指示待ち人間とは?その特徴や原因から社内での改善法を解説する | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス
公開日:2022/03/11
更新日:2022/09/21

指示待ち人間とは?その特徴や原因から社内での改善法を解説する

指示待ち人間とは?その特徴や原因から社内での改善法を解説する | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

指示しなければ働かない「指示待ち人間」に悩んでいる上司・人事担当者は少なくありません。同じく「指示待ち人間と言われたけどどうしたら主体的に動けるだろう」と悩んでいる従業員も多いはず。 本記事では、指示待ち人間が生まれてしまう原因から改善法まで解説します。

 

01指示待ち人間とは

「指示待ち人間」とは、仕事において上司や同僚からの指示がなければ動けない、主体性にかける人材を指します。指示された仕事にしか取り組まないため、他の従業員と比べて低い評価をつけられることも。 しかし、自分で考えて行動したい気持ちを持ち合わせていながらも、勇気と自信がなくて行動に移せない方が多いのも事実です。そのため、単に指示がないと動けないからといって「指示待ち人間」とレッテルを貼るのは避けましょう。会社に対して反感を持たれる可能性があります。

 

02指示待ち人間の特徴・心理

指示待ち人間にはどのような特徴・心理があるのか把握することで、指示待ち人間の発生を未然に防ぐことができます。その特徴について具体的に解説します。

主体性がない

指示待ち人間の最も顕著な特徴は、主体性がないことです。 自分で動くことはなく、上司から指示がないと働きません。パターンには2種類あり「何をすべきか考えてはいるが分からないパターン」と「そもそも考えようとしないパターン」です。前者であれば思考停止になっていないため改善を検討できますが、後者の場合はまずは考える癖をつけなければならないため、改善には時間がかかると思われます。

失敗を恐れている

指示待ち人間の中には「自分で動かないといけないと思ってはいるが、失敗が怖くて動けない」という方もいます。誰しも失敗はしたくないですが、指示待ち人間は過去の経験から極度に恐れている傾向があります。上司は失敗を恐れる必要はないことを寄り添って伝えると良いでしょう。

仕事に働きがいを感じていない

仕事に働きがいを見出せないがために主体性が欠けている場合もあります。 働きがいは従業員が主体的に自分の意思で仕事に取り組む状態のことで、自分の意思で感じられるものではなく、外部要因に大きく左右されます。 指示待ち人間に悩んでいる上司は、無理やり過度な仕事を押し付けていないか、働きやすい職場環境か、今働いている職種は適任かなど、一度企業環境を見直してみてはいかがでしょうか。

自身・他人に対して無関心

自身・他人に対して無関心な従業員は、指示待ち人間になる可能性が高いです。 昇進・仕事を通した成長にも興味がないため、必要最低限の仕事しか行いません。また、他人に無関心だと必要以上にコミュニケーションを取ることもないため、同僚が困っていても助けようとせず、その結果人間関係が粗悪になってしまう可能性もあります。

自分の考えがない・意見を述べられない

自分の考えを持っていない・持っていても述べられないのも指示待ち人間の特徴です。 指示待ち人間は自己肯定感が低い傾向にあり「自分が意見していいのか」、「自分の意見なんて間違っている」と考えます。そのため周りからは主体性がない人間だという目でみられるのです。 せっかく良い案が浮かんでも意見が述べられないため、会社にとっては損失です。自分からの発言を控えるので上司は話を振ってあげると良いでしょう。

役割・仕事内容を理解していない

特に新入社員にありがちなのが「自分の役割・仕事内容を理解していない」ケースです。 指示待ち状態を指摘されても、何をすればいいのかわからず困惑してしまいます。本来は自分から仕事を獲得しにいかなければならないのですが、自己肯定感が低かったり、自信がないと動けない場合もあります。上司はただ「仕事をしろ」と指摘するのではなく、具体的な指示を出し、まずはやり遂げる達成感を与えると良いでしょう。成果を出すことで自信につながり主体的に動くようになります。

合理主義

指示待ち人間は、損得勘定で動く傾向にあります。 会社から指示された最低限の仕事しか行おうとせず、なるべく仕事を増やしたくないと考えます。与えられた仕事であれば働いてくれるので、まずは指示を出して仕事に慣れさせる、成果を出させることに注力しましょう。

 

03指示待ち人間が生まれる原因

上記のような特徴を持つ指示待ち人間ですが、何が原因で生まれるのか解説します。原因が判明すれば解決法を検討できるでしょう。

選択する機会が少ない環境にいた

指示待ち人間になる従業員は、過去の経験が大きく影響している可能性があります。 これまでの人生で両親や学校の先生から「〇〇をしなさい」、「〇〇すべき」と常に指示を受けてきた人は、選択する機会を奪われていたため、自分で考える癖が付かないまま大人になっています。 そのため、責任の大きい仕事だと余計に自分を表現することができず、上司や同僚に頼ってしまうのです。

上司が完璧主義・高圧的

指示待ち人間の原因は必ずしも当人にあるとは限りません。上司の教育・指示方法に問題がある可能性も検討しましょう。 上司が従業員に完璧を求めすぎるがあまり、少しでもミスをすると高圧的になって叱る。そんな上司は少なくありません。従業員は萎縮して自信を無くし、上司の言う通りに動こうという心理が働いてしまいます。その結果、主体性がなくなり、上司からの指示を待つようになってしまうのです。

仕事・組織の目的が把握できていない

何のためにしているのか分からずにする仕事は、受け身な仕事です。ゴールが見えていないため中身のある仕事ができるとは到底言えません。自分ごとだという意識も低いため、途中躓いても立ち上がるまでに時間がかかるでしょう。 上司は仕事を与える時にいつまでに、何を、どのように行うのか、具体的に指示をしましょう。

 

04指示待ち人間が会社に与えるデメリット

指示待ち人間が会社に与えるデメリットはさまざまです。最悪の場合、優秀な社員を失ったり、業績にも影響を与えるため、決して侮ってはいけません。特に顕著なデメリットを紹介します。

業務の生産性を下げる

指示待ち人間がいることで、部門全体の生産性が下がってしまう恐れがあります。 本来は指示待ち人間当人に行って欲しい仕事を他の従業員が肩代わりするため、余計な人手と時間がかかってしまいます。そのため、指示待ち人間のいる部門は会社が期待している生産性を発揮できません。業績に大きく影響を及ぼすため、放置せずに改善を検討しましょう。

他の従業員のモチベーションを下げる・イライラさせる

指示待ち人間とはいえ、他の従業員と同じように給料をもらっています。キャリアによっては真面目に主体的に働いている従業員よりも多くもらっているケースもあるでしょう。 しかし、周りの従業員はそんな現状に「自分はこんなに頑張っているのに納得いかない」と感じ、指示待ち人間を放置している会社に反感を持つ可能性があります。場合によっては会社の空気感・管理体制に不満を感じ、退職を検討する従業員も出てくるでしょう。 人材の損失は、少子高齢化・売り手市場の現代において大きな損失です。指示待ち人間の存在が及ぼす悪影響をしっかりと把握しておきましょう。

直属の上司の評価が下がる

指示待ち人間がいると「指示待ち人間を発生させた上司の教育が悪い」と判断され、直属の上司の評価が下がってしまいます。原因が指示待ち人間にあったとしても、上に立つ者の責任が問われる可能性があります。 上司や人事担当者は「自分の評価に関係ない」と考えるのではなく、なぜ指示待ち人げが生まれてしまったのか原因を考え、改善を促しましょう。

 

05指示待ち人間を改善する方法

最後に指示待ち人間を脱却・改善する方法を解説します。社員個人だけではなく、組織の体制やあり方についても同じく見直す必要があります。個人・組織で実施できる対処法について確認していきましょう。

指示待ちになっている原因を把握する

改善の第一歩として、まずは原因を把握するところから始めましょう。 原因が分からないと誤った改善方法で反って逆効果になる可能性があります。上司と当人でミーティングを実施し、原因は会社にあったのか、それとも当人にあったのか把握しましょう。その際に、上司は高圧的に問いたださないように注意が必要です。従業員は能力を発揮できていないことに引け目を感じている可能性があるので、従業員の気持ちに寄り添って話を聞いてあげましょう。

仕事の役割・目的を把握する

指示待ち人間は、前述した通り過去の経験から主体性を身につけられていません。上司は一方的に「これやっておいて」と指示するのではなく、担当している仕事がどのように社会に役に立っているのか・どのように仕事がつながっていくのかを共有してあげましょう。従業員は仕事の目的を把握することで、誇りと当事者意識を持てるようになります。

研修を実施する

指示待ち人間を改善するには、自分で考える力と発信する力を身につけさせましょう。 近年は外部に依頼して行う研修が主流となっていますが、簡単に始められて主体性が求められる通信講座も方法の一つです。 また、研修を実施することで従業員に「自分のために時間をかけてくれているんだ。見放されていないんだ」と思わせられ、自覚を芽生えさせることも期待できます。 日頃の業務にプラスして研修を実施することで二重の効果を得られます。

マネジメント体制を変更する

従業員の管理体制に問題がある場合も考えられるため、指示待ち人間が生まれている職場は一度見直してみることをおすすめします。 上司の従業員に対する指示は適切か、指示待ち人間を放置していないか、周りの従業員は指示待ちの従業員とどのように接しているかなど、現状の体制をチェックしましょう。 当人に改善を求めるのも方法の一つですが、合わせて周りの環境を整えてあげることも意識すると良いでしょう。


 

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06まとめ

指示待ち人間の特徴や脱却・改善方法を解説しましたが、一方的に当人に問題があると判断するのではなく、まずは原因を探ることが先決です。原因が判明してから、本記事で紹介した方法を実践してみてください。

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    株式会社ZOZO 技術本部 技術戦略部 組織開発ブロック ブロック長 / 組織開発アドバイザー STANDBY 代表

    1998年に大学卒業後、味の素株式会社に入社し、営業マーケティングに従事。2006年にヤフー株式会社へ転職し、新規ビジネス開発・サービス企画のリリースを経験するかたわらで各種組織活性プロジェクトを推進。2016年に希望して人事部門に異動後、全社の人材開発・組織開発を担当。1on1ミーティングをはじめとしたピープルマネジメントツールの推進や管理職のマネジメント支援と並行して、現場の組織課題解決をサポート。2019年に個人での組織開発アドバイザリー事業と組織開発エバンジェリストとしての情報発信を開始。2020年に株式会社ZOZOテクノロジーズ(現・株式会社ZOZO)へ転職し、現在は全社およびクリエイター部門の人事企画・人材開発・組織開発に携わっている。

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