時の行者: 感想(評価/レビュー)[漫画]

[漫画]時の行者


ときのぎょうしゃ / Toki no Gyoujya
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漫画総合点=平均点x評価数4,588位11,396作品中総合点2 / 偏差値49.35
1976年漫画総合点28位56作品中
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著者:横山光輝
掲載:月刊少年マガジン 1976/07 〜 79/06月号 総頁1263
出版:講談社
文庫:講談社漫画文庫
日本 開始日:1976 月刊少年マガジン / 終了日:1979
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最終変更日:2020/08/03 / 最終変更者:十傑集 / その他更新者: 永田 / 羽幌炭鉱 / 提案者:カトル (更新履歴)
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2020/09/01 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:2959(50%) 普通:1480(25%) 悪い:1480(25%)] / プロバイダ: 16995 ホスト:17141 ブラウザ: 5173
【良い点】
序盤こそ天下人(信長、秀吉、家康)達にとっての伝説キャラ扱いだった時の行者による
未来テクノロジーを駆使した無双主役ぶりが際立つがストーリーが本格化してくる江戸時代前半を扱う頃には
狂言回し的な立ち位置に落ち着き、彼が出会う各話のキャラ掘り下げに重点が置かれる。

【悪い点】
時の行者の設定には後付けが目立つ。
第一話では「自分は歴史に干渉するつもりはない」と言っていて単なる時間旅行者の扱いであった。
バリアーも当初は橋の隅で休憩のうたた寝中に常時、展開していたが無双過ぎるので長時間使用で酸欠に陥るという弱点が付加された。

【総合評価】
月刊少年マガジンに横山光輝が掲載した歴史漫画。
同作者に限らず子供向け歴史紹介ストーリーでタイムスリップで時代を巡る主人公を狂言回しにする作品はしばし見られる。
本作が1976年の月刊少年マガジンに読み切り連載された時点では
未来から持ち込んだテクノロジーで無双している主人公に比べて時代を生きる信長や秀吉が愚かに見える様は面白味に欠けたが
翌年より連載作品となってからは主人公と史実人物のバランスが取られるようになり、しかも学校の教科書程度では扱いが弱い人物や、
他の物語とは異なるイメージ&視点(「暴れん坊将軍」で悪役定番の尾張公・宗春等)のキャラ立てなどが興味深い。
特に紀伊国屋文左衛門は二つのエピソードで登場するが金に奢っていた前半と、行者と再会した際の没落して憑物が落ちたような後半エピのギャップに
(実際には全盛期の勢力を失ったとは言え、それなりに裕福な晩年であったという説もある)
自分達の世界を少しでも良くしたいと考える主人公の行動のヒント、作者なりの本作に込めたテーマが窺える。

評価は「良い」で。

[推薦数:1] 2020/03/08 良い(+1 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:1196(44%) 普通:635(23%) 悪い:896(33%)] / プロバイダ: 24818 ホスト:24980 ブラウザ: 9181
【良い点】
・タイムトラベラー「時の行者」を登場させ、狂言回しとする事で戦国末期〜江戸幕府中期
までの歴史事件を横断的に描いている事。オムニバス的に歴史事件を羅列するのでは無く、
主人公の目を通して連作短編のような雰囲気を持つことで、歴史や武家、江戸時代を
様々な観点で描写する切り口が巧み。
・歴史の大枠よりも細かい事件を注視する事で、事件の背景や当時の社会情勢が詳しく
描かれている。一般にはマイナーな事件も多く、これが本作一番の長所。歴史に興味が
あれば楽しめる。

【悪い点】
・物語は戦国末期〜江戸中期まで。まだまだ美味しい事件で描かれていない物も多い。
せめて江戸時代を網羅すれば作品完成度はもっと高かったはず。
・相変わらず横山作品の宿命として?唐突かつ熱気の無いラスト。同じ内容でも破綻からの
復興に注目し「再生」を強調して感動的に盛り上げる事も可能だろうに、どうして横山はこう、
「やる気なくなった」と言わんばかりのテキトー(または打ち切り)ナレーションENDばかり
なのだろう。

【総合評価】
「良い」。小耳に挟んだことはあっても大抵は詳しく知らない歴史のあれこれトリビア、
といった風情だが、既に述べた通り歴史マニア以外には埋没しがちな事件、そしてその背景
などを細かく深く穿つ様は非常に意義がある。ほとんどが原作付きとはいえ歴史物を多く
物した横山光輝の面目躍如。個人的には数少ないお奨め横山漫画(※自分は原作付きは横山作品
として見ていない。念のため)。歴史に興味のある読者ならお奨め。

2011/04/30 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:330(53%) 普通:163(26%) 悪い:125(20%)] / プロバイダ: 23955 ホスト:24018 ブラウザ: 9365
主人公で「時の行者」と呼ばれる淳が過去を旅するストーリー。当初は目的がはっきりしなかったが、荒廃した未来を変える為世界改変を目的に旅に出た理沙を探していることが判明する。

【良い点】
歴史的人物が度々登場し主人公と絡む事もあるが歴史改変は勿論最後までない(笑)
が過去において現代や未来の文明の利器を使用して困難から脱したりするときの描写なんかが見ていて1番面白い場面だと思う。(バリアーなんかもあったけど)
中村勘解由編が個人的にはお奨め。ドラマチックな話だが彼の悪への過酷な態度の起因となる事件としては説得力のあるものだった。

【悪い点】
良い点で述べたように「改変がない」のが当初から判っていることは同時に展開の仕方に縛りがあることになる。その為ラストは事前に大体想像がついたし、実在の人物の行動に関してもある程度同じのような感じとなる。ただこれは歴史物を題材にする作品の運命だろう。
主人公には少し無気力感を感じた、個人的には世界改変を目的に旅をしていた理沙の方を主人公にすると良かった感が否めない。

【総合評価】
横山作品は良作が多いし、本作も無難な出来で読んで損はないと思う。

2008/01/25 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:25(62%) 普通:6(15%) 悪い:9(22%)] / プロバイダ: 2899 ホスト:2770 ブラウザ: 5234
歴史好きには読める作品ですが、そうでない人にはつまらないでしょう。古本で買ったが、新品の金額で購入したら不満だったかもしれない。評価は並で。

2006/04/13 普通の立場コメント [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:787(45%) 普通:474(27%) 悪い:488(28%)] / プロバイダ: 18924 ホスト:18759 ブラウザ: 4487
登場人物の中で幾度か登場した歴史上の人物では豊臣秀吉や紀伊国屋文左衛門がいたのだが、
前者は兎も角として、後者は最初の登場のときの破滅振りと後日談の中での零落した状態な
がらも誇りを失わない様が印象的だった。再登場のときに良い役回りを与えられていたのが
更に…。

駿河大納言とか「佐倉騒動」の堀田某だの「島原の乱」での松倉某なんかは「自業自得」的
な印象があった。堀田に関して言えばトチ狂ったところが妙に印象に残るし、松倉も然り。
後者2名は佐倉宗吾や天草四郎の対比としても描かれていたフシがある。

今を思えば由比正雪の心の一法が解かれた場面のしょうも無さが笑えたりするのだが…。

2005/05/31 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:787(45%) 普通:474(27%) 悪い:488(28%)] / プロバイダ: 32154 ホスト:32096 ブラウザ: 4487
主人公がご都合主義的に弱くなっていく様がどこか悲しい印象がある。

個人的には「浄瑠璃坂」にて珍しく私怨で加担する主人公とか自分の結末
を知りながらも自分のしたことのその意味を聞きそれに甘んじて最期を遂
げた天草四郎や由比正雪(なんと心の一方の使い手!)が記憶に残る。由
比正雪は【伊賀の影丸】でも実は忍者というオチで影丸と戦っていたが、
やはり後発のこちらのキャラのほうがどこか化け物じみていてしかしカッ
コイイ物に仕上がっている。
それ以外だと駿河大納言徳川忠長や石田三成が痴れ者として出演していた
り尾張と幕府の暗闘に巻き込まれていたりの話があり、行者と尾張忍び
の棟梁の娘との話が印象に残っている。そして【伊賀の影丸】に出ていた
「死んだやつを見てるだけでなんで助けない」という突込みに対しての答
え(「見届け役」の概念)もしめしてあったりする。

しかし最期の無力感漂う行者の姿は見ていて辛かったので評価は"普通"。
ただし極めて"良い"寄りの。

2005/04/26 普通(+0 pnt) [編集・削除/削除・改善提案/これだけ表示or共感コメント投稿/]
by (表示スキップ) 評価履歴[良い:357(54%) 普通:105(16%) 悪い:196(30%)] / プロバイダ: 30606 ホスト:30421 ブラウザ: 3846
宇都宮の釣り天井事件とかマイナーな話があって、かなり歴史の勉強になると思います。
それぐらい、ですね。

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