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万引きで逮捕

万引きで逮捕

宮城県大崎市に住むAさん。
スーパーやコンビニで万引きを繰り返していました。
Aさんの家の近くにあるスーパーでは、Aさんが万引きを繰り返していることを把握しており、次回万引きをしたら警察に突き出そうと考えていたところでした。
しかしバレていないと思っていたAさんは、再び万引きのためにこのスーパーを訪れました。
商品をカバンに入れ、店の外に出たAさん。
そこを店員に呼び止められ、そのまま事務所に連れていかれました。
その後、古川警察署の警察官も到着し、Aさんは逮捕されました。
(フィクションです)

~窃盗罪~

万引きする場合、本当にお金に困っているという場合もありますが、お金に困っていなくても、窃盗を繰り返してしまう方がいます。
刑罰を受けるだけでは抜け出せず、治療やカウンセリングが必要となるでしょう。

Aさんの行為には窃盗罪が成立します。

刑法第235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

~再犯加重~

Aさんに前科がある場合は、さらに重く罰せられる可能性があります。

刑法第56条第1項
懲役に処せられた者がその執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から五年以内に更に罪を犯した場合において、その者を有期懲役に処するときは、再犯とする。
第57条
再犯の刑は、その罪について定めた懲役の長期の二倍以下とする。

つまり、
①前科で実刑判決を受け服役した場合、出所日から5年以内に再犯すると、通常の窃盗罪の2倍にあたる20年以下の範囲で懲役を科される可能性があるわけです。

一方、
②前科の犯罪が執行猶予判決だった場合には、執行猶予が取り消され、前科の刑罰と今回の窃盗の刑罰の両方が科される可能性があります。

~常習累犯窃盗~

さらに、窃盗で過去10年以内に懲役6か月以上の執行を3回以上受けた者が再び窃盗を行った場合、常習累犯窃盗として、3年以上20年以下の懲役となる可能性があります(盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律3条参照)。

懲役の上限は、前述の再犯加重と同じ20年以下です。
一方、下限は3年以上となっています。
再犯加重の場合は「○年以上」といった下限の設定がないので、刑法12条1項により、下限は1か月となります。
常習累犯窃盗の方が、より悪質性が強いので、下限が重くなるわけです。

~今後の刑事手続きの流れと弁護活動~

逮捕されたAさんは、まずは最大で3日間、警察署等で身体拘束されます。
そして、もし検察官が勾留(こうりゅう)を請求し、裁判官が許可すれば、さらに最大20日間の身体拘束がされる可能性があります。

その後、検察官が被疑者を刑事裁判にかけると判断すれば(起訴)、刑事裁判がスタートします。
そして裁判で無罪や執行猶予とならない限り、刑罰を受けることになります。

なお、途中で釈放されれば、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べを受けたり、裁判所に出向いて刑事裁判を受けるという流れになることが考えられます。

これらの手続に関し、弁護士は以下のような弁護活動を行います。

まず、検察官が勾留請求しなければ、あるいは裁判官が勾留を許可しなければ、最初の3日間で釈放されます。
そして、本人が反省している、前科がない、家族の監督が見込める、弁護士を通しての示談が見込めるといった事情があれば、勾留されない可能性も上がってきます。
そこで弁護士としては、検察官や裁判官に対し、これらの事情を主張するなどして、勾留を防ぎます。

また、検察官が起訴しないという判断(不起訴処分)をすれば、刑事手続はそこで終わり、釈放される上に前科も付きません。
特に初犯であれば、お店に弁償して示談が成立したといった事情があれば、不起訴処分となることも十分考えられます。
そこで、被害者に損害賠償をして示談が成立したこと、他には治療やカウンセリングを受け始めたことなど、ご本人に有利な事情を出来る限り主張して、不起訴処分にするよう検察官に要請していきます。

~弁護士にご相談を~

万引きで逮捕されると、ご本人やご家族は、いつ釈放されるのか、どのくらいの罰則を受けるのか、取調べにはどう受け答えしたらいいのか、示談はどう進めたらよいのか等々、不安点が多いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。
接見や法律相談では、上記の不安点などにお答えいたします。

万引き・窃盗で逮捕された、捜査を受けているといった場合には、ぜひ一度ご相談ください。

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