最近、USBタイプC電源のガジェットが増えてきましたよね。
先日、ついにiPhoneも15シリーズからライトニング端子がUSB-typeC端子に変更になり、ライトニング端子の製品を多く有するApple製品もUSBタイプCへの変更の流れが濃厚となりました。
それに限らずスマホ、スマートウォッチ、イヤホンなどの充電のため、コンセント周りがゴツくてかさばるUSB電源でぐちゃぐちゃってことになってたりしないでしょうか。
そこで、今やガジェット用DC電源としてデスクに必須になりつつある、大容量USB PDチャージャーをレビューしていきます。
今回はSatechiの165W USB-C 4Port PD GaN Chargerをレビューすることができましたので、実際に使ってみて感じた使い勝手や、逆に使いづらいところなどを紹介していきたいと思います。
MacBookとマッチするスペースグレーのアルミ筐体
パッケージからご紹介。先ずは表から。
裏面です。Mac用品を多く扱うSatechiらしく、すっきりしたパッケージで好感が持てます。
開封したところ、製品がスッキリ収まった梱包です。
同梱物は、縦置き用のスタンドの他、電源コードです。
それでは外観から確認していきましょう。
質感はApple製品かと思うくらいMac Book Proのスペースグレイにマッチしていますね。
正面部分はプラスチックで、周囲を囲むようにアルミパーツが使われています。
背面には電源コード用の穴と、技術仕様がプリントされています。
大きさは、奥行き 9.98cm x 高さ 7.1 cm x 厚み 3.09cmです。iPhone13miniと並べておいたイメージがこちら。
スタンドに立てた感じがこちらです。ポートは全てUSB-Cポートで計4つ。
各々100Wの出力が出来ますが、最大出力は4ポートの合計が165Wとなります。
出力構成は以下の通り。
1ポート使用時 | C1-4: 100W |
2ポート使用時 | 100W/60W |
3ポート使用時 | (C1+C2+C3/4):60W/60W/45W (C1/C2+3+C4):100W/30W/30W |
4ポート使用時 | 60W/45W/30W/30W |
基本的にはどのポートにさしても100W出力が出せますが、3つ刺した時だけ、どの組み合わせをするかで最大出力が異なってきますので注意が必要です。
また、注意事項として、一番上のポート1にはThunderbolt4またはUSB4ケーブルを刺すと自動的にDFUモード(メーカー修理用のファームウェアアップデートモード)に入ってしまうとのことなので、これらのケーブルはポート2以下に刺すようにしましょう。
まぁ、そもそも充電専用ポートですので高規格な通信ケーブルをわざわざここに刺さないでね、というくらいに考えておけばよろしいかと思います。
Satechi 165W USB-C 4-Port PD GaN Chargerのポイント
ここからは本製品のポイントをいくつかピックアップして紹介していきます。
充実の4ポート+電源ケーブル仕様でコンセント周りを一気にスッキリできる。
先ずはなんといってもこのデバイスの特徴は、机の上のDC電源をこのチャージャーに全てまとめられるということです。
我が家の場合、Mac Book Pro 14 inch 、iPad Pro 11 inch 、iPhone、Apple Watch の充電ポートがこれ一台で事足ります。
ちなみに、各々の必要電力は以下の通りで、
Mac Book Pro 14 inch :67 W
iPad Pro 11 inch :30 W
iPhone 13 mini :20 W
Apple Watch 7 :7.5 W
計124.5 W < 165 W
と、余裕を持ってフルスピード充電ができる性能を持っていることになります。
何より、電源ケーブル使用のため、充電ポートがコンセントでなく、机の上にあることで抜き差しがより簡単という特徴があります。
ちなみに、これらの充電をしようとすると、これだけの充電器が必要になるので、コンセント周りが一気に片付きますね。
全てのポートが同じ出力、かつ2つ以上刺しても最大出力が変わらない。
2つ目の特徴は基本的には4つのUSBーCポートが全て同じ出力、かつ、2つ以上刺してもその最大出力が保たれる(3つ同時まで)ということです。
他社の製品ですと、例えば、最大出力の100W出力ができるポートは一番上の1つだけだったり、2つ以上刺すと最大出力が半分になってしまたりということがありますが、このSatechiのチャージャーは最大3つまで刺しても最大出力が変わらないため、PCやドッキングステーションなどの大電力機器に対し、安定して100W給電が可能です。
試しに4つの全てのポートでMac Book Proへの給電を行ってみました。
Mac Book Proが充電済みでしたので、最大出力の100Wは通電しませんでしたが、PC川でも100W電源とちゃんと認識されていました。
Apple製品を彷彿させるデザインからくる高級感
さすがMac用アクセサリーをたくさん作っているSatechiだけあって、Macとの一体感は抜群のデザイン。
スペースグレーのMac Book Proとの相性は抜群です。
これだけでも十分購入動機になりますよね。
Satechi 165W USB-C 4Port PD GaN Chargerの気になるポイント
ここからは本製品の実際に使ってみて気になった部分を紹介していきます。
持ち運びには適さないサイズ感(若干大きめ・重め)
卓上設置用途ですのでこれは致し方ないですが、他社製品のコンセント直刺しタイプの同等出力品に比べて若干大きく、重め(約450g)です。
500mlペットボトルくらいの重さになるので、これを常に持ち運ぶことを考えるとちょっと重いと思います。
それだけ製品の排熱スペースに余裕があると考えるのであればアリかもしれませんが、この製品は持ち運び用途で考えないほうが良いでしょう。
Mac Book Pro 16inchの充電には適さない。
Mac Book Pro 16 inchの充電器の必要電力は140Wのものが必要になりますが、この充電器の単ポートの最大出力は100Wまでとなりますので、Mac Book Pro 16 inchをお持ちの方は、この充電器を使うと、電源を給電しているにも関わらず、電力が足りずに重い作業中にバッテリーが減っていく、なんて事にもなりますので、単ポートで140W以上の出力がある充電器を使ったほうが良いと思います。
他の製品との比較
同等の出力(140W〜150Wクラス)をもったUSBチャージャーとの比較を行い、以下の表でまとめてみました。
Satechi 165W USB-C 4-Port PD GaN Charger | UGREEN Nexode 充電器 単ポート140W | Anker 747 Charger (GaNPrime 150W) USB PD 充電器 | VOLTME USB PD 充電器 140W | CIO NovaPort TRIO 140W3C | |
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製品画像 | |||||
総合出力 | 165 W | 140 W | 150 W | 140W | 140W |
単ポート最大出力 | 100 W | 140 W | 100 W | 140W | 140W |
USB-C ポート | 4 | 2 | 3 | 2 | 3 |
USB-A ポート | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 |
ポート出力構成 | C1~4:100W 2ポート使用時:100W/60W 3ポート(C1+C2+C3/4):60/60/45 (C1/C2+C3+C4)100/30/30 4ポート時:60W/45W/30W/30W | C1:140W C1+C2:65+65W C1+C2+A:65W+45W+22.5W | C1~3:100W A:22.5W C1+C2/C3:100W+50W C1/C2+A:100W+22.5W C3+A:合計24W C1+C2+C3:合計150W C1/C2+C3+A:100W+24W(C3+A) C1+C2+A:合計150W C1+C2+C3+A:合計150W | C1:140W C1+C2:65+65W C1+C2+A:65W+45W+22.5W | 単ポート:140W 2ポート時:100+30W/67+67など MAX134W 3ポート時:67+45+30など MAX142W |
プラグ形状 | コード式、スタンド付き | 折りたたみプラグ | 折りたたみプラグ | 折りたたみプラグ | 折りたたみプラグ |
大きさ | 9.98 x 3.09 x 7.1 cm | 7.6 x 7.6 x 3.5 cm | 6.75 x 3.1 x 6.11 cm | 7.75 x 7.35 x 3.15 cm | 6.3 x 6.9 x 3.3 cm |
重さ | 453.59 g | 300 g | 232 g | 270 g | 260 g |
保証 | 18ヶ月 | 24ヶ月 | 最大30ヶ月 | 24ヶ月 | 最大24ヶ月 |
コメント | デスク置き型のため、スタンドがついているのが特徴。どのポートに繋いでも最大出力が得られるが、3ポート使用時には、C1とC2に両方繋いだ場合と、C3,C4に繋いだ場合で最大出力が100Wから65Wまでかわるので注意。 | 単ポート140W出力を使えるが、2ポート以上同時に使うと最大65Wに出力が下がるため、65Wを超える出力機器を同時に使用することはできない。 | この中では一番軽量コンパクト。持ち運べるサイズ感で、100W以上の出力が不要であれば優秀な機種。ただしC3ポート使用時にAポートを使うと極端に出力が落ちるので注意。 | 単ポート140W出力を使えるが、2ポート以上同時に使うと最大65Wに出力が下がるため、65Wを超える出力機器を同時に使用することはできない。ほぼUGREENと同じ性能で若干安価で軽い製品となっている。 | 単ポート140W出力を使え、2ポート以上同時に使っても100Wまでしか出力が落ちない。PD3.1対応の140Wクラスでは一番軽量コンパクトでバランス良し。 |
選び方 | USB-C電源が多く欲しい方 100W以上の出力は不要 数ポート使用時でも100W出力は必要 据置き型なので重さ大きさ気にしない コンセント周りをスッキリさせたい | 140Wの出力が欲しい方 2台以上高出力機器の同時接続はしない Cポートは2つで足りる方 Aポートも欲しい | 持ち運びしやすいものが欲しい方 100W以上の出力は不要 Aポートも欲しい | 140Wの出力が欲しい方 2台以上高出力機器の同時接続はしない Cポートは2つで足りる方 Aポートも欲しい | 140Wの出力が欲しい方 持ち運びしやすいものが欲しい方 Aポートは不要 |
販売先 | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon |
総合出力だけで見ると、同等の出力なのですが、製品により、単一ポートの最大出力に差があったり、複数ポートを刺した時の出力配分に違いが見て取れました。
金額も大体1万円〜1.6万円が相場感のようですね。
- ポート数がどのくらい欲しいのか
- 最大出力がどのくらい欲しいのか
- USBーAポートが欲しいのか
- 複数ポートを刺した時にどのくらいの出力配分でいて欲しいか:出力を下げないでほしいような機器をつける予定があるか(大型ノートPC、ドッキングステーションなど)
- 家と職場、カフェなどに持ち運びをしたいのか。
- コンセント直差しがいいか、ケーブル方が良いか
といった観点で、最適なチャージャーが異なってくるため、自分の持っているガジェットや、コンセント周りの環境によって最適な充電器を選ぶのが良いと思います。
まとめ
今回は、Satechi の165W USB-C 4Port PD GaN Chargerについてレビューしていきました。
- 充実の4ポート+電源ケーブル仕様
- 全てのポートが同じ出力
- Apple製品を彷彿させるデザイン
- 持ち運びには適さない
- Mac Book Pro 16inchの充電には適さない
全体的な所感としては、オシャレかつ、しっかりApple製品の充電に最適化されたSatechiらしいデバイスだと言えます。
これ一つデスクに設置すれば、デスク・コンセント周りを一気にスッキリ片付けることができそうです。
従来のUSBーAポートでの充電はこれからだんだんと少なくなっていく事でしょう。そのためにも、USBーPD対応のUSBーCポートをたくさん設置しておきたい、デスク上での充電器類をまとめたいというようなユーザーであれば、十分活躍してくれそうです。
それではみなさん是非参考にしてみてください。
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