DOESのツアー・ファイナル、代官山UNITに行ってきた。
昨年11月にアルバム『SUBTERRANEAN ROMANCE』をリリースし、1月から全国をじっくり回ってきた彼ら。その過程で鍛えられたのもあったんだろう。以前に観た彼らとは随分違うステージを見せてくれた。
実際にインタヴューでも彼らに言ったことがあるけれど、DOESは今の時代、少なくとも日本にはなかなかいないタイプのロック・バンドである。3ピースのバンド・スタイルで、かなり武骨でぶっきらぼうな類のロックンロールを鳴らしている。「○○の要素を取り入れて〜」というような形容は当てはまらない。むしろ、“削ぎ落とす”ということに力を入れているようなバンド。氏原ワタルのギターも、ほぼストローク一辺倒。
なので、僕は彼らのようなバンドがちゃんと受け入れられるのかどうか、少し不安なところもあった。ちょっと愛想なさすぎるんじゃない?って思ったこともあった。けれど、この日のUNITのフロアには、バンドと一緒に“上がって”いくような、とてもいい雰囲気があった。すごくいいファンが集っている印象があった。前半〜中盤のスロー・ナンバーでは少し緊張感が緩むような感じもしたけれど、やはり終盤に畳み掛けた「三月」「修羅」の盛り上がりは抜群。
アンコールでプレイした「曇天」も、その流れを汲むような焦燥感に満ちたナンバー。やっぱDOESは、このヒリヒリするような感じがいいな。