ホルコンの全てを教えます その1【メカニズム】
パチンコ店長のブログを書いて気づいたことが、ホルコンについて正しく理解していない人が意外と多いということでした。
ホルコンとは予定の利益を得る為の収束装置であったり、遠隔的機能を有していたりと誤解している人が余りにも多いことと、そうでなくても通常の人がホルコンに触ることはおろか見たこともないのが普通なので興味津々な人達が非常に多いと思ったんですよね。
ってことで今日はホルコンについて初心者に分かりやすく書いていこうと思います。
まずホルコンというのはホールコンピューターの略であり、ホールコンピューターとは店内に設置してある台の稼働や売上をデータとして吸い上げ、それを見るための装置です。
ですからホルコンは基本的に見ることしかできないと考えてください。
これがホルコンであり、大体は事務所と景品カウンターに1台ずつ設置してあります。
事務所ではホルコンを介して稼働や売上といった営業数値を見ることによって明日の釘調整やスロットの設定といった営業を考えたりするわけですね。さらに実際に調整した情報を再びホルコンに入力するわけです。
例えば、設定を1にしたのか2にしたのか6にしたのか。
そういった情報を打ち変えた後に実際にホルコンにも入力して記録に残しておくわけですね。
また、パチンコではヘソを12.00にしたのか12.50にアケたのか、11.50にシメたのかそういった情報も釘調整した後にホルコンに入力して情報を記録しておくわけです(通常では閉店後に調整や設定を行い翌日の午前中にその情報をホルコンに入力する流れ)。
それによって12.00で営業した時の千円スタートの数値を見て回り過ぎと感じたら11.50にシメて次の日営業し検証といった形で遊技台を管理していくわけです。
また、ホルコンがカウンターにも設置してあるのは、景品の在庫管理も行っているという理由によるものです。
例えば、ジュースやお菓子が納品になったらその数をホルコンに入力するわけです。
そして閉店後、出庫数・納品数から在庫が算出されるから、閉店後にその数が合っているかどうかといったチェックをするわけです。
また、その他にも会員カードの暗証番号を忘れた客がいたときにそれを調べたりすることもできます。
さらに何かのトラブルでパチンコの大当たりが消化できなかったという客がいた時に、不足分を補償する為にその大当たりの出玉を調べるのにもホルコンは使用されています。
それではなぜ、ホールにあるパチンコ台やスロット台の情報が事務所にあるホールコンに吸い上がってくるのでしょうか?
そのシステムはパチンコ台やスロット台の中にある集中端子盤という端子盤が担っています。
写真が集中端子盤であり、これはスロットを例にしていますがもちろんパチンコにも集中端子盤は存在します。
写真を見ると何色かのコードを要するハーネスが集中端子盤に刺さっています。そして、そのコードは黒いゴム状の筒に包まれています。
写真は通称P基盤といったものであり、島内に取り付けられています。
先ほど説明した黒いゴム状の筒はこの基盤に向かって伸びていて接続されています。
つまり、遊技台の集中端子盤から発した信号はこのP基盤に向かって送られます。
そして、P基盤から事務所のホルコンに信号が電波で送られるという仕組みなわけです。
その信号というのは様々で、大当たりした時の信号であったり、玉を打った時の信号、もしくは玉が払い出された時の信号といったものもあります。つまり、どの台で当たってどのくらいの玉が払い出されたのかはホルコンを見れば分かるということです。さらに打った玉の数もわかるから最近の人気台だとCRルパン三世やCRモーレツ宇宙海賊などで一日あたり台平均40,000発の打ち込みがあるけど、CR化物語などでは10,000発しか入っていないといった情報などが分かります。さらに玉を打った時の信号と玉が払い出された時の信号があるからその台は何発プラスなのかマイナスなのかといったことも分かるわけです。そしてもちろん、各台でいくら使ったのかといった売上も分かるから金額としての各台の利益も分かります。
他にもいくらでもありますが、こういった営業データを全て見ることができるのがホルコンとなります。
そして繰り返しますが、そのホルコンの営業データを見て次の日の釘調整や設定を考えていきます。
例えば月5,000万円のノルマがあったとして現在は4,000万利益が取れている。
しかし残りノルマ1,000万に対して今月は残り5日しかない。
では明日の日曜日は余裕を持って300~400万の利益を取りたい。
そうなると設置台数は全部で500台なので1台あたり7,000円の利益が必要となる。
となると釘はどの機種をどのくらいシメるべきか・・・。
といったように営業を考えるわけです。
これが基本的なホルコンの使い方です。
何も知らない人はホルコンで売上を見てそこから台のボタンを押して遠隔してるんじゃないかと考えるかもしれないですが、ホルコンはデータを見ることしかできないものなのです。
さらに言うと、基本的に遊技台があってそこの集中端子盤からの配線がP基盤に繋がっておりその基盤から電波でホルコンに送られるといったように情報の流れが遊技台→P基盤→ホルコンと一方通行なわけです。
ですからホルコンから遊技台に何か情報を送って遠隔といったことはできないのです。
以上が基本的なホルコンのシステムです。
では一部の人達が言う「ホルコンでは予め利益が設定なされておりそれに向かって収束していくように操作されている」という件に関してはどうでしょうか?
これも遠隔と似たような疑惑ではあります。
前述したようにホルコンでできることは見るだけなので利益設定を指定してそれに向かって収束させるということはできません。
ですが、それに誤解されるような事例がいくつかありますのでそれは明日のブログで説明していきます。