現存天守唯一の山城、備中松山城攻城記。 その1 <ふいご峠~中太鼓櫓跡>
古くから神々が住むと言われた吉備の国。
現在の岡山県の中西部は、かつて備中と呼ばれ、その中心地である松山に、備中松山城がありました。
備中松山城は標高430mの臥牛山の小松山山頂に築かれ、その本丸には現在も天守が現存しています。
現存天守12城の中で唯一の山城で、美濃岩村城、大和高取城とともに、日本三大山城のひとつとされます。
その歴史は古く鎌倉時代からあったとされ、戦国期には毛利方の小早川隆景により落されて毛利氏の領地となり、江戸期には幕府の直轄地となりました。

城跡には麓から登山で攻めることも出来ますが、8合目の「ふいご峠」駐車場までシャトルバスで登れます。
ここを訪れたのは令和3年(2021年)7月22日。
夏真っ盛りの酷暑のなか、無理をせずにバスを利用しました。

車は5合目の城見橋公園駐車場に停め、城まちステーションからシャトルバスに乗ります。

そして、ふいご峠で下車。
「ふいご峠」の由来は、江戸時代の天和元年(1681年)から水谷勝宗が現在残る天守の築城にとりかかった際、刀工の国重に命じて御社壇に奉納する宝剣三振りをここで打たせたため、「ふいご峠」と呼ばれるようになったのだとか。
鞴(ふいご)とは、金属の加工、精錬などで高温が必要となる場合に、燃焼を促進する目的で使われる道具だそうです。

「ようこそ!! 日本一高い山城 備中松山城へ」と書かれた看板が。
でも、この表現、間違っていますよね。
正確には、「日本一高い場所にある現存天守」と言うべきで、天守が残っていない山城であれば、もっと標高の高い山城はいくらでもあります。
揚げ足を取って申し訳ないですが。

ふいご峠にある案内板。

さて、ここからは歩きです。
ふいご峠で標高290mですから、比高140mの登山です。
楽勝ですね。

登山道も整備されていて、山道というより遊歩道ですね。



ところどころに城主からの戒めの駒札が。

石段を登ります。

しばらく登ると、立派な石垣が見えてきました。
どうやら、あそこがさっきの案内板にあった中太鼓櫓跡のようです。

見事な石垣です。

櫓台の上に登る前に、まずは石垣を堪能。



太鼓櫓という名称からもわかるとおり、太鼓が置かれていた櫓です。
パンフレットの説明書きによると、麓にある御殿と天守との伝達手段として使われた太鼓の丸で、ふいご峠の下に下太鼓櫓もあり、ふたつの中継地点をもうけて太鼓の合図で連絡を取り合っていたそうです。


中太鼓櫓跡の上に上がってきました。
低い石段があります。

石段を登りました。
ここに櫓があって、その中に太鼓があったのでしょう。

中太鼓櫓跡からの眺望。
高梁の城下町を見下ろします。
司馬遼太郎の小説『峠』で、主人公の河井継之助が備中松山城の執政・山田方谷に会うべく備中松山藩を訪れる章がありますが、そこで司馬氏は、この地について次のように語っています。
備中松山とは、いまの地名では、岡山県高梁市になる。この地はむかしから高梁・松山というふたつの地名をもっていた。維新まえは、城と武家屋敷町をいうときに「松山」といい、城下町をいうばあいに「高梁」といったりした。区別がややこしい。
このため明治二年、愛媛県に松山というおなじ名前の町があることでもあり、高梁に統一した。しかしながらいまでもその城のことをいうばあいに高梁城とはいわず、備中松山城という。<小説『峠』より>

先へ進みましょう。

「よくぞまいられた」との駒札が。
どうやら城域に入ったようです。

その向うに石垣が見えます。
あれはもしや、某大河ドラマのオープニング映像に使われた有名な石垣?

やはり~!
平成28年(2016年)の大河ドラマ『真田丸』のオープニング映像に使われた石垣です。
ここはじっくり観たいので、「その2」につづきます。
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by sakanoueno-kumo | 2022-08-04 15:35 | 岡山の史跡・観光 | Trackback | Comments(2)
暑い中、備中松山城に来られたんですね!と、思ったら
昨年だったんですね。
私は地元ですが2度ほどしか登ったことがありません。
下から歩くと何度もシャトルバスに抜かれ
やっとこさ到着しました。
そういえば、「真田丸」が放映された年にも行きました。
お城好きの夫と
オープニングに使われた場所を探しながら写真を撮ったり
臥牛山をウロウロしていると
駐車場閉門間近までいて慌てて降りました。
コメントありがとうございます。
そうか、地元ですもんね。
地元の名所って、いつでも行けそうで、なかなか行かないものですよね。
わたしは子供のころから神戸に住んでいますが、異人館通りとか、数えるほどしか行ったことありません。(苦笑)
ご主人、お城好きなんですね~!
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