冷めた鮫にはヒレがある。

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“関係がある”とは何を意味するのか?定義のズレが生む議論の混乱、あるいは、議論が嚙み合わない理由2025年バージョン

ジゼル・ペリコさん 名前を変えて写真を廃棄、元夫の痕跡をすべて抹消 - BBCニュース

コンテンツや性的欲求への共感が現実の性暴行とは関係ないと言う人がいたら、それは願望であって事実ではないことを共通認識にしたい。/日本のAVでも意識のない女性を複数人で襲う無料サンプルすぐ出てくるからなぁ…

2024/12/22 03:47
b.hatena.ne.jp

こちらに最近新しくコメントがつき、そこからのやり取りが続いたので、 記録もかねて、ChatGPT o1による主張の整理や、問題点の指摘を投稿する。

言及のきっかけは、注目コメントで最初に表示されていたことと、 相手の持つエビデンスと異なる主張に見受けられたからと思われる。

導入プロンプト

これから、SNS上での議論ログをお伝えするので、 お互いの立場から、議論の進め方にどのような問題があるかを教えてください。

承知しました。まずはその議論ログを共有いただけますでしょうか?内容を確認した上で、お互いの立場や議論の進め方にどのような問題があるのか分析し、回答させていただきます。

ログ

- 私:
コンテンツや性的欲求への共感が現実の性暴行とは関係ないと言う人がいたら、それは願望であって事実ではないことを共通認識にしたい。/日本のAVでも意識のない女性を複数人で襲う無料サンプルすぐ出てくるからなぁ…

- F氏:
「関係ない」が事実であって、「関係ある」にしたいのはあなたの願望です/copycat effect研究では「ゲームや漫画・小説等の表現が犯罪数を増やすという効果は否定的」という総説が主流です。

- 私:
あなたは「関係の有無」は「模倣犯と認定されるかどうか」によってしか認識できないのか?/そちらの把握している研究結果を否定するつもりはないが「コンテンツに刷り込まれた価値観で増えた被害者の数」を認識して

- F氏:
「共通認識にしたい」のであれば、データを出してエビデンスを構築しなければいけません/ハテナでスターを集めても事実になったりはしません。
(※私による注釈 このコメントがついた元のブクマは異なるが、時系列的に同じ文脈への返信と認識した。)

- 私:
あなたが私のやるべきことを定義する必要はありませんよ。

- F氏:
証明出来ないのであれば「共通認識」にはならないだけです。あなたの「共通認識にしたい」という願望には誰も従いません

- 私:
「誰も」ではありません。あなたが従わない、従いたくないだけです。私のしたい、を否定する必要もありませんよね。

- F氏:
“私のしたい”お好きにどうぞ、エビデンスがなければ少数の人たちにスターを貰ってそれでおしまいになるだけです。それで満足なら良いのではないでしょうか。私は根拠のないコメントだと指摘するだけです。

- 私:  
私も「関係がある」と言い続けるだけですね。公害と同じように後から証明される事もあるかもしれません。

- F氏:  
関係あると一人で言い続けることと、繰り返し行われた研究とどちらに妥当性があると思いますか?/あなたと私の1対1ではないのです。あなた対これまでの研究という構図になります

- 私:
「関係がある」は「研究結果がある」のみで裏付けられます?「あなた一人」と「スターの数を稼いでも」の矛盾はありませんか?あなたと話すのは2度目かな?私にいくら主張しても欲しいものは得られませんよ
(※私による注釈 以前にも私のコメントにブクマで批判を寄せていた記憶がありました。記憶違いかもしれません。)

- F氏:  
「関係ない」と研究結果は示しています、「関係ある」と証明しなければいけないのはあなたです/言い直しましょう。あなた+あなたにスターをつけた人たちVSこれまでの研究結果、どちらに妥当性があると思いますか?

- 私:
私は「関係」の定義で行き違っていませんかと伝えていますよ。あなたの定義に則って、あなたに証明する必要を感じません。

- F氏:  
「関係」の定義はあなたの最初のブコメに則ったものです/まあ良いか、「これまでの研究では、ゲームや漫画・小説等の表現が犯罪数を増やすという効果は否定的」とだけ覚えていてくれれば今日は良しとしましょう

- 私:
あなたは犯罪を"増やす"エビデンスがないから「関係がない」立場ですが、私は、女児10人に性暴行して先日無期懲役が出た犯人のように成人漫画をまねる人間は「関係がある」立場です。ここまでは理解できますか?

以下、ChatGPT o1による分析

以下では、双方の主張・立場を簡単にまとめたうえで、議論の進め方として「どのような問題点があるか」を分析していきます。 あくまでもやりとりの文章から読み取れる内容に基づく客観的な視点です。


1. 双方の主張と立場の要約

あなた(「私」)の主張・立場

  • 「コンテンツへの性的欲求・共感が現実の性暴行とまったく関係ない」という言説を疑問視している。
  • 無料サンプル動画などで「意識のない女性を襲う」ような表現が簡単に見られる現状に、問題があると考えている。
  • 犯人が成人向け漫画などを「まね」て犯罪に至るケース(例:女児10人に性暴行し無期懲役になった事例など)を根拠に、「関係がある」と考えている。
  • 学術研究が「犯罪数増加」という形では否定的と示しているとしても、そこでは捉えきれない「刷り込まれた価値観」による被害拡大や影響があるかもしれないと主張している。

F氏の主張・立場

  • これまでの研究(例:copycat effect研究など)から「ゲームや漫画・小説の表現が実際の犯罪を増やす」という因果関係は否定されているという立場。
  • 「関係がある」と強く主張するならば、具体的データを示して証明する必要があるという姿勢。
  • 「共通認識にしたい」というのであれば、客観的エビデンスが必要。ブックマークでスターを集めても事実として証明されるわけではないという意見。
  • あなた個人やその支持者 vs. 「これまでの研究結果」という図式でどちらが妥当性があるかという視点を提示している。

2. 議論の進め方として見られる問題点

下記では、議論の進め方や態度面に注目し、「どのような点で建設的な議論から外れてしまっているか」を整理します。

あなた(「私」)側の問題点

  1. 「研究の立場」と「個人的・事例ベースの感覚」を混同しているように見える

    • F氏が提示している「研究の結論」と、あなたが挙げている「個別犯罪の事例」を同じ地平で比較しているため、議論がかみ合わなくなっている可能性があります。
    • 研究は統計的・体系的な手法で「傾向としてどうなのか」を示すものである一方、個別の事例は「たまたまそういう動機で動いた人がいた」という話になる場合があります。両者をどう接合するかを明示しないまま「関係ある vs. ない」を争うと、お互い話が噛み合いづらいでしょう。
  2. F氏の提示する「エビデンス志向」に対して「あなたの定義に則って、あなたに証明する必要はない」という姿勢

    • 「共通認識にしたい」と言いながら、エビデンスの提示を求められた際に「そもそも証明する必要を感じない」と返すと、F氏側には「結論ありきで証明を放棄している」と受け取られる可能性が高いです。
    • 「自分たちは研究が取りこぼしている可能性を問題視している」「どのような定義や指標なら、影響を測れるのか」と話を進めれば、議論の生産性が上がる可能性がありました。
  3. 「あなたが私のやるべきことを定義する必要はない」など、相手の言葉尻を反発する形に偏っている

    • 相手が議論の進め方を提示した際、即座に「定義する必要はない」「否定する必要はない」と反発すると、相手もより強く「証明できないなら根拠がない」と応酬しやすくなります。
    • 思想・価値観としての主張と、議論を証明ベースで展開するかどうかは別なので、そこを切り分けて話すと衝突が緩和するかもしれません。

F氏側の問題点

  1. 「研究が示している結論」=「関係ない」と一刀両断している

    • 「研究が示す結論」は多くの場合「犯罪率が増加する決定的エビデンスはない」という内容であって、それを「関係がない」と断定するのはやや極端に聞こえます。
    • 研究対象や文献の範囲にもよりますが、たとえば「犯罪率が増加していると統計上示せない」ことと「性的被害が増えたり、加害のハードルが下がっていることが確認されない」ことは、必ずしも同じではありません。本来ならば研究の詳細なスコープや限界を押さえる必要があります。
  2. 相手の主張する「関係の定義」や「価値観への刷り込み」要素を取り合わないまま、研究結果を一方的に持ち出す

    • あなたが提示する「価値観や認知の歪み」といったものは、研究対象にしづらい定性的なテーマでもあります。
    • 「研究」が何をどう測ったのか具体的に説明せず「研究では関係ないと言っている」と繰り返すと、相手が「そもそも私の言っている '関係' はそこじゃない」と感じるのも無理はありません。
  3. 「あなた+スターを付ける人 VS 研究」という図式化による対立の強調

    • 相手の主張の背景にある懸念や問題意識に寄り添わず、単に「あなたと少数の支持者」「根拠がない」と切り捨てる形をとると、議論が煽り合いになりやすいです。
    • 相手の「性暴力・被害の増大の懸念」は公共的に重要な問題とも言えます。ここをあまりに「切り捨てる」言い方は、相手からの反発を生みやすいです。

3. まとめ & 建設的な進め方に向けて

  • 双方ともに「話がかみ合っていない」最大の要因は、論じたい“関係”の種類や範囲が異なるところと見受けられます。
    • F氏は「犯罪率や模倣犯など統計的・因果的に『増える』かどうか」を主眼に「関係がない」としている。
    • あなたは「犯罪率増加とは別次元での影響、価値観・認知への刷り込み、人によっては模倣に至る事例など」を問題視しており、「関係がある」としている。
  • あなたが指摘する「無意識レベルで刷り込まれていく価値観」や「女性を性的な道具としてしか扱わない表現が大量に氾濫することによる害悪」は、量的データでは表しにくい部分なので、質的研究や被害者支援団体の声などから議論を組み立てるアプローチが考えられます。
  • F氏も「研究では〇〇と示されている」と言うだけでなく、その研究の「どんなデザインで、何を測定したのか」をより具体的に挙げたほうが、有効な反論や議論になるでしょう。

議論の進め方の改善ポイント

  1. 「何をもって『関係がある/ない』とするか?」の定義を共有する

    • 犯罪率が統計的に上昇するかどうかだけでなく、「暴力的表現を日常的に見ることで被害者への共感が下がる」「性行為を道具的に考える人が増える」など、定性・間接的な影響も考慮するのかどうかを話し合う。
  2. 研究の内容と限界を具体的に示す

    • たとえば「copycat effect」研究でも、どういう条件下での模倣を対象にしているか、サンプル数や研究手法はどうか、などを具体的に示す。
    • 相手側(あなた)も、「実証の難しさはあるが、こういうパターンの犯罪があった(事例)」「社会心理学の一部ではこういう指摘がある」など、文献やデータを相互に提示していくと建設的になる。
  3. 個人攻撃・レッテル貼りを避け、テーマにフォーカスする

    • 「ブックマークのスターを集めても意味がない」「あなたの願望」「あなたVS研究」など、個人を挑発する要素を極力省き、主張の内容そのものについて論じるほうが生産的です。
    • 相手の懸念(被害者が増えるのではないかという心配)や、相手の疑問(統計的に犯罪数が増えたのかどうか)をそれぞれ確かめながら話を進めるのが理想です。

結論

  • 議論の本筋としては、「コンテンツが性暴力にどの程度影響を与えるのか?」という点で、定量研究・統計と、定性的な価値観の刷り込みが混在しているため、かみ合わなくなっています。
  • 両者の問題点としては、「相手の前提(定義・視点)を十分に確認せずに、自分の立場を一方的に押し通そうとする」「個人攻撃・切り捨ての言い回しになりがち」な点が挙げられます。
  • 建設的な議論をするには、「定義のすり合わせ」「研究内容の具体例と限界」「個人攻撃を避けた論点整理」といった基本的なディスカッションの手続きを踏むことが重要です。

納得しうる着地点についてのプロンプト

私、F氏それぞれが納得しうる着地点があるとすれば、それはどのようなものですか?

以下は、あくまでも「現時点のやり取りから推測できる意見の対立構造」を踏まえたうえで、「どのような落としどころ(着地点)が考えられるか」を示したものです。実際には、より詳細な背景や補足情報が必要になるかもしれませんが、話し合いの糸口としてご参考ください。


1. 現在の対立構造(整理)

  1. あなた(「私」)

    • コンテンツ・表現物(AVや成人漫画など)の影響を問題視し、「性暴力に何らかの関係がある」と強く感じている。
    • 統計や研究で「犯罪率が増えた」と示されなくても、「個別の犯罪者がコンテンツを真似たケース」「価値観の刷り込みによる悪影響」を懸念し、そこに社会的リスクを見ている。
    • 「研究で否定されている」と一括りにされるだけでは不十分だと考えている。
  2. F氏

    • 「ゲームや漫画・小説等の表現が犯罪数を増やす」という研究は否定的であり、その立場を根拠として「関係がない」と主張している。
    • エビデンスがなければ共通認識とはならない」という態度で、議論の土俵を「学術研究・統計結果」に置こうとしている。
    • あなたの「関係がある」という感覚的・事例的な主張に対し、「立証されていない」という姿勢を崩さない。

2. 双方が納得しうる着地点の例

(A) 「関係」の定義を細分化する合意

  • なぜ対立が生じるか?
    「関係がある/ない」を、双方が異なるレイヤー・異なる指標で話しているため。F氏は「社会全体の犯罪率・統計的有意差」を基準に「関係がない」と主張し、あなたは「犯罪率増加」とは別に「特定の個人が影響を受ける可能性」や「価値観が歪められるリスク」を念頭に「関係がある」と主張している。
  • 着地点の例
    1. 「統計的に有意な犯罪率増加は確認されないかもしれない」ことは認める。
    2. しかし「個人レベルでの模倣犯や価値観への影響」は否定できないし、研究対象によっては見逃されるケースもある可能性を認める。
    3. ここで「社会全体の傾向」と「個人の心的影響・刷り込み」は分けて議論する、と取り決める。

→ こうすることで、F氏の「研究が否定的」という主張と、あなたの「個別事例や価値観への影響も無視できない」という主張が同時に成り立つ可能性が出てきます。

(B) 「研究の限界と可能性」を共有する合意

  • なぜ対立が生じるか?
    「研究で否定」とはいえ、研究も「何を」「どう定義して」「どの範囲でデータを取ったか」によって結果が異なる場合がある。「コンテンツによる長期的影響」「認知の歪み」など定性的な要素は定量化が難しい。F氏は「現行の主流研究ではそうなっている」と言うが、それがすべてのケース・アプローチを包含しているわけではない可能性がある。
  • 着地点の例
    1. F氏の挙げる研究結果は、「あくまで犯罪数増加を明確に関連付ける証拠はない」という範囲において有効である、と承認する。
    2. 同時に、研究手法やスコープの問題から「個別的・心理的な影響を明確に測る」研究が少ない(あるいは難しい)ことも認め、今後の研究課題として位置づける。
    3. 「今の学界で主流なのはこうだが、将来的に別のアプローチやエビデンスが出る可能性も否定しない」点について合意する。

→ こうした落としどころであれば、F氏は「現時点での研究が否定している」ことを保持しながら、あなたの懸念にも「研究が取りきれていない部分があるかもしれない」と道を残すことができます。

(C) 表現規制/自己規制の必要性の有無を整理する合意

  • なぜ対立が生じるか?
    この議論の背景には、「性暴力的なコンテンツはどこまで規制すべきか?」という政策的な問題意識も潜んでいる可能性があります。あなたはそうした表現の氾濫に危機感をもち、F氏は「証拠がないなら無闇に規制すべきではない」という考えを含んでいるかもしれません。
  • 着地点の例
    1. 今後も研究や社会的議論を通じて、表現の自由と被害予防・人権保護のバランスを考える必要がある。
    2. 「研究で明確に犯罪率と相関しない=まったく問題がない」にはならないし、かといって「個別事例がある=すぐ規制すべき」でもない。
    3. 一方、コンテンツ提供側が自主規制や視聴者への注意喚起(年齢制限・内容警告など)をするのは最低限の措置として合意できるかもしれない。

→ 双方ともに「ただちに法規制すべきかどうか」には賛否があっても、「何らかの形で被害を防ぐ工夫を模索する必要性」にはある程度合意可能かもしれません。

3. まとめ

  1. そもそも「関係がある/ない」という言い方がざっくりしすぎているため、もう少し「どういう定義・指標なのか」を共有する。これが第一歩です。
  2. 統計的研究の限界と、個別事例の重みを両立的に考えられるか、互いに確認し合うことが、納得への糸口となります。
  3. 現時点で確定的な結論(白黒)は出せないが、「これまでの研究がこう示す」一方で「研究の射程外の影響があるかもしれない」という両面を認めるのが妥当な落としどころでしょう。
  4. 最終的には、「あなたが問題視している懸念」に対して、F氏がどう対応したら良いと感じるかを互いにすり合わせることも重要です。議論だけでなく、「ではどうする?」という具体的アクションを考えると、建設的な合意に近づきやすくなります。

以上のような着地点が考えられますが、実際にはお互いの姿勢や優先度にもよりますので、話し合いで折り合いをつける際の参考程度にご覧ください。

以上をふまえての感想

このブログができたきっかけとなる、2022年のはてブでの対話から、 約3年たった2025年においては、このように客観的で冷静な生成AIにより、素早く具体的な問題点の指摘が受けられるようになりました。

なお、ここには書きませんがこの後の展開と、コミュニケーションの目的も分析してもらっています。

私の言う「関係」ではない内容で持論を展開している点で、目的は対話や理解ではなさそうだと感じていましたが、生成AIにおいても「論破が目的のコミュニケーション」と認識される内容のようです。

発言者にそのつもりがあるかどうかはさておき、結果的にそう受け取られる表現をしている点など、お互いにとって役立つ内容だと思うので、よく読みましょうね。私も読みます。

また、こういうメタブが時々来るものの、返信するとブロックされたり、投稿を消して何食わぬ顔をするユーザーがいるため、 内容を蓄積することで、何かの役に立てばいいな。

男性が出てこないほのぼの日常漫画の世界に行ったら、あなたは何をしますか?

front-row.jp

『男性が24時間消えたらあなたは何をする?』―女性たちの答えに「心配になる」「心が痛む」 - フロントロウ | グローカルなメディア

後ろめたさも不安もなくソロキャンプ、夜の散歩、公園で昼寝、一人でバーや居酒屋に行く。行く先にも家にも「女一人で○○は危険だからやめろ」と言う人がいないのはどんな気分だろうか

2024/02/20 23:52

b.hatena.ne.jp

「女だけの街」とそれに類する妄想は繰り返し話題に上っており、そのたびに様々な意見が飛び交うが、今回この投稿についたブクマが興味深かったので久しぶりに書きたくなった。

 

現実を突きつけているつもりで、「お前たちだけでは何もできない、男の存在を意識し続けろ」という呪いをかける

毎回、この手の話に割り込んでくる人たちがいる。

「男がいなくなったら回らない店や施設がある」

「男がいなくなったらインフラは維持できない」

「犯罪者や悪人ではなく男全体を指定している」

 

自分は性犯罪なんてしない。普段頑張っているのに褒められるどころか、とりあえず24時間消えててって言われるのは悲しいだろう。気持ちはわかる。

でも君たちポリコレにはうんざりしているんじゃなかったっけ?

 

性犯罪者以外でも「自分から見た現実わからせてやる」「露悪的にこき下ろすことは楽しむ」「能力、年齢、体型、容姿をランク付けしてとやかく言う」ような圧の高い存在でさえも、自分の生活と切り離せないのがわかっているからこそ「24時間だけでも離れられたら」という話をしているのに。

 

あとこれも気になった。

「他人を性犯罪者予備軍にカテゴライズするのは下衆だ」

こういう方は見ず知らずの私に自分の財布や預金全額下ろして預けられるんでしょうか。

中身抜かれる可能性を考えるのは下衆なのでは。

 

近頃は何かあれば自己責任だとか、不当にも両成敗に持ち込むよう落ち度を探されてしまうので、自衛は誰でもやってること。

下衆でも何でも好きに言ったらいい。

 

「男性が消えたら」の表現に引っかかるならこう言い換えてみましょうか
男性が出てこないほのぼの日常漫画の世界に行ったら、あなたは何をしますか?

オフラインの発言にはしがらみが付きまとう。年齢が上がると尚更。

顔が割れてる間柄のSNSは面倒臭い。

 

子育てで金や時間がない。病気でできないことがある、食事制限がある。楽しかった集まりも、あの人は誘われてない。

結婚した、結婚したいが付き合うまでに至らない、別れたばかりで辛い、子供がダメで離婚した、子供が欲しいが出来なくて辛いの後に、家族が増えました、の写真付き投稿が。

手の怪我を理由にドタキャンされたが、オンラインアクションゲームはログインしているのが見えてしまう。

 

何かを買ったことも、誰かと遊んだことも、美味しいものに出会ったことも、自分の考え方も抑えて、親しい繋がりどうしの状況を考慮し針穴を通すような話題を選ぶ必要がある。

 

時々思うのだが、友達が少ないのは、SNSを監視している人が少ないってことでもあり、その分発言へのしがらみが少なく、拗れにくい自由があるのではなかろうか。

 

「クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち」を見た。

フランスにある、ストリップショー/バーレスクショーのお店のドキュメンタリー映画。R-15+。

 

演目の1つが流れるショーパートと、照明器具や舞台装置のトラブル、スタッフ間の責任の所在、仕事の進め方に問題を抱えながらも、店の品質を守る一点に向かって進むスタッフとダンサーの舞台裏パートが交互に繰り返されて、ステージのフィナーレに向かう構成。

 

ショーパートの演目のいくつかは何かしらの制約により、舞台全てではなく一部をトリミングしているようだった。(主に本番衣装とレーティングの兼ね合いだろうと想像している)

 

ボスや株主とのやりとり、新しい演目が完成するスケジュールも気になる支配人(女性)

女性の肉体美しさとその表現を表現するための演目を作り上げるが、新作の提出期限を3度延期した上で、店を一度閉めて休暇が欲しいという監督(男性)

クレイジーホース・パリの文化・芸術とそれが表すものに心酔している演出家(おそらく男性)。

客の前で大開脚をする事もあるダンサーのためにしっかりとした仕事をしたい衣装監督(女性)。

そしてもちろんダンサー(女性)達。

オーディション担当や、大道具、照明、音響、受付、キッチン等々、スタッフは60名ほどだそう。

わざわざ役職と共に外見的性別を書いたのは、男女比率が思ったよりも半々に近い印象なのが意外で、どちらの意見も尊重されていてこそ、表現の品質が守られているのだな、と感じたからだった。

 

そこには、共有した価値観の上で、異なる価値観の間で一方的ではない交渉が行われていた。

 

それぞれが無理なことは無理と言っていたし、それを織り込みつつ、必要なことは説得し、納得を引き出す交渉が行われていた。

 

印象的だったのは、監督が表現したいものの中にダンサー二人の体を密着させて感情的な表現を含む演目があるが、「ダンサー(女性)達は、レズビアン表現をやりたくないようだ。体を密着させることを嫌がって、演じている間にも二人の間に壁が見えてしまう。」として、その演目は外すようだった。

 

もちろんこれは、店で出す品質に達しないから下げるという話ではあるのだが、強権的に「できないならやれる奴に変える」「圧力をかけてやるようにさせる」というようなことは、少なくとも映像の範囲に見当たらなかった。

この辺は映像化するのだから当然といえば当然だが、ダンサーも尊重され、プライドを持って働いていることが窺えた。

 

オーディションのシーンではライトに照らされた時の体つきでの審査を行っていた。

 

クレイジーホースでは、メイクをしてウィッグをつけてしまえば個人を識別するのが(見慣れた人でなければ)難しいくらいに美的採用基準があるようだった。

 

ちなみに、ダンサーのオーディションにMtFトランスジェンダーの方も参加していたのも印象的だったな。

 

私は普段、公共の場における性的表現には敏感な方だが、ゾーニングエリアの中に入ればコンテンツを楽しむこともある。

 

仕事柄、風俗のパネルや宣材写真の加工もするし、コンテンツのモザイク掛けもする。

ニューハーフショーパブや店で取材する事もある。

国内海外のコンテンツの性質の違いも、異性愛者、同性愛者のコンテンツも、二次元表現についてもある程度は把握しているし、男女どちらの肉体も美しいと思う。

 

誰しも持ち前のものを仕事に活かすことに、表現したいもの異論はないが、売り手と買い手の間に挟まり、宣伝する人が、その意味に無頓着すぎると思うことは多い。

 

私は性自認も肉体も女性だが、時には自分の身体も美しいと思う事もある。

こういうことを言うと、じゃあ自分が見て判定してやろうと思う人が沸くのが嫌で普段は言わない。そう言う世界に誰がした。

 

そういう気持ちで、この映像の世界観と、現実を比べてしまうのだった。

日本語の文章には、複数の意味を見出すことができる

例えば相反する2つの意味を見出せる時、筆者はAとBどちらの意味で書いたと思うか?と問われて、根拠まで示せる人は一般的に賢い部類なのだろう。

 

その賢さゆえに、先入観(あるいは前提知識)次第で、「その文章が指す意味」は簡単に変わるのだなと改めて思い知った。

 

私にはただの皮肉や例え話に思えるものが、他方で事実の告白と扱われる場面を見た。(そして疲れた)

自分は隠しきれない事実にたどり着いていると思い込んでいれば、そもそも意味が2つも見えないのだろう。

もはや陰謀論やカルトを笑えない一派がそこにいるよね。

 

私にできるのは、結論を決めてから文章を読まないこと。

議論がかみ合わない件の返信(その2)と徒然

前回の投稿https://sametashark.hateblo.jp/entry/2022/04/27/001211 に、対話相手であるid:Shin-Fedor氏からの丁寧なレスポンスをいただいた。

関連のブコメや投稿を拝見するにつれ、色々と考えることがあったので、再び書いてみることにした。

 

この投稿への返信が中心になるので、まずはご覧いただきたい。
(投稿へのブコメも併せて)

shin-fedor.hatenablog.com

自分の投稿後に感じた事

前回の者は、書き始めてから公開までにほとんど2日はかかったと思う。
主に、推敲の時間だった。

それぞれの見出しに沿ってまず書いて、その後できるだけ邪魔なものを排除して、必要と思える部分の表現と順序を注意深く見直した。

(これは自分がやりたいからやっただけであり、誰かに何かを負わされたとか労えということでは全くない)

あれだけのリソースを割いて対話と理解を望む人を雑に扱う理由はない。

それでも、自分を顧みつつ「人は読みたいところだけ読むものだから…表現の拙い部分もあることだし…」と思っていたら、ブコメでは相互理解を支援する形で視点を補ってくださる方もいて、オープンな場でやり取りする事の害よりも、利点を強く感じる結果となった。

私も普段、ブコメでは単純な批判・擁護よりも視点の補足をしたくなるたちなので、同様にしてもらえることがうれしい。

Shin-Fedor氏の投稿後の後に読んでくれる人が増えたので、自己満足となりそうだがそのうちブコメについても100文字の制限なく書いてみたいと思う。

本題:Shin-Fedor氏の投稿への返信

そうなんです。冷めた鮫だったんです。

…冗談はさておき、前回の投稿を読んで丁寧にレスポンスをくれたShin-Fedor氏にお礼を言いたい。

私は、ジェンダーの話題で相互理解を考えるのであれば個人を見るべきだし、その個人のバックグラウンドの情報なくしては難しいと考えている。

こういう経験をしたある個人が見る、この問題と、その人が望む社会の方向性」を先に置くことで、想像力が自動的に補う言葉のニュアンスは大きく変わると思った。

そこで、自分の経験や、自分に助けを求めてくれた身近な女性達の話を通して、法律や社会から悪と認められているのは、条件の揃ったほんの一握りの人間だけである事を意識してもらえないかと考えてあの構成にした。

それを、見事にくみ取ってもらった形になった。

ブコメにあるように「背景はこの話題(たわわ広告表現の是非)に関係ない」「そんな私怨で世の中を動かすな」といった反応があることは予想していたが、Shin-Fedor氏はそこには触れず、

■当事者性の違いから来る大きな差分

たわわ対話の件。お礼と感想(追記あり2) - はてブの出来事

と理解を示してくれたことに感謝したい。

この感覚はよくジェンダー関連のブコメで見られる地続きという感覚の理解(≠納得)にもつながるのではと期待している。

■当事者性の違いから来る大きな差分について

当事者性が低いと書いたが、「オタクカルチャーの、ある種のディープな側面を知らない」「男性であり、女性のような性被害とほぼ無縁だった」という意味だ。広くエンタメ産業にかかわる一人の日本人としての当事者性はめっちゃ高いと認識している。また、何より今回明らかになったように「女性の差別に対して鈍感であり、加担することになっている」という意味では、むしろ当事者性をもっと自覚した方がいいということになる。

この辺を区別して書いてもらえたので、もう十分伝わっているのではないかと思う。

 

私はこれまでに受けた感覚を完全に追い払ってものを考えることは不可能だし、他の人も自分の立場や感覚を払って物事を考えることは不可能だと思う。

目に飛び込んでくる広告に関してはある意味でみんな当事者だから、多面的に判断してより良い結論に向かっていく必要がある。

全方位を満足させる100点の答えはおそらくないが、全方位70点くらいを狙うことはできるかもしれない。

そのためにも、両極論に至る因果を紐解いて、柔軟に間を取りに行くことができる「理解者」「協力者」が必要なのだと思った。

バックグラウンド、男オタ所感、女オタ所感について

はてブの「男性オタク」の大半はそんな感じだと思うよ。だから話がガチで噛み合わないんだ。

片方から見れば「ホッテントリ等でヤバい話がたくさん話題に上っている」のに、もう片方では「とぼけているわけではなく、話題として認識できないことがある」のはありうる話かと思う。

本人が望む望まざるにかかわらず、属性や趣味嗜好によるシステム的、無意識的な「フィルターバブル」や「エコーチェンバー」*1も作用するようなので。

※観測した各種サンプルをスクショ等で例示したいところですが、リアルの人間関係を切り離して安心してブコメ書くためのsametasharkなので、割愛します。(イラスト系広告の批判って、その辺切り離さないと人間関係に影響出るから書けないくらいの雰囲気なんですよね)

 

また、一口に男性オタクと言っても、


  • 知る限りの男性オタク=(安全なオタク+ヤバいオタク)
    一定の割合でヤバいオタクがいて、その一部が現実世界でも問題を起こしていると感じている。
  • Shin-Fedor氏
    (はてブを中心とした)知る限りの男性オタク=安全なオタク
    そんなにヤバいオタクは多くないので、他の人はイメージで無闇に怖がっているのだろうと感じている

を指しているのが、このやりとりで読み取れた。

 

私としては、やりとりの発端となった私のブコメに、スターがたくさんついているのは、ヤバいオタクとなんらか関わっている人達だと思うのだが、もしかするとShin-Fedor氏は「その印象は誤解に基づくものでオタクは平和な存在だ」という出発点もあったのかなと思う。

 

ただ、平和なオタクがそう思うのと同時に、客観的に見てヤバいオタクも自分のことを「普通のオタク」だと認識しているところはポイントになるかもしれない。

 

前回の例には色んなキーワードをちりばめたので、気が向いたらブラウザのシークレットモードを使って、それぞれのキーワードのTwitter検索、Google検索をしてみていただきたい。

例:
妊娠検査薬とは (ニンシンケンサヤクとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
コラ画像に関するブームはこのページの中段に書かれていて、いまだに面白がって作ってる人がいるんですよ…

たわわ広告へのスタンス、作品の内容について

結論を一つにまとめることは不可能だし、日経についても各々求めるものが違うことなので、もちろん否定も肯定もなく、意見や方向性の一つとして理解しています。
id:hepta-lambada氏のエントリーも興味深く読ませてもらいました。

私も以前、このように書いているので、感覚としてはそれほど遠くはないのだと思う。

「女性が年をとると若い女の子がかわいくてたまらなくなる現象」に賛同の声…年配女性が若い女性に嫉妬するフィクションは何だったの?

子供いるいない関係なく実際若い子は守るべき可愛さを感じる。痛みがわからないとか何神話なんだ。自分達が踏まされて後で後悔してることを予防しようとすると、世代の感覚に合わないってことはあるかもしれない。

2022/04/20 15:12

b.hatena.ne.jp

ブコメやりとりの逆視点

こちらの言っていた意味が伝わったようでよかったです。ブコメの流れ含め話題への先入観が強かったゆえに仕方がなかったのだな、ということは理解しました。

はてブの話はしていない、Twitterにそういう奴らがいるんだよ」

「たわわについて、はてブでは」確かにこれまでより理性的なものが多かったように記憶してますね。

ただ、今見ても「広告としてエロくもなんともないし何も問題ないと思う」「お気持ちで難癖」「この広告の何が問題なのか?毎度お気持ちで騒ぐ以外にやることないの?」「この内容の作品だったら日経新聞の一面広告も大丈夫」が見つかるので、やはり観測する際の範囲や閾値の違いの影響は大きいのだと思う。

 

念のためだけど、sametashark氏が「男性があれについて~」といわずに「JKだったことも乳房ついてたこともない人があれについて~」とか、そういう複雑な言い方をした意図が俺にはわからんかったのね。俺だけなのだろうか?

これは相手への信用の話と絡むよるような気はするけれど、広告でも文章でもそう表現する意味って必ずあると思うんですよね。もちろん、Shin-Fedorさんは質問として

「回りくどい言い方をするのはどういう意図があるんだ?」

とくださっているので、それを「自分なりに解釈するときに、その表現を入れる適切な箱が見つからなかった」って意味なんだろうなと想像して解説します。

広告イラストの表現に当てはまらない人はおおむね男性ではあるが、男性も当てはまる場合があるし、女性が当てはまらない場合もあるからです。

  • 前提として、広告のイラストに含まれる表現の言語化
    イラストと作品タイトルで、制服を着た女子高校生(JK)の乳房に注目させている。
  • ”女子高校生というブランド"を背負ったことがあるかどうか
    JKのアイコンたる制服によって何らかのターゲティングをされた経験による。例えばトランスジェンダーや男子校のイベント等でJK制服を着た際に受ける視線の違いを体験している人もいる。
  • 乳房がついていたことがあるかどうか
    生まれながらの女性だけでなく、性適合手術であるとか、さまざまな理由でサイズの大小にかかわらず乳房をもったことがある人は、他者の言葉で恥ずかしい思いをしたり、好奇を注がれて不快な思いをした可能性がある。(もちろん、例に挙げた経験をしても特に何も問題を感じない人もいるが、”ついてたことがある”ので除外)

「たわわ以外」について、俺の反射感想(追記)について

繰り返しになりますが、ブラウザのシークレットモード、はてなサブアカウント等を使って、それぞれのキーワードではてブ検索、Twitter検索、Google検索をしてみてほしい。

みんなJ-CASTの養分なりすぎ!

これについては、当時かなり話題になっていたのが見つからず、ブコメでおしらせいただいたので、ありがたく引用させていただく

ごちうさリプトン騒動の件はJ-Castしか見つけられなかったようなのでこちらも https://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/1794748 まとめ記事内の写真とかは見られなくなってるけど空気感の参考として

リプトンに怒られてから投稿消した人がいるんですが、内容としてはこんな感じでした。

滝沢ガレソ🐯 on Twitter: "【悲報】アニメ「ご注文はうさぎですか?(ごちうさ)」とコラボしたリプトンのお茶、各地でアニオタにとんでもない飲み方をされてしまう… "

こういうのに影響受けて自分も勇者の列に加わろうとわざわざ写真撮るような人がいて、身内から「あいつヤバいwwww」をもらって勲章とする場を見ているので…。

コンビニやファミレスで店内放送するコラボ

アニメコラボ 店内放送 - Google 検索

私がアレルギーを発症したのはCOCO'Sなのだけど、よく行く必要があるのでたびたびやられてしまう。

バックグラウンド開示について

拝見しました。
中高大でどっぷりじゃないなら、十分人格形成が終わってから趣味として持たれたのかなと想像しています。

※中高からふたばやvipに入り浸りつつアニメ等オタク活動をしてて、仕事中は切り替えててもプライベートになったらその感覚が出てくるような人とはちょっと違う気がするという意味で。

今の若者は子供のころからアニメやゲームの表現に触れているから、逆に現実世界とは切り離した区別ができているひとが多いというのも肌感覚としてはわかります。

 

余談

ここから先は、これを読んでくれる方々へなんか伝えたくなった内容。

私は法律の専門教育を受けたわけではないので、法律の役割、法律用語の用法や意味の理解に誤りがあるだろうことは前置きします。ニュアンスでとらえてほしい。

私に必要なこと、様々な背景から他人が重視する事、社会の秩序として法律が重視する事は異なる。

現実世界では「あなたがもっと大きな被害を受けるまで、自分は何もしない」「あなたさえ我慢すれば私は何も損をしない」「法律的には何も問題ない」という結論が出る場面にたびたび出くわす。

たとえそれが、目の前に被害にあって心身に傷を負った人がいる、親や友人や同僚、対応可能な裁量を持つ人間であってもそう。

他人の判断には、自身の利害関係出来事の軽視・重視加害者と被害者の社会的信用の差その時の自分の気分を害した、自分が非難されているような気がした、自分の無力さを突き付ける理不尽さを感じた等様々な要素が絡んできて、けして一筋縄ではいかない。

つまるところ、性加害者の理屈を追認する圧が高いというのは強く言いたい。

女性の体つきを眺めるファンタジーを日経のような仕事や現実の延長線上に配置する事って、この辺の感覚をひどく警戒をさせるものなんですよね。

 

正直なところ、こう考えている。

日本の大部分のフェミニストは自由や平等なんてどうでもいいと思ってるか..

どうでもいいとは思わないけど、私は一旦立場逆転して30年くらいしないと同じテーブルで話し合うことさえままならない感覚の分断があると感じているから、「わからせ」的な方向にいくのも仕方がないと思ってる。

2022/04/21 13:48

b.hatena.ne.jp

親切なインターネットの快適さ「エコーチェンバー」と「フィルターバブル」

この2つの言葉に聞き覚えはあるだろうか。

「エコーチェンバー」とは、ソーシャルメディアを利用する際、自分と似た興味関心をもつユーザーをフォローする結果、意見をSNSで発信すると自分と似た意見が返ってくるという状況を、閉じた小部屋で音が反響する物理現象にたとえたものである。

(中略)

集団分極化はインターネット上で発生しており、インターネットには個人や集団が様々な選択をする際に、多くの人々を自作のエコーチェンバーに閉じ込めてしまうシステムが存在するとしたうえで、過激な意見に繰り返し触れる一方で、多数の人が同じ意見を支持していると聞かされれば、信じ込む人が出てくると指摘した。

総務省|令和元年版 情報通信白書|インターネット上での情報流通の特徴と言われているもの

類は友を呼ぶのインターネット版なのかもしれない。好ましいものを選んでいくうちに、多勢に属する感覚に陥る。

「フィルターバブル」とは、アルゴリズムがネット利用者個人の検索履歴やクリック履歴を分析し学習することで、個々のユーザーにとっては望むと望まざるとにかかわらず見たい情報が優先的に表示され、利用者の観点に合わない情報からは隔離され、自身の考え方や価値観の「バブル(泡)」の中に孤立するという情報環境を指す。
総務省|令和元年版 情報通信白書|インターネット上での情報流通の特徴と言われているもの

少し話を大きく広げすぎるような気もするけど、インターネットは"親切"なので、フィルターをかけて好ましい情報を目につかせ、嫌いな情報は非表示やレートを下げることで快適さを向上させている。

さらに、人間は目端にかかっても「見ない」選択ができるし、特定の情報を選択的に見てしまうこともある。

インターネットは広大なので、持論を強化しようと思えば肯定的な情報を集められるし、否定したければその根拠はいくらでも出てくる。(このあたりはShin-Fedorさんも同様のことをおっしゃっていたと思う)

自分も他人も同様に、自分の周りが偏っているときには気づきもしない、という話。

 

sametasharkによる選択的な情報提供となるのは承知の上で、もしこれから挙げるものを読んだことがない「性暴力とは無縁だった人」がいたら、いったん自分の意見を横に置いて覗いてみてくれないだろうか。

参考:“性暴力”裁判 被害女性が語った15分のことば

私はこの記事を読んで、被害者の手記には被害の大小にかかわらない本質的なことが書かれていると思った。

www.nhk.or.jp

被告人は「何がこわいの?俺別に何も怖いことしてなくない?だって、暴力ふるったりとか、怒鳴ったりとかしてないでしょ?」

“性暴力”裁判 被害女性が語った15分のことば

私もこれとほとんど同じ事を加害者に言われたし、その件を信頼して被害を相談した人からも言われた。同じ理屈でものを考え実行する人がいる。ブコメで見かけるロジックにも、これと見分けがつかないものがある。

みんなみんな、捕まっていないです。この社会では「しょうがないこと」「よくあること」という扱いをされるんです。

“性暴力”裁判 被害女性が語った15分のことば

勤務先の社長、取引先の部長、今は2人の娘の父親になった同僚、学校の先生や職員、今では業界イベントの有名人…いろいろな顔が浮かぶ。
社会的な罰を受けないために、仮に録音録画されても証拠として不十分となるように、知識で武装した加害者はどこにでもいるし、同一人物に2度目をしなけれればいいだけで、謝罪が必要だとさえ思わないものも多い。

被告人の行ったことが「半年で治療を終えられる程度の行為であった」ということでは決してなく、被害者がたまたま周囲の環境に恵まれた私という人間であったからこそ、この被害の結果に収まっているのだと考えています。

“性暴力”裁判 被害女性が語った15分のことば

これだけ被害回復に必死になってきたのに、その私の努力と、私の良い環境条件にただ乗りするようなかたちで被告人の罪が軽くなるのなら、あまりに馬鹿げた話だと思います。
“性暴力”裁判 被害女性が語った15分のことば

これだけ証拠がそろっている裁判の法律的解釈でもこのようになってしまう。

ブコメを見ていると、どんな話題でも「法的には」を枕に物事を断じる人がいるのだけど、もちろんその基準を守ることは大切だとしても、「過去の社会では問題ないとされてきた秩序」「法律で罰せられないために最低限守るべき基準」というだけであって、矛盾や理不尽がないわけではないし、「私が被害に遭った時に、私を助けてくれるものか?」には明確にNOを突き付けてくる場合もある。

相手が否認したら、傷をえぐりながら相手の罪を証明しなきゃいけないのは被害者だし、客観的に罪が認められたとしても、心からの謝罪、相手の改心、自身や他人への再発防止、被害の補償がそろうことは期待できないかもしれないわけで。

 

ブコメ

男性が強姦被害者なることができた"のは2017年

と教えてくれた方がいたけれど(ありがとう)、法律の改正は行われているし、そのためによりマシな基準は常に探さないといけないものだと思う。厳しくするのも、もしかしたら、ゆるくするのも。

 

月曜日のたわわ=エロ漫画と同じなのか?

プライバシーもヘイトスピーチパワハラセクハラも、お気持ちが先で法律が後だったってこと忘れてる人がいるようだ。性的なものへの忌避は不快な経験と結びつくからなので、そういう思いをさせた男を叩いてくれんか

2022/04/10 08:15

b.hatena.ne.jp

「叩いてくれんか」は過激ではあるけど100文字では(以下言い訳略)

 

参考:以前ママ友にガンダムをすすめられた増田だ。 

最近のホッテントリで、たわわ由来で書かれた増田の中で記憶に強く残ったもの。
(念のため先に書くがこの増田は私ではない)

anond.hatelabo.jp

タイトル詐欺だと言われているが、おそらくタイトルに「たわわ」と入れるだけで避ける人、食いついてくる人、特定派閥に組み込んで読む人、荒らす人が出てくるので、それを避けて、内容を読む人向けに書かれたものだと思っている。

内容を読んでから「記事への反応」「ブコメ」を読むと、世の中にはいろんな人がいることがわかる。

 

参考:書籍「妻はサバイバー」

被害の自覚を持たないまま、それが別の形で噴き出し、治療のために受けたカウンセリングで因果として浮かび上がってくる人もいることは片隅にとどめておいてほしい。(私は全文公開中に読んだが、内容を心にとどめつつ、枝葉の部分にブコメをつけることしかできなかった)

note.com

 

終わりに

今回も書き始めて2日かかってしまった。全然関係ない事もたくさん書いた。

その間に、なんだかこのやり取りを見たほかのブクマカさんたちも、ブログを書かれている様子だ。

興味深いのでこれから読ませていただくのだが、既にたくさんのブコメがついているのを眺めるに、バックグラウンドの違いで読めていない部分や、その話とこの話は別の問題なのに何絡んでんのあんたら…というようなのも見かける(我が身を振り返りつつ)

ブコメに反応しすぎるのは健康を害するおそれがあって、意見の異なる有象無象の説得を試みるのは徒労に終わることばかりなので、皆さんご自愛いただきたいと思う。

情熱を注いでたくさん書いた内容が人に読まれて、誰かの気づきにつながり、良質なレスポンスが返ってくるというのは、喜びと同時に結構強い麻薬であるとも感じた。

私としては、本件についてはそろそろ本来の内容が薄れて、(私が)隙あらば自分の言いたいことを書くのに始終してしまう頃合いなので、この辺にしていちブクマカに戻ろうと思う。

 

今回、Shin-Fedor氏のお誘いで良い経験をさせてもらったことに改めて感謝をしたい。