写真集「品川区の昭和」発売 昭和30~40年代の風景を中心に - 品川経済新聞
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写真集「品川区の昭和」発売 昭和30~40年代の風景を中心に

「有隣堂 アトレ大井町店」での「品川区の昭和」販売の様子

「有隣堂 アトレ大井町店」での「品川区の昭和」販売の様子

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 郷土写真集や地域出版物を手掛ける「いき出版」(新潟県)が10月16日、写真集「品川区の昭和」を刊行した。

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 昭和30~40年代を中心に、昭和初期からの個人所蔵の写真600点を掲載する。監修は品川郷土の会会長の坂本道夫さん。

 2020年夏の刊行予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で1年の延期を余儀なくされた。新聞の折り込みチラシなどで掲載写真の提供を募り、約100人が応じたという。

 製作過程について、いき出版の中島幸一さんは「どれも貴重な写真なので、提供者とはなるべく直接会って取材し、パソコンとスキャナーを持ち込んでその場で複写した。対面が難しい場合は、アルバムごと貸していただく対応もとった」と話す。

 10章で構成する。戦前~戦後の章では、当時の街並みや人々の生活を紹介。出征や建物疎開といった戦時中の様子や、戦後の復興過程を見ることができる。高度経済成長期の章では、働く人々の姿を通して、駅前のにぎわいや64年東京オリンピックの聖火リレーの様子などを伝える。

 交通の章では路面電車が走る姿や私鉄乗り入れの様子を、地域の祭りの章では荏原神社や品川神社の例大祭を取り上げた。商店街の章では、大井映画劇場や戸越銀座商店街のにぎわい、アーケードのかかっていない中延商店街を掲載している。

 品川区内の販売書店のうち、「有隣堂 アトレ大井町店」(大井1)では、当初330部を仕入れる予定だったが、360部の予約が入ったことから店頭販売分も合わせて400部を注文。売れ行きが好調なため、追加注文も検討しているという。

 「当時の様子を知る人が年を重ねるなか、いつしか過去が忘れ去られてしまうのは寂しいもの」と中島さん。「次の世代にかつての品川の姿を伝えるため、この本が役立てたらうれしい」と話す。

 A4判、280ページ。価格は9,990円。発行部数は1500部で、増刷しない方針。品川区内や大田区(一部)約20店の書店で販売する。

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