にほんブログ村今日は、立原道造の詩を紹介しましょう。
ひとり林に‥‥だれも 見てゐないのに
咲いてゐる 花と花
だれも きいてゐないのに
啼いてゐる 鳥と鳥
通りおくれた雲が 梢の
空たかく ながされて行く
青い青いあそこには 風が
さやさや すぎるのだらう
草の葉には 草の葉のかげ
うごかないそれの ふかみには
てんたうむしが ねむつてゐる
うたふやうな沈黙(しじま)に ひたり
私の胸は 溢れる泉! かたく
脈打つひびきが時を すすめる
素敵な詩である。
立原道造の詩は、ロマンティックで繊細な感じがする。
一連の部分は、人の意識の外に花や鳥がある。
繰り返されている言葉にはリズムがある。
空に目をやれば、雲は流れ、風が吹いている。
一人無関心に歩いているのかと思ったら、四連目で突然、自然の美しさに目覚めたかのように心は溢れる泉のように・・・
うたうような沈黙にひたる。
It's a nice poem.
Michizou Tachihara's poem is romantic and delicate.
The first stanza of this poem expresses flowers and birds to exclude his consciousness.
This poem has rhythm.
When he looks at the sky, clouds are flowing and wind is blowing.
Suddenly the poem changed as if he woke up from a dream.
He immerses himself in silence.
'' Chanson du matin '' をお聴きください。