母子登校・付き添い登校する子どもの自立心を育み親の負担を軽くするには?

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母子登校・付き添い登校する子どもの自立心を育み親の負担を軽くするには?

不登校

2024/11/16

お子さまの不登校対策で、母子登校・付き添い登校を始めたものの「このままでいいのだろうか?」と不安を感じていませんか。保護者様の負担も軽くしたいし、何よりお子さまの自立心を育みたいですよね。

この記事では、母子登校・付き添い登校している保護者様の悩みに寄り添いながら、子どもの自立心を育む具体的な方法をお伝えします。保護者様の負担を軽くする方法についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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母子登校・付き添い登校とは?

母子登校・付き添い登校とは?

母子登校・付き添い登校は、1人では学校へ行けない状態にある子どもに対して、保護者様が学校まで付き添うことをいいます。場合によっては、保護者様も教室に入り、一緒に授業を受けたり給食を食べたりするケースもあるでしょう。

ここでは、母子登校・付き添い登校の意義、メリットとデメリットを解説します。

母子登校・付き添い登校の意義

母子登校・付き添い登校の最大の意義は、学校に不安を感じていたり、不登校の傾向にあったりするお子さまが通常登校に戻るまでのサポートです。行き渋りや不登校の状態から通常の登校への移行は、多くの子どもにとって大きなハードルです。そのため、保護者様が付き添い段階的に学校環境に慣れていくのを目的としています。

保護者様が近くにいれば、お子さまの心は安定します。母子登校・付き添い登校は一時的な対応策であり、最終的にはお子さまが自立して登校できるようになるのが目標です。

母子登校・付き添い登校のメリット

母子登校・付き添い登校のメリットは以下の点が挙げられます。

  • 子どもの学校への恐怖や不安を軽減
  • 不登校から段階的に学校生活に適応できる
  • 授業に参加できて学習の遅れを防止できる
  • クラスメイトや担任との関係を構築する機会ができる
  • 保護者様はお子さまの学校生活を直接観察できる
  • 保護者様と教職員が直接コミュニケーションを取れる

このように、お子さまの不安を軽くしながら学校に慣れていけるのが母子登校のメリットです。保護者様にとっても、お子さまの様子が観察できてどのような困難に直面しているかを実際に見れるのは安心でしょう。

母子登校・付き添い登校のデメリット

母子登校・付き添い登校はメリットだけではありません。デメリットとしては、以下の点が挙げられます。

  • 保護者様への依存が強くなり自立が遅れる
  • 保護者様の負担が大きい
  • ほかの児童生徒への影響がある
  • からかいの対象になる可能性がある
  • 学級運営に配慮が必要になる
  • 保護者様の就労時間減少により家計に負担

このように、お子さまの自立が遅れる可能性があるだけでなく、ほかの生徒の集中力を乱してしまうケースもあります。

母子登校・付き添い登校する子どもの自立心を育むには?

母子登校・付き添い登校する子どもの自立心を育むには?

お子さまが将来的に1人で学校に通えるようになるには、自立心を育むことが非常に重要です。しかし、母子登校・付き添い登校している状況のなかで、どのように子どもの自立心を育めばいいのか悩んでいる保護者様も多いのではないでしょうか。

ここでは、母子登校中のお子さまの自信を高め、自立心を育むための具体的な方法をご紹介します。

①小さな責任を与える

お子さまに小さな責任を与えるのは、自立心を育むうえで非常に効果的です。例えば、お子さまが自分の能力に自信を持てるようになるには、以下の方法があります。

  • 学校に持っていく荷物の準備
  • 時間管理の練習
  • 学校での役割
  • 家庭内での手伝い

お子さま自身に学校の準備をさせたり、時間を意識して行動する習慣をつけたりすることで自己管理能力が向上します。最初は保護者様と一緒に確認しながら行い、徐々にお子さまに任せていきます。また、食器洗いや洗濯物をたたむなどの家事の手伝いは、お子さまのペースにあわせて進めるといいでしょう。

②成功体験を積み重ねる

自立心を育むためには、成功体験の積み重ねも不可欠です。成功体験は自信につながり、新しいことにチャレンジする勇気を与えてくれます。段階的に目標を設定していけば小さな成功体験を積み重ねていけるでしょう。各段階をクリアするごとに、お子さまは達成感を味わえます。

どんなことに挑戦してどんなことを努力したか、成功したときの気持ちなどを記録しておくといいかもしれません。成長の視覚化は、自信につながったりモチベーションを維持したりするのに効果的です。

また、努力の過程を褒めるのも大切です。「頑張ったね」だけでなく「難しい問題に粘り強く取り組んだね」など、具体的な行動を褒めていけば、お子さまは自分の成長を実感できます。

③自己決定の機会を増やす

お子さまの自立心を育むためには、自己決定の機会を増やすのが効果的です。自分で選択し、決定する経験は、自信と責任感を育みます。そのために、保護者様は以下の点を意識してください。

  • 日常生活のなかで、できるだけ選択肢を与える
  • 宿題をするとき、順番や方法はお子さまに任せる
  • 日常生活で直面する小さな問題は、お子さまと一緒に解決策を考える
  • お子さまの希望や意見を尊重しながら目標を立てる
  • 不安や恐れを感じたときの対処法を考えておく

目標を立てる際は、保護者様が先走って提案するのではなく「来月はどんなことにチャレンジしたい?」などお子さまの意欲を導く声かけを心がけましょう。また、学校に行くのが怖くなったとき、どうしたら落ち着けるか自分なりの対処法を見つけられるような支援も大切です。

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母子登校・付き添い登校する親の負担を軽くするには?

母子登校・付き添い登校する親の負担を軽くするには?

母子登校・付き添い登校は、お子さまの学校生活をサポートするうえで重要な役割を果たします。しかし、それと同時に保護者様にとっては大きな負担になってしまうでしょう。時間的制約、精神的ストレス、そして仕事との両立など、多くの課題が保護者様にのしかかってきます。

ここでは、母子登校・付き添い登校する保護者様の負担を軽減するための具体的な方法をご紹介します。

①サポート体制を整える

母子登校・付き添い登校する保護者様にとって、負担を軽減するためのサポート体制を構築するのは非常に重要です。家族の理解と協力を得て、付き添い登校の役割を分担するのもいいでしょう。例えば、曜日ごとに担当を決めたり、朝の準備を手伝ってもらったりすると負担は軽くなります。

また、学校との連携も不可欠です。担任やスクールカウンセラーと定期的に連絡を取り、お子さまの状況や学習の進捗について情報を共有しておきます。学校側の理解と支援は、保護者様の不安を軽くするのはいうまでもありません。

②効果的なコミュニケーション

母子登校・付き添い登校を円滑に進め、保護者様の負担を軽減するためには、お子さまとのコミュニケーションは欠かせません。保護者様から一方的に指示や提案を与えるのではなく、親子の信頼関係に基づくコミュニケーションでなければなりません。お子さまの自立心を育む効果的なコミュニケーションを取るには以下を心がけてください。

  • お子さまの話に耳を傾け共感的な態度で接する
  • お子さまが自由に答えられるオープンな質問を投げかける
  • 言葉だけでなく、表情やスキンシップなども大切にする
  • 努力や成長を具体的に認める言葉かけを心がける
  • 毎日、短時間でもゆっくり話す時間を設ける
  • 話をする際は、目線を合わせる
  • お子さまの行動や考えを否定しない
  • 自分の意見を押し付けない

「学校でどんなことが楽しかった?」「今日はどんな気分?」などの声かけからお子さまとの会話がはずむ場合もあるでしょう。また、保護者様の温かい笑顔は言葉以上に安心感を与えるものです。効果的なコミュニケーションを通じて、お子さまとの信頼関係が深まれば、付き添い登校はスムーズになり保護者様の精神的負担も軽減されるでしょう。

③保護者様の時間管理

母子登校・付き添い登校をしながら自身の生活や仕事とのバランスを取るのは、保護者様にとって大きな課題です。しかし、保護者様自身が上手く時間を管理できると精神的な余裕が生まれるでしょう。

例えば、スケジュールの可視化は非常に効果的です。付き添い登校の予定、仕事のスケジュール、家事などを一目で確認できるようにしておきます。次に、日々のタスクの重要性から優先順位をつけてこなしていきましょう。隙間時間にはメールチェックなど短時間でできるタスクを入れていきます。

計画を立てていても、急な変更が入って予定通りに進まない日があるかもしれません。しかし、母子登校・付き添い登校を続けるには、完璧を求め過ぎず柔軟な対応も必要です。

そして、忘れてはいけないのが保護者様自身の時間を確保すること短時間でもいいので、リラックスしたり趣味を楽しんだりする時間を設けてください。心に余裕がなければ、母子登校・付き添い登校の時間は精神的につらくなります。

母子登校・付き添い登校からの段階的な距離の取り方

母子登校・付き添い登校からの段階的な距離の取り方

母子登校・付き添い登校から、お子さまが1人で登校できるようになるまでの過程は、慎重かつ段階的に進めていく必要があります。移行期は、お子さまの不安や恐れを十分に理解し、少しずつ自立を促していくことが重要です。

ここでは、母子登校・付き添い登校から段階的に距離を取っていく方法と、その過程でお子さまの自立心を育む具体的なアプローチをご紹介します。

子どもが主導権を持つ場面の設定

お子さまの自立心を育むためには、お子さま自身が主導権を持つ経験が必要です。「今日はどこまで一緒に行く?」と付き添いする距離をお子さまに決めさせたり、下校時の待ち合わせ場所や時間をお子さまに任せたりするのもいいでしょう。

この経験から、自信を深めていき自己決定能力が向上します。保護者様は、お子さまの決定を尊重し、主体性を認める言葉かけを心がけましょう

不安や困難への対処法を一緒に考える

母子登校から1人で登校できるようになる移行期は、さまざまな不安や困難に直面する場合があります。直面した課題を解決していく過程は、お子さまの自信をより強くすることができるでしょう。

不安に対してどのような対処法があるか、お子さまと一緒にアイデアを出し合ってみてはどうでしょうか。「学校に行く時、どんなことが心配?」と尋ね、お子さまの不安を具体的に書き出して可視化します。次に「教室に入るのが怖いときは、どうしたら落ち着けると思う?」などと問いかけ、お子さまの発想を引き出します。

不安を感じる場面に徐々に慣れていくには、段階的に進めていかなければなりません。段階的に小さな成功体験を得て、お子さまは自信を持ち自分で問題に対処する力を身につけていきます。

自立的行動を促す声かけ

お子さまの自立を促すためには、適切な声かけが非常に重要です。お子さまの自信と自立心を育む言葉かけは、以下を参考にしてください。

保護者様からの声かけや質問が押し付けにならないように、お子さまの反応を見ながら適切なタイミングでの声かけが大切です。

まとめ

母子登校・付き添い登校は、不登校のお子さまを支援する重要な手段です。お子さまが1人で登校できるようになるまでは、お子さまのペースを尊重しながら段階的に進めていく必要があります。また、保護者様の負担を軽減するためにも、お子さまの自立心を育む働きかけをしていかなければなりません。

お子さまの自立を促すには、日々の生活のなかで小さな責任を与え、自己決定の機会を増やすことが効果的です。同時に、保護者様は家族や学校とのサポート体制を整え、時間管理の工夫で負担は軽減できるでしょう。

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監修

サブスタ代表

森岡峻平

もりおか・しゅんぺい。株式会社lean earns代表取締役。学習アドバイザー、不登校カウンセラー。
2011年、家庭教師派遣事業を展開する教育系グループの営業責任者に就任し、3年間従事。2015年に教育ベンチャーを起業して以来、一貫して小・中学生向けICT教材の企画・開発に携わり、無学年式のオンライン学習教材「サブスタ」を開発。
また、昨今不登校生が増え続ける中、全国の通信制高校と連携し、サブスタを通じて出席扱い制度普及の活動を行っている。

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