2023年11月版、米国株人気ランキングです。
米国市場は10月まで3ヶ月連続で下落していましたが、足元では金利低下が好感されて株価が持ち直してきています。
失速していた成長株も足元は反発!
ここ1週間くらいで、相場の雰囲気が大きく変わりました。
ただし、この活況がいつまで続くかは不透明・・。
時間経過でインフレ再加速という可能性は消えていません。
地政学リスクや為替変動には引き続き注視していきたいですね。。
今回は人気が高い米国株の成績を確認していきます。
人気銘柄の配当利回り、1年・年初来リターンの実績を調査。
また、後半部分にインデックス指数(NYダウ・S&P500・ナスダック100)についても年初来リターンやPERの比較を行っています。
投資を行う上での参考にしてみてください。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
人気の米国株ランキングTOP10 保有者が多い銘柄
ランキングデータはSBI証券の保有人数ランキングを参考にしています。
売買代金や出来高に関係なく、保有人数が多い銘柄が上位にくる仕組みです。
長期でガッツリと握っている投資家が多いほど順位が高くなる傾向があります。
では、早速ですが直近ランキングを確認してみましょう。
●ランキング調査期間(2023年10月30日~2023年11月3日)
※1ヶ月前から上昇橙・下落青
順位 | 銘柄 | ティッカー | 特徴 |
1位 | アップル NYダウ | AAPL | IT通販等/iPhone |
2位 | テスラ | TSLA | 電気自動車 |
3位 | コカ・コーラ NYダウ | KO | 清涼飲料メーカー |
4位 | マイクロソフト NYダウ | MSFT | ソフトウェア |
5位 | エヌビディア | NVDA | 半導体・GPU |
6位 | アマゾンドットコム | AMZN | ネット通販/IT関連 |
7位 | AT&T | T | 携帯電話事業など |
8位 | ベライゾン NYダウ | VZ | 無線通信 |
9位 | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 製薬、医療機器等 |
10位 | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | 日用消費財 |
米国を代表する企業がズラリと並びましたね。
ベスト10の全体的な顔ぶれは「前月から変化なし」。
順位については、アマゾンが上昇。
2023年7-9月期決算は1株当たり利益が3倍超に膨らむ好決算でした。
クラウド事業の成長率も4-6月期の水準を維持しています。
(競合のグーグルは成長率が低下)
ランキングから考えると個人投資家の選考は、配当株と成長株の2極化が鮮明。
インカム(安定収益)とキャピタル(値上がり益)で分かれている状態です。
年初来リターンは成長株が良好ですが、人気ランキングの6割はNYダウ銘柄が占めています。
大型優良株については、相場の強弱に関係なく常に人気を維持。
短期的には派手な銘柄の話題が多いのですが、実際には堅い銘柄でジックリ運用している投資家が多いと推察されます。
次の項目では、上記の人気10銘柄を配当利回り順に並べ替えてみます。
人気10銘柄の配当利回りランキング!
配当利回りは、直近四半期の配当をもとに算出しているので、今後の業績等によってズレが生じる可能性があります。
目安程度の確認でお願いします。
また、前月の順位を( )内に記載しています。
1ヶ月の変化を確認してみてください。
●配当利回り調査の基準日:2023年11月3日
※順位横の( )数字は、前月の順位です。
※参考:S&P500の配当利回りは1.6%です。
※S&P500よりも利回りが良好な数値は赤。
順位 | 銘柄 | ティッカー | 配当利回り |
1位(1) | ベライゾン NYダウ | VZ | 7.4% |
2位(2) | AT&T | T | 7.0% |
3位(3) | コカ・コーラ NYダウ | KO | 3.2% |
4位(4) | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 3.1% |
5位(5) | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | 2.5% |
6位(6) | マイクロソフト NYダウ | MSFT | 0.9% |
7位(7) | アップル NYダウ | AAPL | 0.5% |
8位(8) | エヌビディア | NVDA | 0.0% |
ー(-) | テスラ | TSLA | ー |
ー(-) | アマゾンドットコム | AMZN | ー |
10銘柄の平均は約2.4%でした。
先月から2ポイント低下しました。
この理由は、米国株の全体的な上昇!
さらに、株価が大きく下げていた通信大手VZが決算発表後に大幅上昇(10日間で約15%)したことが要因です。
配当は魅力的ですが、永久に続く保証はありません。
業績(決算等)は定期的にチェックする必要がありますね。
尚、高配当株はNYダウ銘柄が多い点は注目。
財務健全性が優良であることから長期的に配当が維持される可能性が高いです。
ちなみに、米国株の場合は基本的に年4回配当です。
配当は保有しているだけで利益が得られるのが魅力!
長期保有が成功のカギとなります。
もっとも、配当が良くても株価がズルズル下がってしまっては意味がありません。
次の項目ではリターンを記載しましたので、確認してみてください。
リターンランキング!大型テック株に利益確定の動きあり
人気の10銘柄を直近1年間のリターン順に並べかえました。
※年初来の数値も併記。
順位は、株価の上昇率に分配金(インカムゲイン)を加えた数値で決めています。
また、前月の順位を( )内に記載。
1ヶ月の変化を確認してみてください。
●リターン調査の基準日:2023年11月3日
※順位横の( )数字は、前月の順位です。
※参考:S&P500の1年リターンは19.1%です。
※参考:S&P500の年初来リターンは13.5%です。
※S&P500よりも良好な数値は赤。
順位 | 銘柄 | ティッカー | 1年リターン | 年初来 |
1位(1) | エヌビディア | NVDA | 235.5% | 208.0% |
2位(2) | マイクロソフト NYダウ | MSFT | 66.3% | 47.1% |
3位(5) | アマゾンドットコム | AMZN | 55.2% | 65.0% |
4位(3) | アップル NYダウ | AAPL | 28.0% | 36.0% |
5位(4) | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | 16.5% | -1.0% |
6位(10) | ベライゾン NYダウ | VZ | 4.1% | -8.5% |
7位(9) | テスラ | TSLA | 2.2% | 78.6% |
8位(7) | コカ・コーラ NYダウ | KO | -0.6% | -10.8% |
9位(6) | AT&T | T | -6.7% | -13.7% |
10位(8) | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | -8.8% | -14.3% |
1年リターンでS&P500(19.1%)を上回ったのは4銘柄でした。
(年初来は5銘柄)
いずれも IT や AI に関連する銘柄です。
今年の米国株の状況がそのまま反映された結果ですね。
先月は、IT関連が軒並み10%近く下げたのですが、足元では金利低下により一気に反発しています。
ディフェンシブ銘柄も上昇していますが、依然として年初来マイナスの銘柄が多いです。
★関連:ダウの犬投資法(10月)
来年は米国・中国の2大経済が低迷という可能性もあり、まだまだ安心できる状況ではありませんね。
先行き不透明な時は、財務健全&安定成長の銘柄が基本です。
大型テック株は上下が激しいので要注意。
米国株については年初から上昇していますが、一部の生成AI関連が上昇していただけというのが実態。
NYダウは年初から微増、中小型株も弱いですね。
相場の行方は不透明感が継続と考えた方がよいでしょう。
過信しすぎると、後で痛い目に合う可能性あり!
私は大型優良株を中心に投資をしたほうが無難だと考えています。
参考までに、2023年11月3日時点の米国を代表する人気3指数の状況を表にまとめましたので確認してみてください。
米国の人気指数 | 配当 | 実績PER | 年初来リターン |
NYダウ工業株30種 | 2.1% | 24.8倍 | 2.7% |
S&P500種 | 1.6% | 19.4倍 | 13.5% |
ナスダック100指数 | 0.9% | 29.6倍 | 38.0% |
どの指数もプラスですね。
ただし、3指数ともPERが過去平均よりも高いので注意が必要。
米景気に関しても楽観論が広がっていますが、米国債の逆イールドは継続中。
また、過去のパターンでは景気減速は逆イールドが解消された後にやってくる傾向があります。
PERが高い時は、相場が傾くと下落幅が大きくなることがあるので注意してください。
個別株で大きなマイナスを抱えると、元の水準に回復するのには相当な時間が必要にります。
私は不透明相場では、損切りルールを決めて取り組むのは必須と考えています。
今回は「23年11月 米国株 人気ランキング!株価上昇の勢いが続くかは不透明」について書きました。
銘柄選びのヒントにしてみてください。
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