荒木鬼の居城、細工所城（荒木城）攻城記。 ＜前編＞ 登山道
丹波国八上城から東へ約７ｋｍ、籾井城跡から北西２．５ｋｍほどの場所にある山上に、細工所城跡があります。
別名、荒木城とも呼ばれるこの城は、戦国時代、八上城主・波多野秀治に属していた荒木氏綱の居城だったと伝わります。
ここも、天正３年（１５７５年）から天正７年（１５７９年）にかけての明智光秀の丹波攻めの際に落城した城です。
国道１７３号線沿いに、登山口への誘導看板があります。
看板の表記は「荒木城跡」となっています。
その近くには、説明板があります。
標高約４００ｍ、比高１７０ｍとあります。
その場所から西を見ると、細工所城跡がある山がそびえます。
一番高いところが、城跡主郭部分です。
ズームします。
いまからあそこに登ります。
その近くには、小さな石碑も。
誘導看板に従って登山口に向かいます。
登山口です。
「山頂まで約３５分」とあります。
登山道は整備されていて、ハイキング感覚で登山できます。
登り始めて５分ほどで、いきなり広い削平地に出ます。
麓の城館跡でしょうか？
土塁のような遺構の上に小さな祠があり、向こうには鳥居があります。
何が祀られているのかは、わかりません。
ネットでググってみると、この削平地は細工所城を攻めるために明智軍が築いた付城跡と伝わるのだとか。
本当かなあ。
付城って、もっと離れた場所の丘の上とかに築くものじゃないんですかね。
今から攻めようとする城のある同じ山の麓なんかに築くでしょうか？
鳥居の上がどうなっているのか気になったのですが、誘導看板は別の道を指していたので、ここはその誘導に従うことに。
しばらく登ると、立派な堀切が姿を表しました。
その堀切を土塁の上に、また小さな祠が見えます。
行ってみましょう。
祠です。
祠側から見た堀切。
往時はもっと深かったのでしょうね。
たぶん、この祠がさっきの鳥居につながっているんでしょうね。
降りてみましょう。
土塁の下にまた平坦な場所が。
明らかに人工的な削平地です。
そこから下を見下ろすと、さっきの付城跡と伝わる広い空間が見えます。
あそこにもし明智軍の陣があったとすれば、ここに土塁と堀切を築いて守ったとも考えられますが、ここをもし城方に奪われたら、上から弓矢や鉄砲、投石でさんざんにやられるでしょうね。
やっぱ、ここは城方の出丸かなんかだったんじゃないでしょうか。
さて、登山道に戻って山頂を目指します。
看板の表記が「荒木城跡」だったり「細工所城跡」だったり、いろいろです。
あと２０分。
あと１７分というところで、虎口跡らしき場所に出ました。
たぶん、虎口跡。
虎口跡を抜けると、また削平地に出ます。
縄張り図がないのでわからないのですが、おそらくここも曲輪跡でしょうね。
番所のようなものがあった場所かもしれません。
あと１４分。
もう一息、あと１０分。
このあたりから、勾配が一気にキツくなります。
最後の難関、あと６分とあります。
ここも、曲輪跡とみられる削平地です。
縄張り図がないので、わたしが勝手に西側第４曲輪と名付けます。
この最後の難関がすごい急登で、ロープに捕まらないと登れません。
振り返って坂を見下ろします。
写真じゃ伝わりにくいですね。
この難関を登ると、また曲輪跡とみられる削平地です。
便宜上、ここを西側第３曲輪と名付けます。
山頂は目前、あと１分とあります。
虎口跡らしき地形が見えてきました。
が、長くなっちゃったので、＜後編＞につづきます。
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by sakanoueno-kumo | 2020-06-05 01:14 | 兵庫の史跡・観光 | Trackback | Comments(0)
