リンボクは植物と魚類の時代と言われる古生代デボン紀(約4億2千万年前~3.6億年前)の後期に地球に最古の森を作ったとされる植物の化石で、千丈ヶ滝層の最上部から発見されています。当時の低緯度帯に特有の植物であることから、この当時この地域が赤道付近にあったことを示す大変重要な証拠になります。
また、化石の発見された千丈ヶ滝層下部の珪質凝灰質泥岩は、約4億2千万年前~4億年前(最後期シルル紀から中期デボン紀)にかけての放散虫を含み、基盤をなす下位のオルドビス紀(あるいは、約4億7千万年前~4億6千万年前)の早池峰複合岩類とあわせて、北上山地の前期~中期古生代構造発達史を教えてくれます。