コーヒーが冷めないうちに (2018) 523本目
出演:
時田数役 有村架純
新谷亮介役 伊藤健太郎
清川二美子役 波瑠
賀田多五郎役 林遣都
高竹佳代役 薬師丸ひろ子
平井八絵子役 吉田羊
房木康徳役 松重豊
謎の女役 石田ゆり子
監督:
塚原あゆ子
お勧め度★★★☆☆
カフェってあなたにとってどういう場所?
私は正直、恥ずかしながら家で飲めるのになぜ高いお金を払ってカフェに行くのか理解できなかった
だから一人の時はほとんど行かない。
家で好きな紅茶を入れるからいいや、って。
もちろん、誰かと一緒の時はカフェって便利。
そして、海沿いのカフェとか、好きだったな。
立地もカフェに寄る大きな理由。
ただ、常連さんばっかりのカフェは苦手。
あの空気、なんだか嫌なんだよねぇ。
そういう常連さんばっかりが集まってそうなカフェのお話。
喫茶店「フニクリフニクラ」には不思議な噂がある。
ある席に座ると過去に戻れるというのだ。
しかし、その席に座るには、細かい「ルール」が設定されている。
その噂を聞きつけて過去に戻りたいお客様が今日もやって来た。
こちら、2017年に本屋大賞にノミネートされたベストセラー小説が原作。
もともとは演劇として上演されていたものを小説にしたというから、面白い。
確かに、舞台で見たら、また違った面白さがあっただろうなぁ。
私はこちらの原作、以前に読みました。
既読の上での映画視聴。
小説の時の「4回泣ける」と聞いて読んだけれど、正直そこまで押し付けられるとなかなか素直に泣けない
夫婦の話は泣いちゃったけれど、姉妹の話は人の死に関わる話なので、そこに持っていくのはずるいなぁと、泣けなかった。
つまり、1回しか泣けない小説だった。
それを踏まえて映画を見たので、かなり偏ったレビューですが、ストーリー知っているつもりで見たのに、
あれ?こんな映画だったっけ??
それもそのはず、原作とは設定が異なっているし、なんと!「コーヒーが冷めないうちに」だけでなく、続編の「この嘘がばれないうちに」の一部が映画化されています。
なので、原作を読んでからしか映画は見たくない!という人は、2冊を読んでおかないと、小説のネタバレになっちゃうので、ご注意!
逆に、原作であんまり満足できなかった人は、映画は設定が異なっているので、見たらまた新しい面白さを発見できるかもしれない。
原作では過去に戻れるという噂の席に最初に座っている謎の女性の正体が明かされずに終わりますが、映画ではちゃんと明かされます。(これは「この嘘がばれないうちに」の内容らしいです。)
「夫婦」のエピソードは男女が逆になっている。
カフェには数の他に時田計という女性が登場して、とっても素敵なエピソードががあったのだけれど、彼女は登場せず、また、映画ではその代りに新しく「新谷亮介」という新しいキャラクターが登場します。
私は結構原作の「計」のエピソードはタイムトラベル好きにとっては王道といえば王道ですが、好きなエピソードだったので、がっかりでしたが、数だけを出演させて亮介を絡ませることで、うまい事このエピソードを合体させた感じに仕上がっているので、そのエピソードのすり替えぶりにちょっと感動してしまいましたよ
私は計が出てこないと知らなかったので、石田ゆり子は計だと思ってたよ。
そして数のイメージはもう少し元気な女の子だったんだけれど、数のストーリーが原作とは違っているので、それに合わせてちょっと影のある感じに仕上げているのかもしれないね。
そして映画としてとても素敵だなぁと思ったのはタイムスリップするシーン。
原作ではどんな描写だったか忘れてしまったのだけれど、映画ではまるで水に飛び込むみたいな演出になってます。
(それに備えて平井さん(吉田羊)が水中メガネ用意しているのが、地味に笑える)
しかも本当に水に飛び込んで撮影している!
2メートルくらい深い水に重りをつけて沈み込むようにしているそう。
とても美しくて幻想的。
ちょっと今までのタイムスリップの概念を覆すような演出です。
これは確かに舞台ではできないかもしれないなぁ。
映画ならでは、ですね!
さて、この映画で私が何回泣いたかというと!
3回です!
しかもそのうち2回が「夫婦」のエピソード!
でもやっぱり原作で初めてこのエピソードを読んだときのグッときた感じには勝らなかったなぁ。
そしてもう1回は私が「ずるい」と評した「姉妹」のエピソード。
これは本当にずるい。
吉田羊がいい仕事しすぎ。
そして妹役の松本若菜が清々しくて泣けた
この映画、面白かった!と共感する人がいたら、教えてくださいな。
さぁて、皆さんは何回泣く?
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