ねらわれた学園 (1981) 526本目
出演:
三田村由香役 薬師丸ひろ子
関耕児役 高柳良一
高見沢みちる役 長谷川真砂美
星の魔王子役 峰岸徹
監督:
大林宣彦
お勧め度★★★☆☆
大林宣彦監督が2020年4月10日に82歳でお亡くなりになりました。
日本を代表する監督。
監督とか、全然詳しくない私でも名前をもちろん知っている。
残念ながらこのカフェで大林監督の作品をレビューしたのは1作品だけ。(もともと邦画が少ないので!)
「時をかける少女 (1983) 」です。
でも、その他にも「転校生」とか「ふたり」とか見たことがあって、好きだったな
今回は追悼として選んだこの作品。
やっぱり昔の大林監督らしい名作ということで、こちら!
三田村由香はある日、自分に不思議な力があるという事に気が付く。
そして、学園が他に力を持った何者かに支配されて行くことに気が付き、三田村由香と同級生の関耕児が謎の力に立ち向かっていく。
こちら1981年の映画なので、かなり古い感じは否めません。
だからこそ、大林監督らしい独特な演出
白黒合成やアニメーション合成。
高校の新歓で踊る変な踊り。
ワインボトルの驚きの中身。
いきなりラーメンをすする先生。
あきらかにおかしな剣道の試合。
時々あらわれるサングラスの不審人物
特に笑ったのが、学校を取り締まるうえで、喫煙している学生とかを取り締まるのはわかるのだけれど、レモンを愛でてレモンを嗅いでいる生徒を取り締まるって・・・
とにかくいろんなことがハチャメチャで面白い
この映画には、高校の校長先生役で原作者の眉村卓先生、審判役で角川春樹が出演しているなど、たぶん現場でニヤニヤしながら撮影したんじゃないかと想像できるくらい、遊び心満載の映画
原作者の眉村卓先生も 2019年11月3日に85歳でお亡くなりになっています。
この原作はよほど人気があったみたいで、ドラマ化4回、映画化は3回(アニメ含む)もされています。
ただ、この映画は原作が中学生なのに対し、高校生という設定だし、主人公も関耕児から三田村由香になっているし、かなり違ってはいるみたい。
ただ、どうみても薬師丸ひろ子のプロモ映画!
とにかく薬師丸ひろ子は映画に登場しているどの女の子とも違ったオーラがあって、激カワです。
やっぱりどうしても主人公が関耕児ではこんなポップな映画にはならないよね。
三田村由香はどうやらお金持ちのお嬢さんみたいで、
家に帰ると普段着が着物!
当時の事をあまり知りませんが、これって普通のことなのかね?
もちろん、関君はそんな服装してませんでしたけど。
家庭教師とか、勉強しているフリして抜け出したり、少女漫画のようなキュン設定があるけれど、あまり関君と由香の甘いエピソードはなく、ちょっと残念。
そしてその関耕児役ががなんと!高柳良一!
「時をかける少女 (1983) 」の深町君役でその棒読み演技が絶賛されている彼ですよ!
オーディションで選ばれた彼。
この映画がデビュー作です!
こちらは棒読み指導がなかったためか、なかなか素敵です。
ストーリーとしては、白塗りで登場して度肝を抜かされた峰岸徹の目的がイマイチよくわからず、学園がなぜねらわれていて、なぜ学園でなくてはならなかったのか、とかよくわかりません。
ただ、雰囲気がスゴイ。
BGMだと思ってたピアノ曲を実は弾いてたり
そしてこの映画の主題曲はユーミンの「守ってあげたい」。
正直この映画とちぐはぐな感じですが、エンディングでこの曲が流れて、なんだか安心して見終われるという不思議。
この映画、面白かった!と共感する人がいたら、教えてくださいな。
たぶんこれ、子供の頃に見ていたら、きっと全然違う感想だったんだろうなぁと思う。
ちょっと怖い感じのSFだし、それでいて高校生のピュアな感じがノスタルジックな映画と感じたはず。
残念ながら初見が大人になってからだったので、「時をかける少女」ほどの感動はなかったけれど、それでも独特な世界観が面白い映画です!
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