたに笑ってほしくて』は主人公の切実な願いという感じがする。

この曲はもしかしたら、諦念と祈りの歌なのかもしれない。どう足掻いたって、祈ったって変わらない、不変のものがあって、それでもそれに祈ってしまう。その祈りが届くことはないと分かっていて、それでも祈りに縋っている。もしかしたらそんな曲なのかもしれない。

 

Cメロに入る手前の何度も場面が切り替わるところ、過去がフラッシュバックしている感じがした。けれどその中に『あなた』の姿はなくて、『あなた』との思い出じゃなくて、自分の中の後悔が何度もフラッシュバックしている感じがした。あの時こうしていればの無限のifがあって、けれどどれも叶わない。時間は不可逆なものだから。どこかの時間に戻ってやりなおすことはできなくて、ただただ前を向けない思考が、後悔が積み重なっていくだけ。そこに生産性がないことはきっと主人公も分かっていて、けれど今はそれ以外できなくなってしまっているような。

 

食べることは生きることだと私は思っている。生きることは前に進むことだとも。けれどMVの主人公はお腹が空いたからとかじゃなく「そうしなければならないから」で食べている気がする。惰性の生だ。何か(この場合は食べること)をやめるための力すら残っていなくて、惰性でいつも通りをするのがいちばん楽な状態。いっそ食事が喉を通らないほど苦しめた方が楽かもしれない。そんな、惰性の生。そういう風に思えてしまった。

 

 

ここからは自語り。こんなにくらったのは2022年の生誕ライブ『Find Myself』以来かもしれない。ソロ曲が解禁されて、MVが徐々に公開されてから、少なからず覚悟はしていたつもりだった。まあただ覚悟できてたからって受け止められるかはまた別の話なわけで。泣きそうゲージがあったとして、MAXつまり泣いてしまうのが100だとして、MVが解禁されてからずっと98くらいを推移している気がする。本当にしょうもないことで簡単に泣きそうになって、今日1日よく泣かずに仕事終えれたな……と思っている。PCのログインパスワード打ち間違えて泣きそうになるのはさすがに初めての経験だよ。仕事中に泣きたくないから普段の1.3倍くらい明るく振る舞ってたけど、昼休みとかふと自分に戻る時に喉まで苦しみが込み上げてきていた。でもこの苦しみはある意味幸せな苦しみだなと思うので、この苦しみを抱えたまま今日は早く寝ます