住信SBIネット銀行(7163)はSBIHD(8473)と住友信託銀行(現三井住友信託銀行)が合弁で作った、使い勝手の良いネット銀行だ。
その後の環境の変化で、住信SBIネット銀行がほかの企業に買収される観測が出ており、株価は一時ストップ高となった。背景に何があるのだろう。
ちょっと前に噂が出ていたが再度出てきた。フィスコによれば、
一部メディア報道では、メガバンク幹部のコメントとして、NTTドコモが同行の買収に動いていると伝えている。大株主であるSBIHDの会長兼社長である北尾氏もGOサインを出したとされているようだ。買収プレミアムへの期待が先行する形に。なお、NTTドコモが銀行業への参入を表明して以降、買収先候補として同行の名前は以前から挙がっていた。
NTTドコモが銀行業に参入するにあたって買収で考えているようだ。すでにマネックス証券を手に入れて、証券は確保している。次は銀行だ。
NTTドコモなど通信キャリアは以前から金融との融合を進めている。他社の状況を見てみよう。
もともと言い出したのはどこだっただろうか。携帯電話だけでは成長が鈍化しており、他業種との融合が考えられていた。
もちろん固定通信はすでに融合済み。異業種との融合が必要となり、そして金融業が相性が良いとわかった。
NTTドコモ以外はどういう状況だろうか。
通信キャリア | ドコモ | au | ソフトバンク | 楽天モバイル |
---|---|---|---|---|
銀行 | なし | auじぶん銀行 | PayPay銀行 | 楽天銀行 |
クレカ | dカード | auPAYカード | PayPayカード | 楽天カード |
証券 | マネックス証券 | auカブコム証券 | PayPay証券 | 楽天証券 |
QRコード決済 | d払い | auPAY | PayPay | 楽天Pay |
ポイント | dポイント | Pontaポイント | PayPayポイント | 楽天ポイント |
ECモール | dショッピング | auPAYモール | Yahoo!ショッピング | 楽天市場 |
小売店 | なし | ローソン | なし | なし |
こうやってみると、最後の小売店以外はほぼ横並びで、唯一欠けていたものがドコモの銀行業だ。
ドコモ自身が経済圏を作るには銀行は必須と考えているのだろう。数社当たっている中の1つが住信SBIネット銀行ということだ。
SBIHD側から見ると、SBI新生銀行の買収により傘下の銀行は2つになった。どうもSBIHDは完全子会社のSBI新生銀行を残し(公的資金も残っているので)、重複事業となる住信SBIネット銀行を売って金にすることにしたようだ。住信SBIネット銀行は三井住友信託銀行との協業なので完全子会社ではないし(34%だ)、上場している。
資金はまた別の事業に使われるだろう。住信SBIネット銀行が果たした立場はSBI新生銀行に担わせるのだろう。
個人的には住信SBIネット銀行の口座内仮想口座や無料振り込み回数などが気に入っており、これからも使い続けたいと思っている。
しかしNTTドコモに買収され、ドコモユーザに偏重したサービスに改悪されたら解約するしかない。自分はau系の通信キャリアを使っている。
もっともauじぶん銀行を持っていてもメリットを活用できていないし、PayPay銀行は口座さえ持っていない。楽天銀行は口座があるだけの状態だ。
どこも傘下になったとしても懸念は杞憂なのかもしれない。
ストップ高を経て11月29日はそれまでより600円ほど高い、3,525円。今後の報道次第では4,000円をうかがうのかも。
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