三陸ジオパークにようこそ!
三陸ジオパークは平成25年9月に日本ジオパークとして認定されました。エリアは青森県八戸市から岩手県の沿岸を縦断して宮城県気仙沼市まで。南北約220㎞、東西約80㎞で、その海岸線は約300㎞にもおよぶ日本一広大なジオパークです(2014年3月現在)。
三陸地域では、地球の活動によって形成されたさまざまな自然の造形を見ることができますが、これらは昔から現在の形でそこにあったものではありません。
太古の時代から続く地球の営みが長い時間をかけて少しずつ造ってきたものであり、今日までの地球の歴史が刻み込まれているのです。
その痕跡を「科学の目」を通してみることで、いつ、どこで、どのようにしてできてきたのかを知ることができます。
三陸地域は、地球活動の歴史を実際に見ることができる地域(ジオサイト)に恵まれています。
従来の観光に、地質学、地理学のような科学的視点を含む「ジオツーリズム」を取り入れることで、新しい魅力が加わります。
ジオパークとは?
ジオパークとは、「地球・大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大地の公園」を意味し、地球(ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所をいいます。
大地(ジオ)の上に広がる、動植物や生態系(エコ)の中で、私たち人(ヒト)は生活し、文化や産業などを築き、歴史を育んでいます。ジオパークでは、これらの「ジオ」「エコ」「ヒト」の3つの要素のつながりを楽しく知ることができます。
例えば、山や川をよく見て、その成り立ちと仕組みに気づくと、今まで何とも思わなかった景色が変わって見えてきます。またその景色が、何千万年、何億年という途方もない年月をかけてつくられてきたことを知れば、私たち人の暮らしは地球活動なしには存在しえないことも分かります。
ジオパークでは、まずそのジオパークの見どころとなる場所を「ジオサイト」に指定して、多くの人が将来にわたって地域の魅力を知り、利用できるよう保護を行います。
その上で、これらのジオサイトを教育やジオツアーなどの観光活動などに活かし、地域を元気にする活動や、そこに住む人たちに地域の素晴らしさを知ってもらう活動を行います
ジオパークを楽しむコツは?
ジオパークは地球活動が生み出した地形や地質だけでなく、それらと深くかかわりのある人々の暮らしや歴史、食べ物も対象になります。目で見て分かる美しい景色、耳を使って聴く温泉の湧き出る音や鳥達のさえずり、香りで分かるその土地の雰囲気、手を使って知る土や石の感触、舌で味わう地元の美味しい料理。ぜひ、自分の五感をフルに活用し、ジオパークのすばらしさを全身で感じて下さい。目の前に広がる景色や、口にする料理の中に、地球(ジオ)と人々とのかかわりが感じられるストーリーがたくさん隠されています。
また、ガイドツアーを頼んでみてください。きっと、今まで気づかなかった大地の営みや自然をさらに深く楽しめるはずです。
ジオパークでしてはいけない事は?
ジオパークは、その景観や自然環境が自然公園法や文化財保護法などの法律によって保護され、その地域の素晴らしさを誰もが将来にわったって楽しむことができるしくみが出来ています。未来の子供たちが現在の私たちと同じように、今の美しい自然環境を利用できるようにするためにも、著しい環境の改変につながるような動植物や岩石等の採取等の自然環境の破壊は厳に慎んでください。また、他地域産の岩石や鉱物・化石類をお土産品として販売する行為も、認められていません。