フラットディスプレイでも変わらない？ロボットを使った「Galaxy S24 Ultra」落下テスト、公開

　ロボットを用いた正確な端末テストに定評のあるYouTubeチャンネルPhoneBuffは、Samsung最新の「Galaxy S24 Ultra」の落下テストを実施。iPhone 15 Pro Maxとの比較結果を公開しました。

　PhoneBuff氏の落下テストでは、端末を1.5mほどの高さから落下させ、それぞれの面における耐久性を調査します。

　「Galaxy S24 Ultra」では、表面及び背面の保護ガラスに米コーニング社のGorilla Glass Armorを採用。さらにエッジのないフラットディスプレイになっています。Samsungの発表では、表面の反射軽減や耐擦傷性をアピールしているものの、落下耐性に関する性能向上については特段触れられていません。

　まずはバックドロップ。背面を下にして落下テストを行います。結果は、どちらも動作に問題はないものの、蜘蛛の巣状に背面ガラスが割れ、カメラフレームにも傷が入っています。割れの程度としては、Galaxy S24 Ultraの方が深刻です。

　Galaxy S24 Ultraに関しては、先代のGalaxy S23 Ultraで行われた同様のテストよりも結果がひどく、この時点でGorilla Glass Armorの耐落下性能にはあまり期待しない方が良さそうです。

　次にコーナードロップ。本体右下側面が地面に最初に触れるよう落下させます。Galaxy S24 Ultraでは、アルミフレームより頑丈とされるチタンフレームが採用されており、iPhone 15 Pro Maxとほぼ同じ条件になっています。

　結果は、両者ともに側面へのそこまでのダメージはありませんでした。ただし、iPhone 15 Pro Maxは、側面が着地した際の衝撃に背面ガラスが耐えられず、背面ガラスの一部がえぐれるように割れてしまっています。

　そして、フェイスドロップ。ディスプレイ面を下にして地面に落とします。このテストは、どちらも酷い結果に。フラットディスプレイに変更されたことで、画面がより割れにくくなると期待されたGalaxy S24 Ultraでしたが、画面は完璧に割れてしまっています。

　また、Galaxy S24 Ultraは、画面内指紋認証センサーが機能しなくなりました。Galaxy S23 Ultraの同様のテストでは、画面は割れたものの指紋認証センサーは正常に動作していました。

　最後にボーナスラウンド。より安定した地面に、ディスプレイを下にして同様の高さから何度も落下させます。1回目の落下では、iPhone 15 Pro Maxの画面上部に表示不良が発生し始めますが、それ以外は双方に目立った変化がありません。2回目の落下でも、Galaxy S24 Ultraに特段変化はなし。一方のiPhone 15 Pro Maxは、縦線が入ってしまいます。

　そして回数を重ね、7回目の落下を行ったところ、iPhone 15 Pro Maxは画面が完全に真っ白になってしまいます。この時点でもGalaxy S24 Ultraに特段の変化はなし。

　その後はGalaxy S24 Ultraのみでテストを続行し、8回目の落下で画面下部が白くなり、画面に黄色のストライプが入るようになります。結果的に10回の追加テストを行いましたが、ディスプレイが使用できなくなるようなことはありませんでした。

　PhoneBuff氏による最終的なスコアは以下の通り。落下した時のダメージの受けにくさはiPhone 15 Pro Maxに軍配が上がりましたが、ダメージを繰り返し受けた時の耐性についてはGalaxy S24 Ultraが上回りました。

　気になる点は、なぜかGalaxy S24 Ultraが先代端末よりも脆くなっている点。もちろん、ロボットアームを使ってほぼ同じ条件下でテストしているとはいえ、誤差はあります。とはいえ、フラットディスプレイやGorilla Glass Armorが端末の衝撃性向上に大きな役割を果たしているとは言えず、これらに期待して端末を購入するのは避けた方が良さそうです。