今週のお題「睡眠」
睡眠は、「科学的」な研究結果として、昭和から何十年も8時間睡眠が良いとされていた。
そして、平成だったかに、「科学的」研究結果から、夜10時から翌日午前2時までが睡眠のゴールデンタイムだと言われていた。
あと、急速眼球運動を伴い脳が活動し夢を見たりする浅い睡眠=レム睡眠と、深い睡眠ノンレム睡眠が90分くらいを単位に現れ、眠りが浅いレム睡眠の時に起きるとすっきり起きられる。深い睡眠の時に目覚ましをかけてもすっきり起きられないということも、「科学的」研究結果として長く信じられてきた。だから、90分の倍数の時刻に目覚ましをかけると良いなどとも言われたりしていた。今でも言われてるのかどうか知らないが。
これらが、睡眠に関する「科学的」研究結果として、日本中みんな、科学的で正しいのだろうと、一生懸命8時間寝よう、ゴールデンタイムに寝ようとがんばっていた。
そして、夜勤などで夜10時から翌日午前2時までの時間帯に寝ることができないと、不健康な生活、体に悪い生活、寿命が短くなる悲運な人と思ってきた。
ところが、最近では、
ゴールデンタイムというのは無い、深い睡眠ができれば時間帯は関係ない、とか、
睡眠時間は8時間よりも、7時間がいいとか、老人は6時間がいい、子どもは8時間より長いとか言われている。
これも「科学的」研究の結果わかったとのこと。
8時間睡眠が良いと信じて、無理やり8時間寝ようとしていた人は、8時間眠れないので、自分は不眠症だと思って毎日毎日苦労して8時間寝る努力をしていた。そして、自分は不眠症だ、病気だと思い込んでしまう人もいたようだ。
最近は、睡眠学の世界的な権威と言われる柳沢正史(やなぎさわまさし)教授という人の言うことが、日本では科学的な正しい説と考えられている感じだ。地デジテレビでは、NHKでも民放のワイドショーでも、「睡眠」というと柳沢正史教授が出ている感じ。
「科学的」研究結果を絶対のものとして信じ込んではいけない。
科学は、仮説を立て、実験、観測して、仮説を検証する。実験、観測でわかったことは、絶対の真理ではなく、仮説が、実験、観測した範囲内では事実であったということだろう。
だから、睡眠8時間が1番良かった研究では、研究対象として選んだ人たちが、たまたま8時間睡眠が1番合っている人たちだけだったのかもしれない。
実験や観測というものは、世界のすべてについてやるのではなく、限定された対象にだけいくつかやって、「自然の斉一性」という仮定のもと、そのいくつかの実験、観測結果が世界全体、宇宙全体に当てはまると考える。
科学的研究結果は絶対的真理だとかんちがいしてしまいがちだ。
睡眠に限らず、いろんなことでおかしなことを「科学的」研究結果だと思って信じ込んでいるのではないか?
最近では、「光の速度より速いものは無い」ということが「科学的」なのかと思っていたら、「量子もつれ」という現象があり、光の速度どころか、何億光年でもどんなに離れていても片方に起きたことがもう片方にも同時に伝わって同時に起きるというのが「科学的」ということになってきたようだ。
さかのぼれば、アインシュタイン以前は、時間が速くなったり遅くなったり、空間が伸び縮みしたりするなんて、「科学的」ではないと言われただろう。
話が、時間、空間、光の速度など、大きな話になってしまっているが、科学は、小さな実験や観測で、宇宙全体の大きなことを推測している。
身近な話題では、コレステロール値が高い人は、「科学的」に言って、コレステロールの多い卵は食べない方がいいということが長い間言われていて、病院でも、医者も、コレステロールの高い人は卵を食べてはいけないと言われていた。だから、多くの人がしぶしぶ卵断ちをしてきた。長年卵を食べなかった人も多いだろう。
しかし、最近では、卵は数個食べても大丈夫、コレステロール値には関係ないと、「科学的」にわかってきたと言われていたりする。
睡眠については、「科学的」に正しいことを追求するよりも、自分が健康で快適なやり方のほうがいいケースもありそう。
「科学的」に睡眠を正しくとるのは、非常にめんどうくさそう。自分の感覚で、快適に生活できればいいのではないか。
いろいろと書いたが、
ちなみに、私の睡眠は、いまいちである・・・。