以前、「この10足があればもう他のスニーカーは要らないな」という、靴好き以外からしてみたら「それでも全然少なくねえよ」というある意味で自虐じみた記事を書きました。
単純に「靴の見た目」だけを考えると、この記事を書いたときから考えはあまり変わっていません。
そして、その記事を書いたときにはまだ持っていなかった On の「Cloud 5」というモデルを、後日入手しました。
これがまァ、履きやすいこと履きやすいこと。
通気性がよく、とにかく軽いしクッション性が良い。オールメッシュなので冬場は足が冷えすぎるというのは難点ですが、正直、New Balanceの990シリーズよりも断然自分の足に優しい。
こういうシュッとしてテクニカル且つシンプルなデザインってのは、どうも中年の琴線に触れやすいのか、若者で履いている人はあまり見かけません。今のヤング向けのトレンドではないのかもしれません。
しかし若者におもねる必要はありません。おじさんはおじさんらしい格好を嗜むべき。そういった意味では年相応なアイテムであるとも言えます。
ただ、これを一度履いてしまったら……
上記の記事で挙げていたようなローテクスニーカーを履いてのお出かけが、まったくできなくなってしまったんです。
身体を甘やかしていると言われたらそのとおりかもしれません。でも実際に足腰がつらくてつらくて、丸一日おんもにいられなくなってしまいました。
玄関の下駄箱を眺めてても、今ではローテクスニーカーにはまったく手(と足)が伸びないんです。
なので上記で挙げた10足のうちローテクスニーカーは格下げで、New Balanceのフラッグシップモデルだけは大事に履きつつ、それ以外はもう On の紺・白・黒の3色を揃えたら充分じゃないだろうか? その他は不要なんじゃないか? と思うようになってきたんです。
※ただしこの白だけが厄介で、なぜかカラバリにホワイト系が3つもあり(Undyed-White / All White / Ice)、その色合いはわずかな差しかなく、決定的な違いがないんですよ。マジで謎。
あくまで私的にですが、1年を通してどのコーディネートにも合わせやすい。
10年前に比べると値上がりはしているものの、New BalanceのUSA製やSALOMONに比べればなんとか気軽に買える価格。
asicsは単発モデルが多いので履き潰したら同じものの買い替えができないけど、このcloud 5は継続展開されている定番モデルで、且つ常々アップデートされている。
もう完璧なんですよ。
僕は靴に関してはミーハーなので、流行りのアシックスやサロモンはもちろん欲しいんですけど、それはフトコロや収納に余裕があるときにあくまでコレクションやレパートリーとして買えばいいだけで、普段、実際に履くにはマジでOnさえあれば事足りる気がしてます。
ただしそうは言っても、いつか絶対に飽きがくることもわかっている。これまで生きてきて、どんなものでも必ずそうでした。マジで「一生モノ」なんてありません。今これだけ愛用してても、いつか絶対に飽きる。
そんなときが来たらそれはそれで仕方ないと思いつつ、いずれにせよ、もうローテクスニーカーを履く気にはならない。
というか、足がローテクを受け付けなくなってしまっているので、ハイテク系をメインにせざるを得なくなる気がしています。フカフカなスニーカーに慣れすぎちゃって。
これまではローテクが基本でしたのでレパートリーから消えるのはさみしいんですけど、そういう変化を受け入れていくというのも人生の楽しみ方ではないかと思ったり思わなかったりもしています。
あとは、なんと言ってもまだまだ新興メーカーですから、Onという会社がいつまで続くのか、このCloud 5はいつまでラインナップされるかという不安もあるのですが。
てなわけで、VANSのスリッポンくらいは残しておいて、それ以外のローテクはもうすべて卒業かなと。買ったとしてもただのコレクション目的になるかもしれません。
今はちょっとそんな気分です。それでは。