娼年 (2018) 565本目
出演:
森中領(リョウ)役 松坂桃李
御堂静香役 真飛聖
咲良役 冨手麻妙
平戸東(アズマ)役 猪塚健太
監督:
三浦大輔
お勧め度★★★☆☆
私の住んでいる駅にこの映画のドデカイ看板があったなぁ。
そこに写る、松坂桃李のうつろな目が印象的だった。
タイトルから勝手にBL的な映画なのかと思っていたけれど、
ちゃんとした男と女のエロ映画だった!
大学生のリョウは大学にもいかず、バーテンダーとしてのバイトに明け暮れていた。
女に興味はない。
そういうリョウのセックスを採点してあげるという謎の女。
彼女に出会ってリョウのひと夏が変わる。
とにかくすごい映画でした。
何がスゴイって、
濡れ場のオンパレード!
「のみとり侍」も結構すごかったけれど、コメディーだったので軽い気持ちで観ることができましたが、こちらはど真面目なエロ映画。
原作は石田衣良の同名小説。(一応この小説は恋愛小説ということになっているらしい)
映画が凄かったので、どんなドエロな小説でエグイ性描写があるのかと思って原作も読んでみました。
が!
小説はとっても美しい描写でちょっと映画とはイメージが違ってたなぁ。
リョウ視点でもっと繊細な心の動きが表現されていました。
例えばリョウが友人の紹介で出会った御堂静香と仕事を始めるきっかけも、映画ではちょっと違和感があった。
「女に興味ない」と言っているリョウが簡単に御堂静香の話に乗る感じが納得いかなかったけれど、小説ではリョウは実は反抗心で御堂静香の話に乗ったと表現されていました。
まあ、それならちょっと納得かな?
その他にもいろいろな女性の悩みや欲望なんかが細かく描かれているので、もちろん性描写は多々あるのだけれど、それよりも女性の内面を描いた小説という感じ。
映画はやはり映像の力が大きいので、そこまでの心の機微は表現できてなかったなぁ。
特に年の離れた夫婦とのエピソードはただただ笑えます
しかもこの作品は最初は舞台からはじまったとか。
舞台でどうやって濡れ場をやったんだ!?
もう、ただただ、驚きです。
舞台でも主演で今回主人公リョウを演じる松坂桃李。
目がうつろ過ぎて・・・彼はもっとイケメンだったと思うんだけど。
ただ、映画の終盤に来るにしたがって生き生きとしてくるところがスゴイ。
終盤に合わせて体も引き締めていったとか。
とにかく体張ってます!
撮影はやっぱり大変だったみたい。
シーンを細かく撮影したようで、そう思えない演技と編集に驚きです。
ただ、リョウという主人公がなぜそんなにも女性のお客様に人気なのか、映画ではなかなか理解しがたいです。
小説では女性の悩みや欲望を上手に叶えるイケメン的な感じなのだけれど、映画ではやっぱり男性目線の表現が多くて、とてもそれで女性を満足させているようには見えなかった
そして一番残念だったのが、リョウの喘ぎ声
リアルに演じていたのかもしれないけれど、もう少しセクシーでカワイイ感じを想像していたのに、鳥の首を絞めたような声だったのが残念。
不思議な男の子アズマ役の猪塚健太。
彼も舞台からの続投です。
こんなカワイイ子がいたんだなぁ
20代前半かと思いきや!
難しい役所を演じ切っていて、もっと活躍して欲しい!
リョウの相手役で登場する女優さんもみんな体張ってます!
それ系の女優さんかとおもったら、皆さまそうではないらしく。
うーん、ただただ感心させられます。
この映画の根本のテーマは御堂静香が最初にリョウに言うセリフであり、小説にも書かれている「ふたりですれば素敵なことを、あなたはいつもひとりでしている」というリョウに男女の欲望を追及する素晴らしさを感じてもらおうとする話。
ただ、映画ではリョウに対してそこまで女性として共感できる部分はなかったなぁ。
でも、興行成績としては大成功を収めたらしく、一般的には女性から支持されている映画のようです。
単に私にはハマらなったというだけかな?
この映画、面白かった!と共感する人がいたら、教えてくださいな。
観る時は一人でじっくり見ましょう(笑)
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