- HIIT・タバタ式トレーニングは本当に痩せるのか
- タバタ式トレーニングとは?
- HIITとタバタ式トレーニングの違い
HIIT・タバタ式トレーニングは本当に痩せるのか
HIITがダイエットに効果的な理由
1.高いカロリー消費量
HIITは短時間で非常に高いエネルギー消費をもたらします。
▶︎研究では、HIITは従来の有酸素運動(例: ジョギング)よりも短時間で同等、もしくはそれ以上のカロリーを消費することが示されています。
2.アフターバーン効果(EPOC: 運動後過剰酸素消費)
HIIT後、安静時の代謝率が一時的に上昇する「アフターバーン効果」が起こります。これにより、運動終了後もカロリー消費が続きます。
3.筋肉量の維持または増加
HIITは筋力トレーニング要素を含む場合が多く、筋肉量を維持または増加させやすいです。筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、ダイエットに寄与します。
4.脂肪燃焼効率の向上
複数の研究で、HIITが体脂肪の減少に効果的であることが示されています。
▶︎特に内臓脂肪や皮下脂肪の減少が顕著です。
エビデンスの例
体脂肪の減少
あるメタアナリシス(2019年)では、HIITが中強度連続運動(例: 長時間のランニング)よりも体脂肪を効果的に減少させる可能性があると報告されています。
時間効率
週に合計30分程度のHIITでも心肺機能の向上や体重減少効果が得られることが複数の研究で確認されています。
HIITトレーニングメニュー 例
1. バーピー×ジャンピングジャック
【内容】
バーピー20秒 → ジャンピングジャック20秒 → 休憩20秒
4セット
2. スプリント×プランクホールド
【内容】
ダッシュ15秒 → プランク15秒 → 休憩30秒
5セット
3. マウンテンクライマー×スクワットジャンプ
【内容】
マウンテンクライマー20秒 → スクワットジャンプ20秒 → 休憩20秒
4セット
4. ランジジャンプ×ヒールタッチ
【内容】
ランジジャンプ20秒 → 仰向けでヒールタッチ20秒 → 休憩20秒
3~4セット
5. トライセップディップ×スピードスケーター
【内容】
ベンチを使ったトライセップディップ20秒 → 横跳び(スピードスケーター)20秒 → 休憩20秒
4セット
6. ケトルベルスイング×バトルロープ
【内容】
ケトルベルスイング20秒 → バトルロープ20秒 → 休憩20秒
4セット
7. プッシュアップ×バイククランチ
【内容】
プッシュアップ(腕立て伏せ)20秒 → バイククランチ20秒 → 休憩20秒
4セット
8. スピードラン×スタンドアップジャンプ
【内容】
その場で高速足踏み15秒 → しゃがんで立ち上がりジャンプ15秒 → 休憩30秒
5セット
9. バトルロープ×ボックスジャンプ
【内容】
バトルロープ20秒 → ボックスジャンプ20秒 → 休憩20秒
3~4セット
10. ショルダータッププランク×バーピー
【内容】
ショルダータップを交えたプランク20秒 → バーピー20秒 → 休憩20秒
4セット
注意事項
- 初心者の場合は、運動時間を短縮し休憩を長くすることで負担を調整しましょう。
- 無理せず、自身の体力に応じてメニューを選択してください。
タバタ式トレーニングとは?
タバタ式トレーニングは、1996年に日本の田畑泉博士らが発表した研究に基づくトレーニング法です。20秒間の全力運動と10秒間の休憩を8セット(合計4分間)繰り返す短時間高強度インターバルトレーニング(HIIT)の一種です。
タバタ式のエビデンス
1.心肺機能の向上
田畑博士の研究では、6週間のタバタ式トレーニングを行った結果、被験者の有酸素運動能力(VO₂max)が向上したことが確認されています。
また、従来の中強度持久運動(例: 60分間のジョギング)と比較して、同程度の効果が得られることが示されました。
2.無酸素運動能力の向上
タバタ式は無酸素運動能力(高強度の短時間運動でエネルギーを生み出す能力)を大幅に改善します。この点で、有酸素運動と比べて優位性があります。
3.脂肪燃焼効果
短時間で高カロリー消費を実現するだけでなく、運動後の「アフターバーン効果」(運動後過剰酸素消費)が強力で、運動後も代謝が上昇し脂肪燃焼が続きます。
4.時間効率
4分間という短い時間で心肺機能や筋力向上に効果があるため、忙しい人に最適なトレーニング法です。
タバタ式トレーニングの注意点
- 全力運動を求めるため、初心者や体力に不安のある人にはハードルが高い場合があります。
- 正しいフォームと適切な負荷設定が必要です。間違ったフォームは怪我のリスクを高めます。
- トレーニング前のウォームアップと終了後のクールダウンを忘れずに行うことが大切です。
タバタ式トレーニングのおすすめメニュー10選
1. バーピー
【内容】
全力でバーピーを20秒間行い、10秒休憩を8セット。
【効果】
全身の筋力強化と心肺機能向上。
2. スプリント(その場ランニング)
【内容】
その場で膝を高く上げて全力でランニングを20秒間行い、10秒休憩を8セット。
【効果】
有酸素・無酸素運動の両方に効果的。
3. スクワットジャンプ
【内容】
深いスクワットからジャンプを繰り返し20秒間行い、10秒休憩を8セット。
【効果】
下半身の筋力向上と脂肪燃焼。
4. マウンテンクライマー
【内容】
プランクポジションで膝を胸に引き寄せる動きを全力で20秒間行い、10秒休憩を8セット。
【効果】
体幹強化と心肺機能向上。
5. プッシュアップ(腕立て伏せ)
【内容】
最大限の速度で腕立て伏せを20秒間行い、10秒休憩を8セット。
【効果】
上半身の筋力強化。
6. ランジジャンプ
【内容】
ランジ(前後の足を入れ替える動き)をジャンプで行い、20秒間続け、10秒休憩を8セット。
【効果】
下半身の筋持久力と心肺機能の向上。
7. ケトルベルスイング
【内容】
ケトルベルを使い、20秒間全力でスイングし、10秒休憩を8セット。
【効果】
ヒップやハムストリングの強化。
8. ジャンピングジャック
【内容】
ジャンピングジャック(手足を大きく開閉するジャンプ)を20秒間行い、10秒休憩を8セット。
【効果】
全身のウォームアップや脂肪燃焼。
9. スピードスケーター
【内容】
左右に大きくジャンプして片足で着地する動きを20秒間行い、10秒休憩を8セット。
【効果】
下半身の強化とバランス能力向上。
10. プランクショルダータップ
【内容】
プランクの姿勢で片手で反対の肩をタッチする動きを20秒間行い、10秒休憩を8セット。
【効果】
体幹の安定性と上半身の筋力強化。
タバタ式の魅力
タバタ式トレーニングは、短時間で心肺機能向上と脂肪燃焼効果を得られるため、時間効率が非常に高いです。強度は高いですが、エクササイズを自分に合ったレベルに調整しつつ、徐々に負荷を増やすことで効果的に取り組むことができます。
HIITとタバタ式トレーニングの違い
1. 定義と概要
•HIIT(高強度インターバルトレーニング)
HIITは「高強度の運動」と「低強度の回復または休憩」を交互に行うトレーニング方法の総称です。
▶︎運動時間や休憩時間、セット数は柔軟に設定でき、多様な形式があります。
•タバタ式
タバタ式はHIITの一種で、特定の時間設定(20秒運動 + 10秒休憩 × 8セット)に基づいて行う非常に短時間で高強度のトレーニングプログラムです。1996年に田畑泉博士の研究により効果が確認され、有名になりました。
2. 運動・休憩の比率
•HIIT
運動と休憩の比率は自由に調整可能(例: 30秒運動 + 30秒休憩や40秒運動 + 20秒休憩)。目的や体力に応じて設計できます。
•タバタ式
固定された比率(20秒運動 + 10秒休憩)。8セット行うため、合計で4分間となります。
3. 運動強度
•HIIT
高強度ですが、全力運動とは限りません。運動内容によっては中強度のメニューも含まれます。
▶︎初心者から上級者まで対応可能です。
•タバタ式
**最大努力(全力運動)**が求められます。
▶︎短時間で最大限の負荷をかけるため、非常に過酷で上級者向けです。
4. 時間と目的
•HIIT
時間は柔軟(5分~30分以上)。脂肪燃焼や心肺機能向上など幅広い目的で利用されます。
•タバタ式
短時間(4分)で心肺機能と筋力を向上させることに特化。
▶︎全力運動を繰り返すため、アスリートや時間が限られた人に適しています。
5. 運動内容の自由度
•HIIT
動きの種類(ランニング、バーピー、ケトルベルなど)は自由。初心者や中級者向けに強度を調整できます。
•タバタ式
種目は自由ですが、最大努力で行う必要があるため、強度の高い動き(スプリント、バーピーなど)が選ばれることが多いです。
6. エビデンスの違い
HIIT
さまざまな形式での研究があり、体脂肪の減少、基礎代謝の向上、筋力維持に効果があることが広く報告されています。
タバタ式
田畑博士の研究では、タバタ式が有酸素運動能力と無酸素運動能力の両方を短期間で効果的に向上させることが示されています。
まとめ
どちらを選ぶかは目的と体力次第!
タバタ式は短時間で非常に効率的ですが負荷が高いため、初心者や体力に不安がある方は、まず柔軟性の高いHIITから始めるのがおすすめです。