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海洋大が海洋資源環境学部を新設

東京海洋大の品川キャンパス。
来年4月より海洋資源環境学部
を新設すると発表。この学部は
二つに分かれます。

海洋環境科学科
海洋資源エネルギー科

特に海洋資源エネルギー科は
今後日本の主要エネルギー源
となるメタンハイドレード開発の
先頭に立ちます。

資源ないと言われてきた日本。
近海に実は膨大なメタンハイド
レード。天然ガスと同じエネ
ルギー。今は眠ったまま。

眠ったままでない場合には海面
上昇して揮発するだけ。これは
もったいない。

原発を止めている日本は電気
需要の天然ガスだけで毎年
3兆円支出。消費税1%分。

世の中どんなことにも利権が
からみます。日本に資源がない
ことで有利になる人もたくさん。

このまま日本が海外から資源
輸入を続ける方が有利になる
石油会社とかがそうです。

メタンハイドレード開発はこれ
まで不当に無視されて
きました。原発反対を叫ぶ人も
メタンハイドレードについては
沈黙。

原発反対派が言う代替エネ
ルギーは太陽光発電あるいは
風力発電。

太陽光発電では夜の発電は
できません。風力発電では
お台場に何基の風車が
必要でしょうか?

メタンハイドレードこそ最も採算
が取れるエネルギー。海洋大が
海洋資源エネルギー学科を設立
したことは未来を見据えた
プロジェクトです。

海洋大は今のところ偏差値が
高くありません。品川キャンパス
なら女子率4割。これは考えて
みる価値ありそうです。

水
water

東大が秋入学を見送り

2年前に東大が大々的に発表した
秋入学。教授会反対で結局
見送りとなりました。

社会のさまざまな分野に波紋を
投げた提言。それが反故。東大
教授陣はどういうつもりでしょうか?

企業の社長が対外的に重要な
発表をする場合は当たり前ですが、
事前に社内議論を繰りかえし、
まとめてそれから発表するはず。

今回は東大総長の勇み足。事前の
議論もすり合わせも一切なく、総長
の独断発表。教授会は世間と同じく
狼狽して一も二もなく反対に。

東大と言えば偏差値トップの大学。
社会的評価も高いはずですが、
この体たらく。一般社会であり得ない
事態。大学が過保護に守られ
すぎた結果こうなりました。

大学生なら日本の大学がどこも
かしこもいかに腐って改革しようも
ない場所だと気づいてるでしょう。

教員学生ともに保身と怠慢から
抜けだせず時を過ごしました。

一般社会でそんなことをしていれば、
社会から取りのこされて退場を
命じられますが、市場原理が大学、
特に国立大には働きません。

よく考えてみれば、総長の勇み足も
分からないわけではありません。

頑迷固陋な教授たちと議論や
すり合わせなどやっていては
100年経っても改革は無理と判断し、
独断で発表したのでは?

守られた場所は居心地いいようで
いて人の進歩を止めて生きる
ことを妨げます。

入学時期の議論よりも東大を談論
風発の魅力的な場所にするために、
どうすればいいかを教員学生が
一体で考えるべきです。

留学生の手助けなど借りる必要も
ありません。

あたりまえの議論を嫌がって目前の
雑事に奔走し、時間を潰して結局
なにも得られない教員と学生。

改めて日本の大学が抱える問題の
根深さが浮き彫りになりました。

緑
green

東大ものづくり経営研究センター

東大赤門を入って右にある経済
学部。勉強しなくても進級できる
学部として有名。

時代遅れなマルクス経済学が
跋扈し、現実と無関係な空論が
続きました。

東大経済学部に限らず、日本の
経済学部に一般的に言えること
でもあります。

実務に役だつ勉強ができず、
最先端理論に触れられる
わけでもない。

経済学そのものが世界的に
行きづまり。1998年(平成10年)、
2名のノーベル経済学賞受賞者を
擁した「ロングタームキャピタル
マネジメント」"LTCM"という
ヘッジファンドが破綻。

世界経済に大きな衝撃を与え
ました。同時に経済学の無効を
象徴する出来事に。

さて東大経済学部。ここに来て
ようやく閉塞状況を打破しようと
動き始めました。2003年(平成
15年)経済学部に「ものづくり
経営研究センター」設立。

教員院生に加えて、各企業で
活躍している東大OBが参加。
センターの名前にひらがなを
入れたあたり、東大では画期的。

研究員は生産現場に向かいます。
そこで効率改善の取りくみや
品質向上のノウハウを研究し、
それを発表。

その成果は「ディスカッション
ペーパー」としてHPで閲覧可能。
開かれた討論を目ざします。

優れた生産システムには共通点が
多く、汎用性も高い。世界に冠たる
日本のものづくり。その地位が今、
新興国によって脅かされつつ
あります。

さまざまな場所で培われた
取りくみやノウハウをテキスト化して
共有できるようにしておくことは
重要です。

現実に背を向け、理論や数字の
世界に閉じこもってきた東大の
経済学部が現実との真摯な対話へ
舵を切ったわけですから、
意義は大きいでしょう。

海
summer sea

東大が製薬会社と共同研究

東大医科学研究所が製薬会社と
共同研究。「個別化医療」の一環。

個別化医療とは患者の遺伝子の
変異状態を検査し、それに基づいて
個々の患者に最適な医療を施す
システム。提携先は武田薬品
工業と第一三共。

武田には東大医科研が持つ30万の
症例提供。第一三共とは抗ガン剤
についての共同研究。

まずは武田。武田は関節リウマチ
など免疫が正常に働かないせいで
起こる症例について、医科研が
持つ30万データを利用します。

患者DNAと治療経過を突きあわせ、
薬効についての詳細な検討を行う
予定。最適な投薬システムの
構築を目ざします。

そして第一三共。ガンの診断治療
に使う医薬品について東大に
研究提案を行う予定。

製薬会社が大学にこうした提案を
行うことはまれ。従来では大学が
なにかの発表をし、それに対し、
製薬会社がアプローチする
パターンが一般的。

製薬会社は厳しい国際競争を
乗りきろうと必死。研究開発の
段階で大学と提携しないと、時代
遅れになることを感じています。

夏
summer

東大がボーイングと共同研究

金属や合金の製造加工を専門に
する研究者を擁する東大の
生産技術研究所(生産研)。

生産研がなんとボーイング社と
航空機製造技術について共同
開発。ボーイングが日本の大学と
共同研究するのは初めて。

東大は三菱重工、川崎重工、
富士重工と産学連携コンソーシアム
を作って研究に乗りだします。

3年間は炭素繊維複合材である
チタンやアルミの切削化工
技術の向上。

切削時の摩擦熱による温度変化。
その時の工具摩耗度。これらを
解析。短時間で効率よく化工する
技術を模索します。

ボーイングは世界中で共同研究を
していますが、日本では初めて。
日本の名だたるメーカーも参加して
いるあたり、市場から見ても有望
なのでしょう。どんな技術が出て
くるか楽しみですね。

空
sky

東工大の環境技術研究

東工大の研究が環境技術に応用
されることになりました。世界がより
クリーンな場所になるために、東工大
研究が役だつなら、すばらしいこと。
玉浦教授グループ。

太陽光を効率よく集める技術を開発。
鏡の設置方法や動かし方を工夫。
従来の太陽光発電より、夏20%、
冬50%多い発電に成功。

この技術をサウジアラビアと
中国で使います。

サウジアラビアではこの発電を
使って海水を淡水化するプラントを
稼働。投資額は20億円。

サウジアラビアの政府機関、日揮、
ササクラとの共同事業。2015年
には日産1万㌧t規模の太陽光発電
による水精製プラントを計画。

中国では天津市など九つの都市と
連携。太陽光を使って石炭液化に
取りくみます。2015年には5000kwの
実証プラントを稼働。2020年には
原発30基分の発電を目ざします。

環境という最も大切な分野で世界
から認められた東工大。こういう
発表あれば大学全体も
活気づくでしょう。

ベンチ
bench
東京工業大学

一橋の新カリキュラム

秋入学について一橋が新提案発表。
春に合格発表を行い、秋入学。

現在の4年8学期を7学期にして、
春卒業の制度。会計年度や
国家試験とも矛盾せず、
5年かからない。

思えば一橋生。現行制度でも
3年生までにすべての単位を取得し、
4年生では就活に専念。ですから
7学期になってもほとんど変化なし。

しかも今回の提案ではギャップ
タームに大学が責任をもって語学、
思想、歴史、科学を担当。東大
提案より遥かに責任ある内容。

これは現行の一般教養となんら
変わりません。制度だけいじって
大学の中味に関する議論なし。

1・・・
大学が現在抱える問題点を
浮きぼりにすること

2・・・
改善するための方法を教員と
学生が考えること

なぜこれができないのでしょうか?
入学時期だけいじっても中味が
変わらないと、どうしようも
ないのに?

「学問の自治」という美名に耳を
貸してはなりません。痛みを伴う
本気の改革でない限り、何を
やっても日本の大学、特に文系は
優秀な学生から見放される
でしょう。

青空と梅
ume
一橋大学

東大が秋入学を提案 Part 2

東大で学ぶ留学生は現在276名で
全体の1.9%。東大が送りだす
留学生はもっと少なく53名で、
全体の0.4%。

お世辞にも東大は国際化している
とは言えません。そんな状況を
打破しようと今回、東大は秋入学を
提言。留学生の受けいれ送りだしが
円滑になるという戦略。

秋入学にしたら、東大への
留学生が増えるでしょうか?

東大に限らず日本の大学では、
授業で対話、討論が行われません。
学生が事前調査し、プレゼンし、
他者から評価してもらう場面も
ありません。あるのは海外からの
情報移入のみ。

日本の子供は高校卒業まで、
自分の意見を言わず、教員が
伝える知識を、黙って習得することを
叩きこまれます。日本社会の
メンタリティも自己主張を
奨励しません。

そのメンタリティは大学生になっても
変わらず、教員の話を一方的に
聞くことこそ勉強と思う学生ばかり。

日本の大学は海外から見て
全く魅力なし。

日本の政治、文学に興味ある
学生以外、東大に留学したいと
思わないでしょう。

大学不振は世界規模でもあります。
世界的に哲学が袋小路にはまり、
抜けだせていません。

構造主義を土台とする記号論。
この記号論が一時期、次世代の
哲学になるかと思われました。

ですが、ポスト構造主義により
収縮し、その後の展開なし。

東大に戻りましょう。東大の
危機的状況は今に始まったこと
ではありません。

20年ほど前、東大駒場の閉塞状況に
辟易し、何人もの教員が去りました。
この状況を賢い高校生が見て
いないはずありません。

東大に行かず、海外の大学へ。
あるいは東大進学後、辞めて
海外の大学へ。実はこれこそ、
東大が最も恐れるケース。

東大は全学でシンポジウムを
開くべきです。現在の知の状況。
東大の現状と問題点。今後、
どうすべきか。

対話討論を総長を含め、全教員
出席の下、学生参加で行い、結果を
大学運営に生かすべきです。
大いに赤裸々な発言が飛びだす
でしょう。

ソニーや日産の取締役会。会話は
すべて英語。メンバーたちは今後の
会社方針について激論。それが
企業の行く末を決定。

彼らは一体どの大学で、どんな
すばらしい教育を受けた
のでしょうか?

入社後教育により、そうなっています。
英語力を含め、彼らの実務能力に
大学はほとんど関与なし。

東大を含め、日本の大学で外国語
ディスカッションなどあるはず
ありません。

一流企業に入社した学生は、
入社後研修でメンタリティを鍛え
なおされ、何年間かの海外駐在も
経験しながら、外国語を操る
エリートに変身。

市場のおそろしさにも触れ、
強靭な精神とすばやい対応力を
身に付けていきます。

日本の商社、メーカーの社員
投資には語学教育を含め、目を
見はるものがあります。一人の
商社マンを育てるために数千万円
ないしは数億円の教育投資。

その商社マンが将来数十億
あるいは数百億という商談を海外で
取ってくるわけですから十分に
ペイします。

東大教員は新入生に今までと
違うメンタリティを入学早々、
叩きこむべきです。

1・・・受動勉強ではダメだ
2・・・課題は主体的に見つける
3・・・追求する地道な努力
4・・・成果を口頭で共有
5・・・他者と忌憚ない討論
6・・・すべて英語で行う

東大でカルチャーショックは十分に
可能。カルチャーショックを留学生
にもたらしてもらう計画など
情けない限り。

熱帯花
tropical flower
東大が秋入学を提案

東大が秋入学を提案

東大懇談会が中間報告を発表し、
できるだけ早いうちに秋入学に
すべきという提言を出しました。
東大によると、秋入学は世界基準。

現行の春入学では留学生の受け
いれ、送りだしに支障あるとのこと。

秋入学にすれば、国際交流が活発
となり、大学の地位も上がる
という話。

確かに東大凋落はもう隠せません。
文系の場合、昔のような就職での
メリットがもはやありません。受験
勉強がペイしないわけです。

東大文系より、しっかりした
技術力を学べる地方国立大の理系
(医学部を含め)に進学した方が
遥かにお得。現に進学校では完全に
「理高文低」。この流れは止まり
ません。

東大が危機意識を持つことは
正しいですが、それを打破する
ために「外圧」に頼ろうとする姿勢も
情けなく、いかにも日本的。

文系では人文科学がポスト構造
主義の後、近代を超えられず、
今も19世紀ヘーゲル哲学すら
超えられないまま。

新しい哲学が出ず、哲学に基づく
法学も新理論を立てられません。

国際交流だけでなく、今回の提言
には問題点がたくさん。東大合格
した人は高校卒業後、秋入学まで
何をするのでしょうか?

旅行に行くか、バイトするか、
遊ぶか。東大合格者の内面は
そんなもの。現実を見るべきです。

この半年間を「ギャップターム」と
呼んでいますが、そんな時間を
作るなら東大教養部が責任をもって
半年間のカリキュラムも提示
すべきです。

課題の見つけ方。行動の仕方。
時間の使い方。一体、今のヘタレな
駒場教員がそんなことを教え
られるでしょうか?

国際交流という外圧に頼らずとも、
個性ある学生を創造することは
十分に可能。

教壇に立つ教員が、自分の学問
分野を絶えず現実世界と結びつけ、
分かりやすい言葉と態度で
学生に伝えていくこと。

教員が学生(場合によっては一般人)
との対話討論に進んで参加し、
答えは見つからなくても、そこから
次の糸口が発見できるように
すること。

失敗や間違いを教員学生ともに
恥ずかしがらず、恐れないこと。

これができれば、そんな教員を
見本とし、東大で生き生きした個性も
花開くでしょう。駒場や本郷で現在、
全くそうなってないことが問題
なのです。

授業や研究の中味を変えずに
入学時期だけ変えても、海外の
学生に東大の魅力が高まったりは
しません。留学メリットは結局、
授業や研究の中味です。

国家や企業の会計年度は春に
始まり、高校カリキュラムも春に
始まるのに、東大だけ秋に始め
ても混乱は避けられません。

庭
garden
東京大学

首都大学東京

六年前の2005年(平成17年)に
開学。それ以前は「東京都立大」。

都立大といえば東横線に
都立大学駅。目黒八雲です。

目黒の都立大が京王線の南大沢に
移転したのが1991年(平成3年)。
移転で力を使い果たしたのか、
都立大は泣かず飛ばず。

石原都知事のもと「首都大学
東京」。現在の学部構成は。

都市教養学部
都市環境学部
システムデザイン学部
健康福祉学部

思えば都立大。経済学部はかつて
マルクス経済学の牙城。あるいは
人文学部は英仏独語の教員輩出。

マルクス経済学にしても英仏独語に
しても、現在の日本で全く有効性を
持たない時代遅れ。

それらを一掃し、都市論に特化
させたことは文句なしに正しい。

首都大は都市論、環境論の
中心となる可能性を秘めています。

都市の環境
人口動態
江戸文化、
観光マーケティング・・・

サンリオ
Sanrio Puroland

東京海洋大学

昔は東京商船大学と東京水産大学。
その二つが2003年(平成15年)に
合併して東京海洋大学に。

東京商船大学・・・海洋工学部
東京水産大学・・・海洋科学部

日本は海に囲まれた島国。国内に
資源もないことより、外国との貿易
なしにはなにひとつ始まらない国。
海運は今も生命線。

自動車、家電を作っても、それを
船で運ばねばなりません。外国から
資源、食料を買うにも船で持って
こなくてはなりません。

東京から蘇我まで伸びる京葉線。
そこに越中島駅。目前に海洋工学部。
昔の商船大。船に乗る人を養成。
海洋工学部の学科構成は。

海事システム工学科
海洋電子機械工学科
流通情報科学科

物資を目的地まで運ぶ方法を
「ロジスティクス」(logistics)。
「兵站」(へいたん)と訳され、
軍事用語。

ロジスティクスを管理するためには
確率や線形代数を使った複雑な
数式が必要。それを学ぶ場所。
東日本ではここだけ。

一方の海洋科学部。昔の水産大。
水産資源を研究。羽田空港から
モノレールで浜松町へ行く時、
左に見えてきます。

天王洲アイルで降りればすぐの
場所。JR品川駅からも歩いて
いけます。

海洋科学部には多彩な学科。

海洋環境学科
海洋生物資源学科
食品生産科学科
海洋政策文化学科

今後の日本が必要としている
研究ばかり。昨日も福島沖の
水産資源に汚染が残存していたと、
海洋科学部チームが発表。

これらの学部を卒業すれば
就職先は引き手あまた!

海洋工学部を出れば
商船会社、倉庫会社。

海洋科学部を出れば
食品会社、環境関連会社。

まさに未来の分野。

海洋工学部偏差値なんと50!
海洋科学部偏差値56。偏差値が
全く実体を表していない好例。

言い方を変えればお買い得。
海洋科学部(水産)では女子比率が
高まってきて半分には届きませんが、
三割に上昇しています。

港
harbor

東京医科歯科大学

JRお茶の水駅を出て湯島を方面を
見ればオレンジ色の建物。東京
医科歯科大学。戦前は東京高等
歯科医学校。

偏差値的には医学部が上かも
しれませんが、歯学部教員には
自分たちこそ医科歯科本流
という意識。

歯学部は官立として、
日本最古の歴史。

正門を入ると狭い敷地に建物が
いろいろ建っています。もともとの
敷地が狭かったため、高層化。

私学の高層タワーはよくあること
ですが、官学でこのようなタワーは
稀。土地が限られている以上、
しかたありませんでした。

普通なら「郊外に行こう」となるの
ですが、医科歯科大はその道を
取りませんでした。お茶の水という
ロケーションのメリットを分かって
いたからでしょう。

医学というさまざまな情報が錯綜
する学問の場合、その錯綜の場に
いないとどうしようもありません。

それを理解し、お茶の水から動か
なかった点に大学運営の確かさを
見ることができます。

東大理Ⅲを諦めた受験生が受けに
きます。それなりの覚悟が必要。

入試英語についても述べておき
ましょう。400字論述が鍵。

医科歯科大を志望しているんです
けど医系英語はやっておく
べきですか?

よく聞かれる質問。確かに内容は
医学ですが「注」もたくさん。

医経英語を知らないと解けない
という問題ではありません。400字
論述を除けば、ふつうの勉強で
なんとかなりそうです。

では400字論述はどうするべき
でしょうか? やはり指導者に
添削してもらう他ありません。

パンプキン
sweet pumpkin

お茶の水女子大学

有楽町線の護国寺駅。3番出口を
出ると、目前に護国寺。江戸期、
五代将軍綱吉の母、桂昌院が設立。

護国寺の前を、不忍通りが東西に。
春日通りへ東へ歩き、右へ曲がれば
お茶の水女子大学正門。「お茶大」
(おちゃだい)です。

東京高等師範学校(筑波大学)と
ともにお茶の水にありました。大塚に
あるのに今も「お茶の水女子大学」。

国立(くにたち)にあるのに「一橋
大学」もあるわけですから、お茶大の
名前を責めるわけにはいきません。

戦後に新制大学申請の時には
「東京女子国立大学」と
名のりたかったとか。

戦前の東京女子高等師範学校。
多くの優秀な女子教員を東日本
各地に送りこみました。

西日本では奈良の女子高等師範
学校(奈良女子大)が同じ役割を
果たしました。国立の女子大は
この二つだけ。

官立師範学校だったことから、
新しい文化を創造する気風は、
お茶大から生まれませんでした。
戦後になっても、その傾向は
変わらず。

教員養成の色彩が強かった日本
女子大が多くの文化人を輩出した
一方、お茶大が輩出する人材は
無難な女子教員ばかり。

卒業生が小粒になりがちだった
ことは国立女子大の必然だった
でしょう。

学部構成は。

文教育学部
理学部
生活科学部

分かりやすく言えば、文教育学部は
文系の教員養成学部。理学部は
理系の教員養成学部。

生活科学部は昔の家政学部。
食物被服を専門とします。

食物被服を学び、就職せず、その
まま良妻賢母となった卒業生も
多数いたでしょう。

私の教え子からも毎年一人か二人、
優秀な女子がお茶大に進学して
います。

結婚
Wedding
桜蔭高校

東京農工大学

多磨霊園を挟むようにして二つの
キャンパス。小金井キャンパスは
工学部、府中キャンパスは農学部。

小金井キャンパスは中央線からも
見れます。昔は東京農林専門学校。
そこが戦後、繊維の学校と合併し、
農工大に。

この規模の学校だと、小さく無難な
大学になりがちですが、農工大は
違うようです。

農工どちらも「有機」「生命」「環境」
という現在一番必要とされている
学科を揃えています。

農学部なら水や空気や土地を綺麗に
すること。安全な食物を作ること。
そして経済合理性。

工学部ならより軽い車、飛行機の
素材を開発すること。汚い気体や
液体を綺麗にできる膜を作ること。
そして経済合理性。

品種改良、遺伝子研究、材料研究、
それらを総合しようという意気ごみが
学科構成に感じられます。この大きな
視野こそ大学が本来持つべきもの。

1・・・
エネルギーは自然から取ろう

2・・・
安心できる食物を食べよう

3・・・
自然素材の製品を使おう

こういう当たり前のことは実はとても
難しく手間もかかり、日本人が一番
得意な分野でもあります。

震災復興を考えても、環境問題を
考えても、今後のエネルギー問題、
食糧問題を考えても、それらに付
随する問題を正面から大きく扱って
いる農工大の研究には価値が
あります。未来志向。

首都圏で獣医学科に行きたいと
思っても、国立大では東大とここしか
ありません。農工大の存在意義は
大きい。

キャンパスは都心から離れていて、
文系ならそれが欠点になるかもしれ
ませんが、農工大の場合、
その方が好都合。

特に農学部の場合、動物を飼って
いる場所が多いので、街から
離れていた方がいい。

世間のニーズに合致した理系ほど
強いものはありません。農工大の
場合、獣医を除けば、それほど
高い偏差値でなくても狙えます。

適当に受験勉強して、農工大に
入学することは賢い選択でしょう。

府中
Fuchu

東京工業大学

あまり知られていませんが、戦前、
東京職工学校という小さな学校が
東京蔵前にありました。

職工学校からは多くの技術者が
巣だち、各地の工場に散らばり
ました。

煙突あるところ蔵前あり。

蔵前校舎が1923年(大正12年)の
関東大震災で崩壊。今の大岡山に
移ってきました。この学校こそ、
東工大前身。

職工学校の頃から「作ること」が
何より重んじられました。

最先端理論を輸入するより、まず
作って現物を見せる世界。この点で
職工学校は理論重視の帝大
工学部と一線を画しました。

「作ること」の重視は東工大にも
受けつがれていて、材料、化学、
機械の分野で、東工大は日本だけ
でなく世界をリードする研究機関。

東工大卒業生を製品を作っている
企業が欲しがらないはずありません。
東工大の高い就職率の理由も
ここにあります。

受験の話も。東工大英語はそれほど
難しくありません。専門分野を辞書を
引きながら英語で読めればいいという
実学的な発想が見られます。

東大京大のように理系受験生にも
英語で小説を読ませるようなことを、
東工大は要求しません。

8月末の東工大演習。
英語は私が担当します。

自然
nature

東京大学

東大法学部から首相が出なくなって
数十年。東大文学部から詩人も
作家も出なくなって数十年。

これらをもって「東大の凋落」と
呼ぶのはたやすいでしょう。
東大は凋落したのでしょうか?

毎年受講生の中で塾講師のこちらが
ドキッとする存在感を見せる男子
生徒が学年に一人か二人います。

彼らはほぼ全員東大クラスに属し、
楽々東大に合格していきます。

そんな彼らの進学先である東大が、
そう落ちぶれているとは実感として
とても思えません。

日本社会における東大の存在感は
明らかに低下。これをどう説明すれば
いいのでしょうか?

東大も一つの大学にすぎなくなった
ということでしょう。それは嘆かわ
しいことでもありません。

首相、官僚、実業家、作家。彼らが
全員東大同窓。そんな状況こそ、
異常。

日本社会が成熟し、多極化し、
さまざまなライフスタイルが認め
られていく過程で東大に行かねば
ならないという意識も薄れて
いきました。

現在の東大志望者と話していても、
日本を背負っていくだの、国の
将来をどうするだのといった話は
全く出てきません。

東大生が肩肘はらず、ふつうの
学生でいられ、社会も過大な期待や
評価を彼らにかけないこと。

それは東大にとっても、社会に
とっても良いことでしょう。

それに伴って東大生が小粒となり、
東大が刺激なく、おもしろみも
ない場所に。

吉田南原の憲法論争。
三島と全共闘の対話。

かつて日本のエリートが固唾を
呑んで見守ったこうしたイベントは、
凡庸になった現在の東大に望む
べくもありません。

良くも悪くも、凡庸東大は現在の
日本社会を象徴しています。

東京
Tokyo

一橋大学

受講生から一橋に進学した人の
特徴をまとめてみると。

1・・・
東大のように社会二科目を
勉強するのは嫌。

2・・・
それなりに良い企業には
就職したい。

3・・・
学問の先端にも触れておきたい。

そう思う受験生が一橋の門を叩き
ます。これは私が接した受験生だけ
でなく、一橋の学生全体に当て
はまるでしょう。

昔は東京商科大学。実業家の
養成が急務との明治新政府の
判断で設立。

渋沢栄一が商大設立を強く訴え
ました。場所は神田一橋。一橋の
卒業生を束ねる「如水会館」は
今も神田に。

首都圏国立大で経済商の二学部を
持っている大学は一橋と横国だけ。

日立製作所や日産コンツェルンを
作りあげ、政界に進出した久原
房之助も東京商大卒。

建学理念に忠実というべきか、
卒業生は実業のあらゆる分野に
進出。銀行、メーカー、総合商社。

大平正芳のように大蔵省に進む
人も。大平は1970年代後半、同じく
大蔵省出身の福田赳夫を後継し、
首相となりました。

政界進出した人の中にもいかにも
一橋卒という人がいます。

「太陽の季節」で芥川賞を取った
石原慎太郎。

「なんとなくクリスタル」で文藝賞を
取った田中康夫。

名古屋で公務員改革を進めている
河村たかし市長も商学部出身。

異色の社会学部は、歴史や言語
研究で名をなす研究者を輩出。
阿部勤也は学長になりました。

他大学の学生が小粒になっていく中、
一橋生には比較的ガッツが
残っているようです。

ベンチャー企業を起こし、成功する
卒業生も。楽天を設立した三木谷
浩史が有名です。

今も第二の三木谷になるべく、
勉学に励む一橋生は多いでしょう。

丸の内
Marunouchi

東京外国語大学

明治期、東京外国語学校として設立。
欧米の知識を取りいれるという趣旨
でしたが、それだけでは
ありませんでした。

実質的には陸軍中野学校のような
諜報員の養成機関。特にシナ語部、
ロシア語部でその傾向がありました。

とはいえ外語。それぞれの語部から、
個性的な卒業生を多数輩出。

アナーキスト大杉栄、そして孤独な
悲しみを歌う中原中也はいずれも
仏語部出身。

言文一致を唱えた二葉亭四迷。
露語部出身。

「ごんぎつね」の著者、新見南吉。
英語部出身。

爛れた愛を綴った永井荷風。
シナ語部出身。

彼らが外語で語学力を磨きました。

外語は戦中、専門学校に格下げ
され、戦後に新制大学として発足
した時も二期校に。

一期校不合格者の受け皿となり
ました。世の中とは分からないもの。
今思えば、二期校時代こそ外語の
黄金時代。

東大一橋を落ち、浪人や私大進学の
資力ない秀才たちが全国から外語に
集まりました。

外語で語学を磨き、世界に目を向け、
さまざまな分野で活躍する卒業生が
続々と出ました。

特に強かったのは外務官僚、
総合商社、マスコミ、語学研究。

三菱商事、住友商事、三井物産など
大手商社に進む者もたくさん。

研究者になる場合も、外語から
東大や一橋の大学院に進み、
修了後、各大学で語学教員の
ポストを得ました。

NHK語学講座の多くを外語卒業生が
担当し、その実力を世間に
見せつけたもの。

共通一次試験やセンター試験の
導入とともに外語の様子も一変。

学生力は急速に低下。小粒な
女子だけが増え、野人が
出なくなりました。

強烈な未来を感じさせる、清濁を
併せもった学生を今はもう外語で
見つけることができません。

それは就職率にも表れ、総合商社
どころか、メーカーにも入れない
人が続出。外語のステータスは急落。

私はこの大学に将来性がほとんど
ないと見ています。明治期からの
官学の伝統にあぐらをかき、教員、
学生が怠慢堕落した結果です。
当然でしょう。

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