天地人 第31話「愛の花戦」
「昔は我が身を恨んだものだが、我に果たせぬことは他に任せればよい、我は我の務めに精一杯励めばよい、そう考えれば気が楽になる。」
同じ境遇にありながら、北政所のかけた気遣いの言葉は菊姫の心を逆撫でしただけだった。たとえ共感できる立場にあっても、同情から出た言葉はときに癪に触るもの。
一方で実子鶴松を亡くした悲しみが癒えぬ淀殿と、その彼女を励ました菊姫との間に信頼関係が生まれる。正室と側室。子が出来ない身と子を亡くした身と、立場は全く違っても、相手の身になって出た言葉は胸に響くものである。淀殿と菊姫の心が通じ合った。一方で菊姫と北政所の間には深い溝が出来た。これは後の関ヶ原に向けての脚本上の伏線だろうか・・・。
「ヒメサユリ」をめぐった淀殿と北政所の「花戦」。これと似た話が佐々成政の逸話にある。成政が北政所に対して珍しい花として「クロユリ」を献上する。北政所は大いに喜び一輪の花を銀の花入れに活けて茶会を開き淀殿を招く。それを事前に知った淀殿は、「クロユリ」を大量に取り寄せ廊の竹筒に無造作に生け捨てにした。成政は北政所の怒りをかい切腹させられる。・・・と、いうエピソード。この逸話が実話かどうかはわからないが、今話の「ヒメサユリ」の話はこのエピソードをモデルにしたものだろう。
何故今話でこの「花戦」を題材にしたのか。それは朝鮮出兵を憂う景勝の言葉にあった。
「これではおなごの花戦とかわらぬ。珍しい花を集めては優劣を競うという・・・勝ったとて如何ほどのこともない。もっともこの戦ははるかにたちが悪いがのう。」
義を重んじ、正義の戦を重ねてきた上杉。豊臣政権における最大の愚策と言われる朝鮮出兵で、数ある大名の中でも最も憂いていたことだろう。景勝の言葉どおり、「花戦」である。私たちの社会でも、納得できない仕事を任され、それでも立場上職務を遂行せねばならないときがある。身にならないと思える仕事でモチベーションを保つのは難しいことである。そんなとき自分を心を揮わせるのは、兼続の言ったとおり、「家族」や「愛する人」の存在しかないと私も思う。
余談ですが・・・。ドロンジョ・・・じゃなくって深キョン演じる淀殿。結構ハマり役だと思っているのは私だけだろうか・・・?
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by sakanoueno-kumo | 2009-08-04 01:34 | 天地人 | Trackback | Comments(0)