ホロモイ協同漁業部の番屋に泊まった
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知床岬のホロモイの番屋へ向かう
外来で診ている患者さんと親しくなり
「興味あるなら、網起こしするので、週末行きませんか?」と
「二つ返事で、是非!!」と
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網起こし体験(動画は、youtubeにあげてます)
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終わって、番屋の近くを散歩
「あまり遠くへ行かないでくださいね、ここら辺海岸近くに、ヒグマがよく出ますから」と、、
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なので、番屋内でゴロゴロ
2階の寝床
1階の鍵付きドアの部屋は、女子部屋(この週は、20代の女性の漁師さんもいた)
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「泊まらないのなら、迎えの船・観光船に連絡し寄ってもらえますが、どうされます?」
「泊まって行って、次の日のお昼に寄ってもらって、載せていってもらえますが」
「あーー 番屋にに泊まりたいです」
「携帯の電波は届かないし、電源も自家発電で、夜は真っ暗ですが、いいですか?」
それ、最高やん!!
二つ返事でお願いしますと頼み込んだ
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ビールを呑んで、ゴロゴロしながら、網起こし
定置網の向こうは、手つかずの自然・知床半島そのもの
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上の定置網にかかったマス(手前の♀)をさばいて、夕食のメニューに加えてくれた
マスの筋子、これがいくらより濃厚で、旨い!!
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のんびりと、海を見ながら過ごす
陽のあるうちに、みんなで順番にお風呂
水は知床半島から流れてくる水を、重油ボイラーで沸かした五右衛門風呂
これ、最高!!!!!!
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右の白い建物は、トイレなど
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ウニにはめが無いので、「ウニ好きです」と言うと
目の前の海岸から船を出し、潜り採ってきて、割ってもらって、頂いた
う
ま~~~~
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「大好物です!!甘いし」
船に乗って、ザブーンと潜り、採ってきてくれ、船上でさばいてもらって、頂いた
うまうまww
今まで食べたホヤの中で、最高!!だった
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番屋には、まかないさんが常駐していて、さばいて色々な料理を作ってくれる
スプーンののっている器がバフンウニ
その向こうが、ナマコ酢
その向こうが、マスの塩焼き
その右隣は、バフンウニの山w
ビールもサーバーがあり飲み放題で宴会になった
翌朝は早いので、22時にはお開き
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下には沢からの水が常に流れている
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番屋の前の夕景
(線上に見えるのは、定置網)
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いまでも、思う
ここは地の果てと言うが、自分にとって、今までに経験したことのない、極楽の様な所だった
今でも、知床と言えば、真っ先に、ここの番屋のゆっくりとした時間を思い出す
漁師さん達が言う「番屋は、番屋の時間が有って、ゆっくり時間が進む」
番屋時間と言うそうだ
はっきり言って、流氷なんかより、ここの番屋の光景と時間の流れが好き
ご無沙汰しております。
なかなか一般人では経験できないですね~これは。
この世に生を授かった身としては、一度はしてみたい経験です。
しかし、東京での雑多な環境に居ると、本来人間が持っている感性も鈍化してしまう気がします。
私も漸く定年を迎えますが、年金受給年齢がどんどんと遠ざかり、まるでゴールが見えてきません。
しかし、リタイヤ後は自然と触れ合える場所で静かに過ごしたいです。
こちらこそご無沙汰しています。
代々地元に根付き、外来などで、本人や家族の健康面色々相談してくれた方で、気さくな方でした。
個人の携帯番号を教えあうまでになり、定年まで知床で暮らそうと思っていましたが、やむなく家の都合で知床を去る際に、真っ先にこの方との関係を思いました。
外来で、今まで自分を頼り、付いてきて下さった方々に、去る事を告げるのが辛く、告げると「先生、内地へ戻るのですか、、、」などなど言われていましたから。
この方には、直接、家の都合の細かい内容まで説明し、それは辛かったです。
地元に溶け合いながら、受け入れてもらいながら、気づいた関係でしたので、アスパラ農家や、ジャガイモ農家などなど他の方々に伝えるのも辛かったです。
sacraさんは、リタイヤ後自然と向き合える場所で過ごされる場合は、是非「医療の面」を考えて、その場所をお選びください。
「ウトロ 犬に咬まれ」で検索してみてください。
都会では、あり得ない事で、聞いて辛かったです。
実際、動脈解離で3次救急に運ぼうにも、ドクターヘリが天候で来れない、道は吹雪で通行止めで、除雪車とパトカーを出しでも数時間かかるため、運べない状態の事がありました。
客観的に見て、自然に近い場所には、そういうリスクがあります。