タイトルの「釜夏物語」とは
糖質制限の
「創始者と言われる;釜池豊秋先生」
「推進者と言われる;夏井睦先生」
・・・・の、お名前から1文字づつ拝借して名付けたものである。

当特集「釜夏物語」は、糖質制限自体の是非ではなく「私が健康に興味を持つきっかけとなった熱中時代」を描くつもりでシリーズ化したものである。
自分の健康状態についてすべて医者や病院に丸投げし自分で治そうとしない人たちに、大変僭越ながらこの「釜池物語」をお読みいただき、「自力で治療するきっかけ」の一助となってくれればという思いもある。
良かれ悪しかれ、まずは何かを始める「狂気」も必要なのかもしれない・・・と。
また、それ以上に、糖質制限センセに夢中になりすぎて糖質を敵対視して腸内細菌や微量栄養素をないがしろにして、かえって糖尿病悪化している多くの「健康意識高い系糖質セイゲニスト」にもお読み頂きたいのだ。

「釜池物語」は決して上から目線の内容ではない。
関連書籍100冊以上&関連動画300本以上で自分の身を取り囲まければ自己管理できないという頭も悪く小心者のヘタレな私。。。
そんな私が、異常ともいえる糖質制限に集中した時代を振り返る、ド底辺ブロガーの下から目線の偽りなき「顛末記」である。
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今回も前回に続いて「夏井先生登場動画」の「感想記」をお送りしよう。
前回の「TVタックルご出演動画」は、糖質制限を世に広く推進する目的としては我が国の歴史上、最も効果的で秀逸な作品であったと私は思う。
そして今回ご紹介する「TV番組ご出演動画」は、「ハニカミ、哀愁、頼りなさ、孤立無援、猫背」など、一人の中年男として夏井先生個人の男の色気と人間の魅力が爆発した名作である。
なお、現在(2021年11月15日)も視聴できる番組内容がUPされたyoutube動画は、正式な著作権者アップロードが確認できないため、リンクは貼らないことをご了承願いたい。
【番組名】サンバリュ 専門家100人が出した答え(2014年7月27日放映)
【コーナー名】 炭水化物抜きダイエットは有効か有効でないか、専門家100人に聞いた。
【MC】タカアンドトシ、つるの剛士
【アシスタント】徳島えりか(日本テレビアナウンサー)
【ゲスト】荻原博子、森永卓郎
【専門家】 夏井陸、日比野佐和子
【あらすじ】
ごはんやパン・麺類・穀物に含まれる炭水化物を取らないようにするダイエット、いわゆる「炭水化物抜きダイエット」は有効か有効でないのか?
番組では専門家100人(医師49人、体作りの専門家28人、食の専門家23人)にお聞きしてVTR出演で次々と答えて頂いて進行していく。
そのうち、「有効である派」の代表者である医師、夏井睦先生は以下のように主張した。
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■ダイエットに関して史上最強なのが糖質制限(炭水化物抜きダイエット)だと思う。
■お米とかパンとかうどんとかパスタとかピザとかに含まれるデンプンは「全部」皮下脂肪になっちゃう。
■あるいは脂肪肝になっちゃう。(炭水化物を食べることは)何一つ良いことがない。
一方で、「有効でない派」の代表者である医師、日比野佐和子先生は以下のように主張した。
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番組では、夏井睦先生と日比野佐和子先生がスタジオに登場、「有効である派」「有効でない派」それぞれの代表者としての主張を展開していくのだが・・・・・・・
【感想・評価】
基本的にはMCのタカアンドトシとつるの剛士が、専門家代表の夏井と日比野のご主張に反応して弄っていくというスタイルである。
まずは、炭水化物ダイエット有効派の夏井が「米・トウモロコシ・小麦は、全く食べない」と発言すると、観客席からは「えぇーーっ?」と懐疑と驚きの反応が起こる。
つるの剛士が「何食ってるんですか?」と突っ込み、タカアンドトシのトシが「(夏井先生の食生活は)あくまで1/100の意見ですからね」と弄り倒す。
ここまでは夏井の「イロモノ、キワモノ、チャレンジャー」としてのキャラが鮮明となり掴みはバッチリであろう。
実際、2016年8月の糖尿病発症直後、何が何でも糖質制限に集中すると決めていた私は全面的に夏井先生のご主張を受け入れ応援するスタンスでこの番組がUPされたYoutubeを視聴したのである。
次に、「炭水化物ダイエットは有効ではない派」の日比野佐和子先生がご自身のご主張を展開していく。
VTR出演時の見た目は、失礼ながら、やや奇麗程度の感じのビジュアルであった日比野。
と・こ・ろ・が。。。。。だ!
髪を切って前に垂らし気味にした日比野は、VTR出演時よりも何倍も美人で可愛く見えるビジュアルと変化して、カメラ目線での満面の笑みでスタジオに降臨した!!
ただ単にメイクが変わっただけなのかもしれないが、この可愛さと言ったら、登場しただけでインパクトがあるのは確かだ。
そしてこの「美貌と若さ」が伏線となって、番組は一気に盛り上がっていく・・・・・

プリティな日比野は新聞記事を引用して、炭水化物だけを抜く食生活は「心筋梗塞や脳卒中など生活習慣病のリスクが高まる」と主張する。
そして、いよいよ、この番組のクライマックスと言える場面がやってくる!!!
日比野「私も実は、12年前、33歳の時に・・・・・」
日比野の「12年前、33歳だった」との発言に、つるの剛士が「え?お若いっすねぇ、45歳・・・」と驚きの脊髄反射。
そこにトシが「どこに一番食いついているんだよ」とつるの剛士に突っ込みを入れて、スタジオ大爆笑。
日比野の「美人ビジュアル」の伏線が、「炭水化物抜きダイエットはダメ=その証拠は若くて美人なアタシ(日比野)」として、見事に回収された瞬間であった。
そして、このやり取りを契機に、日比野は出演者、観客、そして恐らくは日本全国の視聴者を引き付けることに成功し、一気に番組の流れを制し怒涛の如く畳みかけていく・・・・・
日比野の若さと美貌に驚いたつるの剛士は「これは絶対、炭水化物を食べたほうが良いですよ」と、発言。
もう、これで番組的には「炭水化物ダイエットは有効ではない派」の勝利であろう。
日比野は、12年前33歳の時に炭水化物抜きダイエットを実践して3年続けて15㎏痩せたが、その後リバウンドして10数㎏太った話を披露。
医師としては大恥とも言えるダイエット失敗つまり健康管理失格の体験談をケロッとさらけ出す日比野。
痩せて太って痩せて太って痩せて太って痩せて太ってまた痩せて、そして今、若く美しいビジュアルの日比野は「炭水化物抜きダイエット反対派」で全国視聴者の前に現れた。
でも、深刻さはなく、あくまでニコニコと己の失敗談も語っているのはある意味度胸が座っていて見ていて清々しい。
さ・ら・に。。。。で、ある。
日比野は何と、大胆にも年齢が上の夏井を右手で示しながら「先生(夏井)は、炭水化物は人類を滅ぼすという本を出されているんですよ。」とニコニコしながら余裕で「夏井ホンの宣伝と紹介」を行った!!
「炭水化物が人類を滅ぼす」という、一般人類から見たら有り得ないトンデモなタイトルについて、観客席から一斉に「ええぇーーっ???」という、またしても懐疑と呆れが混じった驚きの声が上がる。
そして間髪入れずにトシの「それ(夏井の本のタイトル)も偏った意見ですよ」と容赦ない突っ込みが入る。
「炭水化物抜きダイエット」なんか既に12年前の大昔に体験済の日比野は、最近炭水化物抜きダイエットを始めて痩せて異常に興奮してホンまで出して商売する夏井を、赤子の手をひねるが如く、または路傍に転がる石を蹴飛ばすが如く、完全にオチョクっている(笑)
トシ「それ(夏井の主張)は偏った、あくまで1/100の意見ですから」
つるの「お米だめ、炭水化物だめ、それじゃ人生の楽しみもないっスね」
美貌で堂々としており番組の流れを支配した美人医師の日比野に同意したMCのトシやつるのに、完膚なきまでにボコボコにされる夏井・・・・・
もはや勝負は日比野や「炭水化物抜きダイエット反対派」に軍配が上がったと、読者の方はお思いになったかもしれない。
ところが、あにはからんや!
熱心な糖質制限実践者にとっては「アナザー・ストーリー」が、各々の深層心理で進んでいたのである!
例えば私。
2016年8月糖尿病発症直後に「糖質制限の事なら、とにかく何でも信じて実践してみよう」と狂気&叫気&凶気&狭気&侠気の如く糖質制限にのめり込んでおり、このTV番組がUPされていたYoutubeを正に「狂気の色眼鏡」を通じて視聴した私にとっては「夏井の勝ち」であった。
つまり、日比野に軽くあしらわれMC芸人にボコボコにされて、さらには観客に嘲笑されて四面楚歌となった夏井に「中年男の悲哀ゆえの色気」に感情移入したのだ。
反論する機会が与えられず、トシやつるのに矢継ぎ早に「極論だろ」「炭水化物抜きは人生面白くないだろ」と畳みかけられた夏井が、困ったような「ハニカミの笑顔」を見せたのだ。
それがすごくキュートで魅力的であったのだ。
この頃(2014年頃)の夏井は、優しいお顔で過激な発言をするが、どこか頼りなくて哀愁さえ感じさせるキャラが、人気を博していた一面であったと私は思う。
現に、当番組をYoutube動画で視聴した、糖質制限狂時代の当時の私は以下のように思った。
「くそぅ・・・寄ってたかって夏井先生を貶めやがって。それに日比野がリバウンドしたのは糖質制限をやめたからだろ。俺は夏井先生を全面的に信頼&支持して糖質制限を実践するぞ」と。
「お笑い芸人や視聴者や日比野が何と言おうと、俺は夏井先生の味方だぞ!」と。
この番組は、一般世論からはトンデモと見なされようとも糖質制限に集中していた私や実践者にとって「ハニカミ、哀愁、頼りなさ、孤立無援、猫背」などが、糖質制限実践にあたって求道の如く士気を高める源泉ともなった、夏井先生個人の「哀愁」が色気と魅力となって爆発した名作であると評価している。
タカアンドトシやつるの剛士が叩こうが、スタジオ観客が呆れようが、糖質制限実践者にとってのスター&ヒーローは、夏井先生その人なのだ!
ただし、これはあくまで「糖質制限推進の作品」としての評価であって、糖質制限そのものの良し悪しではないことは、このシリーズをご愛読していただいている読者様各位は十分にご承知済であろう。
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炭水化物抜きダイエットは有効?有効でない?
結局、番組では
有効であるは41人
有効でないは51人
どちらともいえないは8人
という結果だった。
効果あるダイエットとして第三位は食べ順ダイエット、第二位はレコーディングダイエット、第一位は無しとされ、炭水化物抜きダイエットはランクインしなかった。
しかし、今回ご紹介した炭水化物抜きダイエットは「バラエティ番組内の1コーナー」としてのテーマなので、視聴者にとっても深刻にならずにメリットデメリットを知るきっかけになった番組構成だったと思う。
2014年当時は、夏井先生やその他糖質制限推進派センセにとっては、バラエティ番組の出演だったからこそ「キワモノとしての魅力」「怪しいけれど新しく試してみる価値がありそうだ」とのタレント価値があったのだと思う。
日比野先生に徹底的におちょくられてMC芸人に完膚なきまでにボコボコにされたことで、かえって夏井先生のホンの宣伝になるという、ほのぼのとしたウインウインの好番組であったと言えよう。
いずれにしても、ベストセラー「炭水化物が人類を滅ぼす」によりバラエティー系のTV番組に引っ張りだこであった夏井先生が短い期間とはいえ1番輝いていた時期であり、視聴した私が糖質制限を実践するにあたって「起爆剤、着火剤」となったのは懐かしい思い出である。
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時は流れて、2019年(令和元年)10月。
「健康と経済」がテーマというBS日テレ「深層フライデー」という番組の、記念すべき一番大事な第1回目のテーマとして満を持して取り上げられた「糖質制限ダイエット」
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(連載期間;2019.11.11~2020.5.16 全20回)
●番組は「ダイエットブーム」の検証で始まった
●賛成派は糖質制限治療を推進する協会の顧問
●瘠せる効果は認めるも健康に良くないと語る反対派
●短期的効果はあるが長期的な健康に寄与できるのか
この番組は、バラエティ番組の1コーナーではなく、最早、糖質制限「ダイエット」という大ブームが、「国民全体の健康のリスク、損失」として社会問題化しているのではないかとの「ガチ」な内容であった。
そして、糖質制限ダイエットがテーマのこの番組で、再び夏井(賛成派)と日比野(反対派)が共演することとなる。

かつてのバラエティ番組出演時の夏井は「哀愁、はにかみ、優しいお顔、痩せ体型」といった個人の魅力で、糖質制限実践者の背中を押してくれる役割を果たしてきたと思う。
しかし、この番組での夏井は、かつての哀愁の魅力は消え去り「強気、ふてぶてしさ、怒り、ちょいデブ」が全面&前面に出ていると、私は感じてしまった。
これはご本人の見た目の変化も少しはあったのかもしれないが、「バラエティではなく、日本人の健康を真剣に論じ合う健康番組で、オノレの極論&暴論を押し通そうとする、破綻したキャラクター」としての要素が大きいと思う。

議論を通じて視聴者(一般日本人)の健康を考えていく番組でありながら、ただただ、討論相手(幕内秀夫先生)を、「アナタ」呼ばわりして、論破しよう/マウント取ってやろう/相手を言い負かしてやろう/とする態度、振る舞い、ご発言・・・・・
糖質制限「ダイエット」を主張する医師センセ方が、正に「平成の遺物&令和の老害」であったことを御自ら証明してしまった夏井先生・・・・・

夏井先生は、かつてのバラエティ番組の1コーナーの「キワモノ、イロモノ」としての出演者として登場し、たけしやタカアンドトシや爆笑問題の太田あたりに弄られてこそ輝き、糖質制限実施入門者のストロングヒーローで有り得たのだ!
それはまさに「私はUFOを見た」とか「幽霊と会話した」とか「死後の世界を知ってる」と同レベルでの「炭水化物が人類を滅ぼす」との、トンデモなご主張に対する一般社会の扱いであったからこその「一瞬の輝き」であったといえよう。

これ以上は語るまい。
ただ私は哀しかった・・・
私は、肥満が主因で2型糖尿病になった人に対しての、火急的対症療法としての「糖質制限食事法」については、自分自身の経験からして「賛成」である。
しかし、健康な一般日本国民に対して「ダイエット目的」で糖質制限を推進してきた医者どもには「猛反対」である。
ガチな健康番組で一般国民に向かって、「糖質は新型コカインと同じ」とか「糖質は”全部”中性脂肪になる」とか「江戸時代以前は日本人は米なんか食ってない」とか「糖質制限で脳疾患になったのは世界で彼女(日比野)だけ」という、絶望的に頭の悪い発言を続ける夏井先生・・・・
正に自らの「炭水化物が人類を滅ぼす」の既得権を守るがごとく、そして自分を崇める後進医師や崇拝者に対して「相手方(幕内)を論破した。もはや糖質制限ダイエット反対派でまともに議論する相手はいない」との勝利宣言を伴う「大本営発表」を行うという、狂気の舞いを踊り続ける”裸の爺様”・・・・
バラエティ番組ではないので、むろん激しく突っ込む者も面白く弄ってくれる人もいない・・・・・
伏線も回収もなく、ユーモアや笑顔もなく、議論のお相手への社会人としてのお気遣いもない・・・・・・
この番組を視聴した結果、ほんの少し残っていた糖質制限推進派センセ方へのノスタルジーさえ消え去り、私にとっての「糖質制限狂時代」も、完全に幕を下ろしたのである。
た・だ・し。。。。。で、ある。
それでも今も夏井先生を敬愛するのはなぜか?
それは、正に「何が何でも徹底的に糖質を悪者にするメッセンジャーを演じた夏井先生」のエネルギーが着火剤、ジェット噴火剤の一部となって、私の個人史における「生涯、健康について考える習慣を与えてくれた」恩人の一人であるからではないか、と、自分の深層心理を分析しているのである。
この特集記事の各回の内容は「スリムちゃんまとめランド」に概略をまとめておりますが、全20回のタイトルからもすぐにご覧いただけますように、以下に貼っておきますです。
【番組感想】糖質制限ダイエットは正しいのか?
釜池豊秋先生&夏井睦先生は、糖尿病発症直後、糖質制限を実践するにあたり動画視聴において「最も参考にさせて頂き感謝している先生」です。
た・だ・し。。。。。で、ある。
釜池先生の「糖質ゼロ食で120歳まで健康長寿」にしても、夏井先生の「炭水化物が人類を滅ぼす」にしても、私個人的には「んな訳ないだろ。アホか」という全く賛成できかねる考えですが、「賛成反対含めて色々な広い考えを持つ事ができた、イマジネーションを掻き立てられた」という意味で、釜池先生・夏井先生についての愛を込めた特集記事、それがすなわち「釜夏物語」なのでございます。
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