読書メモ抜粋その2 - はてなビックリマーク

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リテラシーと理解について考える

読書メモ抜粋その2

 「はてなブックマーク」に書いている「100字読書メモ」の一部、現在200冊強の簡易紹介です。
 飲食、酒造、歴史、刃物、銃刀、軍事等。
 最新>http://b.hatena.ne.jp/settu-jp/?url=http://www.amazon.co.jp/

膨大な資料を基にナチスとBD農法等との関りを描きだす。タイトルは少し大袈裟で有機農業の関係はそれ程深くない。寧ろ俗流ダーウィニズムと生態系論、民族・浪漫主義の受け皿としての「科学主義的呪術思考」の問題か 2011/10/22

お米と食の近代史 (歴史文化ライブラリー)

お米と食の近代史 (歴史文化ライブラリー)

明治維新から戦前の統制経済前夜までの米と「主食」の近代史。生産から流通・販売や政府・国民の意識までが示される。米の輸入や輸出まで植民地経営や国際経済についても面白い。資料価値が高い本。2011/10/28

中華料理の文化史 (ちくま新書)

中華料理の文化史 (ちくま新書)

本国の中華料理の変遷を文献資料から描き出す。主食の変化、肉の嗜好の交代、調理法素材味付けの時代ごとの変化はとても興味深い、炒め物箸鱶鰭等。幾らか古いのと用語に疑問があるが改定完全版を期待したい良書 2011/10/30
(文庫化されたhttp://www.amazon.co.jp/dp/4480430695)

エトルリア人―ローマの先住民族起源・文明・言語 (文庫クセジュ)

エトルリア人―ローマの先住民族起源・文明・言語 (文庫クセジュ)

現時点でのエトルスキ(エトルリア人)研究の成果。古代ローマに先立ち北イタリアで栄えローマに影響を与えローマに飲み込まれた謎の民。発掘資料や文献から実態に迫る。先史時代から滅亡まで。よく纏まった良書 2011/12/08

ローマ帝国一五〇〇年史 (ビジュアル選書)

ローマ帝国一五〇〇年史 (ビジュアル選書)

ローマ帝国の政治史をその「事件」を描いた絵画(後世の物が多い)と共に紹介する。駆け足で各項目の記述は少ない物の現代の学問的な歴史から見たまともな記事が多く例の「物語」より上等。大ポンペイウスも詳述 2011/12/11

ヌードルの文化史

ヌードルの文化史

スイス人ライターが書いた麺類の薀蓄本。世界の麺類の歴史について農業から文化まで語る。情報はあるが視点がヨーロッパに偏っている点と感傷的尚且つオリエンタリズム的な文章が気になる/紀行文に近い 2012/02/25

パスタの歴史

パスタの歴史

主にイタリアの「パスタ」を中心とした麺類史。地中海世界小麦文化のパンに次ぐ大きな流れとし農業技術文化の歴史を詳述。一応東亜の麺にもふれられるが物足りないかも。「麺の文化史」等と読み合わせるべき/悪文 2012/02/25

大阪食文化大全

大阪食文化大全

近世近代の大阪の食文化史の概観を描く。料亭・割烹の流れや市場・流通史、名産品・地域野菜等の広い範囲についての面白い研究成果。根拠の示されたのも多いが幾らかまだ「証言・推測」レベルの物も有る 2012/03/02

ポル・ポト〈革命〉史―虐殺と破壊の四年間 (講談社選書メチエ 305)

ポル・ポト〈革命〉史―虐殺と破壊の四年間 (講談社選書メチエ 305)

カンボジアと長くかかわる記者の書いた「怖い本」。場当たり的な指導層と米国越南中国が争い駆け引きを行う国際情勢の間でナイーブで無責任で「幼い」活動家に政権が転がり込む。混沌と死に飲み込まれる社会 2012/05/24

品種改良の世界史・作物編

品種改良の世界史・作物編

稲や麦、玉蜀黍やじゃが芋甘藷からソルガム、大豆や野菜類、林檎葡萄からバラにいたるまで多くの農作物の品種改良の歴史を書いた大著。驚くべき工夫の歴史。夫々の書き手が異なる為書き様も様々でおかしな記述もある 2012/06/08

金・銀・銅の日本史 (岩波新書)

金・銀・銅の日本史 (岩波新書)

材料工学の研究者で考古学史料・伝世品の金属研究の第一人者による新しい貴金属史。金属組成冶金鉱業製法技術の根拠の裏付けから明らかにされる驚くべき技巧。幾らか説明不足に感じるが新書だから仕方ないか。良い本 2012/06/24

武器の歴史 大図鑑

武器の歴史 大図鑑

英王立武器博物館の膨大なコレクションから古今東西の手持ち武器の歴史を描き出す。貴重な写真が多く素晴らしい。近代初期の幻の銃器の数々。惜しまれるのは解説が少ない、幾つか変な訳、欧米中心史観。2012/06/27