【棚卸し●記事まとめ2024●】⑲「釜夏物語(ボクの糖質制限協狂時代)」

「棚卸し●記事まとめ2024●」
このシリーズでは、「昨年2023年に終了した記事の総まとめ」および「現在も長期連載中の記事の中間まとめ」を特集いたしております。



釜夏物語(ボクの糖質制限狂時代)
(2020.10.1~連載中)
病気は自然のしっぺ返し2.JPG
タイトルの「釜夏物語」とは、糖質制限の

「創始者と言われる;池豊秋先生」
「推進者と言われる;井睦先生」

・・・・の、お名前から1文字づつ拝借して名付けたものである。
糖尿病発症直後、糖質制限を実践するにあたって数多くの関連動画を聴講した中で「最初に最も参考にさせて頂き、起爆剤となった」のが、糖質を異常なまでに憎んで人々を煽り立てる、2先生のご講演またはご出演の動画であったのだ。
なお、今の私は、釜池先生の「糖質ゼロ食で120歳まで健康長寿」にしても、夏井先生の「炭水化物が人類を滅ぼす」にしても、個人的には「んな訳ないだろ。アホか」という全く賛成できかねる考えである。
それどころか、この両先生の「糖質は毒や。田んぼなんか要らん」や「炭水化物が人類を滅ぼす。米は麻薬と同じく危険」とする「ご説そのもの」は、「糖質制限ダイエットブーム」とリンクしてしまい、日本人全体の健康については、大きく悪影響を及ぼした点もあり、医師の主張だけに、余計、性質が悪い両先生であると思っている。
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狂気&狭気&侠気&凶気のごとく一時期集中して実践した”糖質制限”・・・・
その中で「糖質を憎み、人々を煽りまくった釜池&夏井両先生」の影響を受けた私・・・
今は糖質制限など実践もしていないし、長期の実践はむしろ健康に良くないと思っている。
た・だ・し。。。。で、ある。
この「釜池物語」は
「人生や健康について、一度立ち止まって考えなおすきっかけを作ってくれた」
「賛成反対含めて色々な広い考えを持つ事ができた、イマジネーションを掻き立てられた」
という意味での、釜池先生・夏井先生についての愛と感謝とリスペクトを込めて記事を書き進めている。
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釜池&夏井の両先生の「ご主張」が、正しいまたは間違っているという事などは、この特集「釜夏物語」では枝葉に過ぎないし、あまり触れないであろう。
当特集「釜夏物語」は、糖質制限自体の是非ではなく「私が健康に興味を持つきっかけとなった熱中時代」を描くつもりでシリーズ化している。
つまり、人には「狂気」の時期も必要なのかもしれない、ということを何とか皆さんにお伝えしたい。
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自分の健康状態についてすべて医者や病院に丸投げし自分で治そうとしない人たちに、大変僭越ながらこの「釜池物語」をお読みいただき、「自力で治療するきっかけ」の一助となってくれればという思いもある。

良かれ悪しかれ、まずは何かを始める「狂気」も必要なのかもしれない・・・と。

また、それ以上に、糖質制限推進派センセに夢中になりすぎて、糖質を敵対視して腸内細菌や微量栄養素をないがしろにして、かえって糖尿病悪化している多くの「自称健康意識高い系糖質セイゲニスト」にもお読み頂きたいのだ。

ただし、「釜池物語」は決して上から目線の内容ではない。
関連書籍100冊以上&関連動画300本以上で自分の身を取り囲まければ自己管理できないという頭も悪く小心者のヘタレな私。。。
そんな私が、異常ともいえる糖質制限に集中した時代を振り返る、ド底辺ブロガーの下から目線で綴る、偽りなき「顛末記」である。
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「糖質制限」・・・・・・・
このタイトルは、私はまるで聞いたこともなかったし、知りもしなかった。
初めてこの言葉を知った、というか「意識した」のは、忘れもしない2016年8月4日。
血液検査の結果「糖尿病」と診断された日のことであった。
画像は、診察当日渡された「糖尿病連携手帳」なる小冊子である。
「意識不明」「異常な行動」「救急車を呼んで」・・・・
ページを開いた途端飛び込んてきた、まるで大事件を伝えるスクープ記事の見出しようなフレーズ・・・・
しかも、それはTVや新聞で伝えられるよそ事のニュースではなく、自分自身が事件のリアル当事者である。
「え?これ全部俺の事なのか?」というショックを受けたことは、今でも忘れられない。
「え?嘘じゃろ!!??」
2016年7月中旬。
スーパー銭湯で、体重計に乗った私が思わず心の中で発した驚きの声である。
「87kg」
人生最重量を記録していた!
体重計に乗ったブタ.jpg
糖質制限に集中した日々を振り返って、こうも考える・・・
誰でも人生において「狂気」が必要な時期があるのではないか?
「狂気」=「集中」=「夢中」・・・
人生のピンチあるいはチャンスにおいて他のことは投げうってでも、取り組むことであろう。
治療で言えば「緊急手術」や「対症療法」や「抗生物質」が該当するのかもしれない。
そして実際に私は、何百本もの動画を集めて、それらを何時間も聴講する毎日を過ごしたのである。
釜池&夏井が正しい/間違っている・・でもなく、「糖質制限」が正しい/間違っている・・の、話ではない。
私にとっては、巨大掲示板2ちゃんねるからの情報が糖質制限を始めたきっかけであるが、その実践に当たっては、「釜夏先生」の凄まじいまでの「糖質憎しの煽り」が、エネルギーとなって大きな推進力となったのだ。
「糖質制限」という巨大な社会現象を背景に、そのカテゴリー「釜夏先生の狂気&凄まじい煽り」のエネルギーを肥やしにしたお陰で、その後の私は、健康や食べ物や生活習慣について一生学び続けるスキルを身につけることができたのである。
糖質制限に集中したからこそ、糖質制限を止めることができたのである。
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2ちゃんねるの情報収集から始まりスタートした、私の「糖質制限食事法」
糖質を異常なまでに憎んで人々を煽り立てる「釜夏先生の動画」の聴講・・・
それは正に「ボクの糖質制限狂時代」の幕開けを告げる号砲であった。。。。。。。
2型糖尿病とは血糖異常やインスリン異常を引き起こす「代謝異常」が原因の病気である、と、ウイキペディアは述べている。
一方、いわゆる「糖質制限推進派センセ方」の糖尿病治療としての「糖質制限」とは、簡単に言ってしまえば「血糖が高くなるので糖質を食うな」であろう。
下表の「B.物流」に例えると、「各事業所や倉庫に不良在庫が多くなる(血糖値が高くなる)ので仕入れ(糖質)を減らせ」と言っているようなものだろう。
エネルギー源インフラ摂り込むものエネルギーと蓄積課題
A.糖質血管インスリン脳、筋肉、肝臓など
余剰糖質は
肥満の原因に
B.物流道路トラックなど各事業所、倉庫
余った商品は
不良在庫に
C.水資源河川浄水場など各用水、ダム
満水時渇水時の
対策必要
【スリム鳴造作成「糖質の役割とインフラ」】

仕入れ量が減れば当然、人間社会の活動量つまり「代謝能力」が落ちてしまう。
もちろん、余剰糖質がうまく代謝されずに血糖値が長期的に高い状態が続くと糖尿病合併症に進行する恐れがあるので、火急的すみやかに「一時的短期的な対症療法」として口から入れる糖質を直接減らす「糖質制限」を実施することは有効だと思う。
しかしながら、「糖質制限推進派センセ方」がご教示される「糖質を断って、高たんぱく高脂質の食事」を長期間続けると、外部からの糖を取り込む能力が低下して筋肉量が減っていったり脂肪燃焼力も低下して、数年後には再び糖尿病が進行するリスクが高まっていくだろう。
糖尿病発症した2016年8月から約半年の間に300本以上せっせとストックした「糖質制限を中心とした健康関連動画」のフォルダが幾ら探しても見当たらない。
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糖質制限に興味を失い関連動画を見ることもなくなったので、かなり前に古い外付けHDDに移したことは覚えているが、見事に消えていた。
年に何回か実施するPCやHDDのフォルダ整理の時に、誤って消してしまったのだろう。
興味がないものに対しては、無意識に雑な扱いになってしまうというヒトとしての典型的な出来事であったのであろう。
話題の”極論”バトルシリーズ 「炭水化物をやめると長生き!?」
【番組名】ビートたけしのTVタックル(2014年1月27日放映)
【レギュラー】 ビートたけし , 江口ともみ , 阿川佐和子 , 大竹まこと
【ゲスト】 夏井陸 , 森田豊 , 柴田理恵 , 松村邦洋 , 他
2016年8月糖尿病発症直後に「糖質制限の事なら、とにかく何でも信じて実践してみよう」と狂気&叫気&凶気&狭気&侠気の如く糖質制限にのめり込んでおり、このTV番組がUPされていたYoutubeを正に「狂気の色眼鏡」を通じて視聴した私の心は決まった。
「夏井先生の言う事を信じて実践してみよう」と。
狂気の色眼鏡.jpg
たとえ、人類史上最もアタマが悪い「炭水化物が人類を滅ぼす」というおバカな主張をされた夏井先生であっても、それだけの「凄まじい煽り」も燃料剤となって、私も人生で初めて「健康に対する本格的な取り組み」を行うことができたのだ。
【番組名】サンバリュ 専門家100人が出した答え(2014年7月27日放映)
【コーナー名】 炭水化物抜きダイエットは有効か有効でないか、専門家100人に聞いた。
【MC】タカアンドトシ、つるの剛士   
【アシスタント】徳島えりか(日本テレビアナウンサー)
【ゲスト】荻原博子、森永卓郎
【専門家】 夏井陸、日比野佐和子
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番組では、夏井睦先生と日比野佐和子先生がスタジオに登場、「有効である派」「有効でない派」それぞれの代表者としての主張を展開していくのだが・・・・・・・
「日本の医療は戦後アメリカGHQの3S(スポーツ、セックス、スクリーン)に支配されているんや!」

「医者と言うか医療は犯罪なんだよ!糖尿病で医者に診てもらって治った奴なんか見たことない!」

「神と言う概念を持ち込むなよ。また騙されるぞ!」

??????????
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講演会場で怒り狂っている御仁・・・・
医者らしいが、一体、何者なんだ?
ただならぬ怒鳴り声に衝撃を受けた私は、デスクワークの仕事の画面を閉じて、聴講中の「怒っている人の糖質制限系動画」の画面に切り替えて視聴することにした。
それが釜池豊秋先生との「出会い」であった。。。
 
★第9話★「講演スタート」
読者の皆さんは、釜池先生の次のご発言で「更なる衝撃」を受けることになるだろう・・・・
【釜池先生;談】
「昨年の3月末でクリニックを閉鎖しました」
「・・と、同時に!」(大声)
「医者を廃業しました」
「医者は・・・と、言うより、医療は犯罪なんです!
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「医療は犯罪だ!」との、講演会場全体に響き渡る怒りの大音声!!
会場からは、賛意を示す拍手が僅かにパラパラと巻き起こるが、あまりに唐突な発言に戸惑いを隠せない聴講客がほとんどだろう。
かりにも医者として社会人生活を過ごされて、ましてやご本人曰く「国に倒産に追い込まれた」とは言え、何十年も医療行為を行ってきた釜池先生のこの「医療は犯罪」というご発言は穏やかではなかろう・・・
さてはて、どのような理由なのか?
釜池先生っ!
イイぞ!( ・∀・)イイ!!
今の私にとっての「糖質制限の良し悪し」はさておいて、講演がスタートして、すぐに「医療と病気について」のテーマがテンポ良く語られていくので、糖質制限に全く興味を失くした今の私が視聴しても面白い。
もちろん「医療は犯罪、医者は詐欺師」という、あまりに唐突で過激なご発言に誰もが戸惑ってしまうだろう。
しかし、落としどころ、つまりここでの重要なポイントは、何といっても
「医療に頼らずに、病気は自分で治そう」
・・・で、あろう。
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釜池先生に衝撃や影響を受けて、「糖質制限」というフレーズを通じて、オノレの人生を、健康を、見直して立て直していく起爆剤となった人も無数にいるのだ。
その中の一人に、間違いなく私も存在する。 釜池先生の狂気ともいえる、パッション&エキサイティングな「病気は自分で治せ!」のお言葉。
もちろんそれでもって、釜池先生の「糖質ゼロ」に無理やり賛成したりとか、実行する必要はない。
ただ、健康が黄信号を示したときには、人は狂気に取りつかれるが如く可及的速やかに対策しなければならないこともあろう。
「狂気は集中を促し、人を救うことがある」 それこそが「釜夏物語」で描いていきたいテーマである。
【釜池先生;談】
(突然、物凄い大きな怒鳴り声で・・・・・)
●きれいな海ですねェ!!!
●沖縄の海です。
●沖縄県八重山郡竹富町・・・・・
●黒島・・・と言うんだね
●石垣から船で30分、そこに移住しました・・・・
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講演会場の照明が落とされ、スクリーンに沖縄の海が映し出される。
釜池先生が思うところの「自然」が、これから具体的に実践論として明かされていく。
ただし、ここでの「自然」とは、あくまで釜池先生の「自然論」だ。
さあ、いよいよ釜池先生が移住されたという南国の孤島での生活ぶりが語られていくのだ。
【釜池先生;談】
●黒島は人口200人、牛は3000頭。
●この島には、日本の田舎に必ずあるものがない。
●それは何か?は?田んぼ!早よ言いなさいよ!
●この島には田んぼが一切ない、それが私はハッピーです。
●私はコメは毒だと言っている、何この田んぼ潰しちゃえ。
●・・・と思っているから、田んぼのない黒島で私はハッピー。
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【沖縄県黒島(グーグルアースより)】
話はやがて、釜池先生が飼っている犬や山羊との微笑ましい触れ合いに進んでいく。
出産に立ち会ったり抱きかかえたりして「可愛いやろ♪」と、山羊を愛おしむ釜池先生。
そんな山羊の親子を優しく見つめながら、
「山羊に子殺しなんてないわ!愚かだね、人類は!」と、嘆かれる釜池先生。
と・こ・ろ・が。。。。。。だ!
次のシーンで、その可愛い山羊が、何と、何者かに首を切断されて血まみれになって惨殺されている画像が講演会場のスクリーンに映し出されてしまう!
一体、誰が?何のために?
一体、誰が、釜池先生が大事に愛おしむ山羊を殺してしまったのだろう?
その犯人とは?
釜池先生にとって「自然なもの=田んぼがない、肉食」として、その実証例として釜池先生自らの南国の離島での生活が語られた。    
釜池先生【談】
●自然だね、ここに神なんて概念持ち込んだらダメだよ!
●自然とは自ずから然り、誰が作ったわけでもない

●もう一度言います、神という概念を絶対持ち込むなよ!また利用されるだけだぞ!
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「神」
「概念」
「もう一度言うぞ」
・・・これらの釜池先生の発言を聞いてすぐに思い起こしたのは、ジョン・レノンのアルバム「ジョンの魂」に入っている楽曲、「神」であったことは言うまでもない。
ジョンは「神」の概念を、人々が苦痛から逃れるために「宗教」「政治家」「占い」そしてビートルズなどの「アイドル」に夢中になる代位行為であると定義しているようだ。
ビートルズ解散後のジョンは、この「神」という曲において人々に「ビートルズも夢も終わった。私は自分の人生を生きる。皆もそうしてくれ」と語っているようだ。
一方で、釜池先生の言う「神の概念」とは?
釜池先生の講演会はいよいよクライマックス「質疑応答」の時間に突入していく。
今回は、講演会場の聴講客の質問に答える釜池先生のご様子をレポートしてみよう。
質疑応答 (1).png
最初の質問者は女性であった。
後ろ姿しか拝見できないが、佇まいや声の感じからして当時40代後半から50代くらいだろうか。
彼女は、釜池先生の著書を読んで糖質ゼロを実践し7㎏痩せたという。
そんな女性の質問は「一生糖質を控えなければならないのか?なかには・・・」というものだった。
釜池先生が凄まじい大音声を伴う怒鳴り声によって回答した内容とは?!?!
講演全体を通して言えるのは、釜池先生は聴衆客に「共感」を求めることも提供することもなく、ホッと息つくユーモアも少ないので、ある意味「交感神経メインの緊張が持続する疲れる時間」が続いている感じがする。
そんな中、次の質問者が挙手したようだ。
質疑応答 (2).png
その質問は、講演において唯一、釜池先生と会場全体が笑いに包まれ一体化できた内容だった。
講演が始まって以降、初めて「緩和」すなわち聴講者の副交感神経が発動したと思われる。
天才質問者現る!!
「釜池先生のうんち事情」の質疑応答のわずかな時間、張り詰めていた緊張が一気に解けて、なおかつ釜池先生も激怒されることもなく、股間やお尻に手を当てて身振り手振りでご自身のお通じ状況を嬉々として楽しくお答えになられた。
会場も笑いの渦に包まれて、良い雰囲気となった。
このままエンディングを迎えれば、「ま、怒りっぽい先生だったが、ご主張も一理あるかな」とまあまあ前向きな感想を持つ人も多かっただろうし、この講演会Youtubeを視聴した多くの人も同様の感想を持つだろう、と、思う。
と・こ・ろ・が。。。。だ!
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終盤にきてようやく暖かい雰囲気となっていた会場が一転、次の質問で再び明らかに「ピリピリ」した緊張に包まれてしまった。
さ。
いよいよ・・だ。
釜池先生の凄まじい怒号と罵声が響き渡るラストの質疑応答の様子をみてみよう。
釜池先生が生み出した「釜池エネルギー代謝・食事理論」は、後進医師たちによって「糖質ゼロ」ばかりが切り取られ、「糖質制限ダイエットブーム」という「医師、出版社、マスコミ」などの金儲けのツールとして、日本社会にとってのマイナス面として利用され尽くしてしまったのだろうか。
そして今や、過去の遺物と化してしまい、現在に全く生かされてないのだろうか?
否。
釜池先生自体が医者を廃業し社会から消え去った後、釜池先生の「運動+食事療法」を参照にした施設が存在したのである!!
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釜池先生のお考え「田んぼがない島」=「糖質ゼロの島」は本当にそのとおりなのだろうか。
島の歴史や文化や住人の皆さんの食べ物も、釜池先生が言うところの「自然(糖質ゼロ)」なのだろうか?
「人口200人、牛は3000頭。」という黒島にお暮しになっている200人の皆さんは、田んぼがないから全員釜池先生と同じく「糖質ゼロの食生活」を実践しているのだろうか?
講演会では釜池先生は自分が飼っていた山羊を殺して、島の浜辺で焼いて調理している画像が会場で示されたが、この島では住人は動物の調理を浜辺で行っているのだろうか。
もちろん、そんな馬鹿なことはないだろう。
黒島は日本国内である。
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ここでは、黒島の200人の住人の皆さんの名誉のため、そして来島される観光客の皆さんのため、島内の食事処でどんなメニューが提供されているか調べてみた。
しょせん釜池先生は田んぼがない島と言ったって、人々の営みや社会のインフラの恩恵を受けてヌクヌクと「自然な島で糖質ゼロや」とドヤっているだけだというのが、私の個人的な感想である。
一方で、意図せず思いもかけず望んでもいないのに「人間社会に依存できない糖質ゼロ」の環境に強制的に追い込まれて苦悩した人々の歴史もあるのだ。
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「漂流」は、史実に基づいた検証を元に、数多くのノンフィクション歴史小説を著作されている吉村昭先生の作品である。
本書は、江戸時代に土佐の船乗りが暴風により黒潮に流されて、絶海の孤島である「鳥島」で生活せざるを得なくなった史実に基づいた小説である。
無人だし南海なので、もちろん「田んぼ」はないし「畑」もない。
食料は渡り鳥(アホウドリ)と海岸で摂れるわずかな海草や貝のみ。
主人公である土佐の船乗り長平が絶海の孤島「鳥島」で生き残って、12年後に生還するという内容である。
「糖質ゼロ」と「穀物ゼロ」の環境で人々はどうなるのか?
そして、人々の助け合い、協力が、人生においてどんなに大切なことなのか?
糖質ゼロ実践のため「田んぼのない島」へ移住し、ペットのヤギを殺害し死体画像を講演会のスクリーンに映し出した、糖質制限創始者の釜池先生。。。。。
遭難事故により「田んぼのない島」へ漂流し、生き延びるために南無阿弥陀仏を唱えながら無抵抗のアホウドリを撲殺した江戸時代の漂流民。。。。
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糖尿病発症後、釜池先生の講演会やご著作に夢中になっていた時期に、学生時代に買った書籍「漂流」を数十年ぶりに再読し、「米なんか食えなくても生き残れたじゃん。アホウドリ食い放題の糖質ゼロだったから江戸時代の漂流民ははラッキーだったんだ」と、本気で思っていた私。
まさに凄まじい「自己洗脳」「ボクの糖質制限狂時代」であった。
糖質制限から足を洗った今はもちろん違う。
「ああ、麦や米があれば、せめて芋が食えたら、どんなにか無人島生活が安定したろうに・・・」と。
直近5~6回の記事で、釜池先生が移住された沖縄の「田んぼのない島;黒島」と江戸の漂流民が流れ着いた「絶海の無人島;鳥島」について、書き連ねてきた。
さて、ここで読者諸兄に少し息抜きをしてもらおうと思う。
実はブログ主は1982年、大学2年で19歳のときに5日間の無人島生活を経験したことがあり、最近そのことを思い出したのだ。
それはTV局の企画モノでの無人島生活であった。
釜夏物語【21】峠島 (6).jpg
無人島と言っても、果てしない大海原が広がる絶海の孤島ではなく、回りは陸地や島で囲まれており、島付近は船舶の航路となっていて、島の回りには牡蠣筏が浮かび、広島港からも僅か3㎞の場所である。
水も食料も持ち込み禁止で、すべて島内の資源でオノレらで賄って5日間生活するという、今から思えば、かなり荒っぽい企画であった。


「釜夏物語」はアクセス数が多い人気シリーズです。
ありがとうございます。
次回の記事UPまで、しばしお待ちください。


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