イニシエーション・ラブ (2015) 518本目
出演:
鈴木役 松田翔太
鈴木役 森田甘路
成岡繭子役 前田敦子
石丸美弥子役 木村文乃
監督:
堤幸彦
お勧め度★★★☆☆
家に捨てられないカセットテープやMDやら、レーザーディスクやら、ビデオテープがあります。
でも、どれもデッキがないので聞いたり見たりすることができない。
それでも捨てられないのはなんなんだろう?
時代の流れって恐ろしいね
1980年代後半の静岡。
冴えない鈴木は合コンで出会ったマユに恋をする。
そこから始まる鈴木とマユの恋の行方は・・・?
乾くるみの小説で有名な「イニシエーションラブ」。
私、原作を随分昔に読みました。
その時の衝撃ってホント、すごかった。
実際には読んだすぐはあまりピンと来なくて、とにかく鈴木にムカついていたけれど、考察サイトを友人に教えてもらって読んでいたら、さらにどっぷりハマってしまい
もしもこの小説を読んであまり面白くなかったという人は、ぜひネットでいろいろ調べて見て欲しい。
作者が意図したところからしないところまで、とにかく細かい伏線が張られていて、それを知ってから読み返すともう、鳥肌もんです
そんなわけで、すでにネタバレしていたので、この映画は見なくていいかなぁ?ってずっと思ってた。
でも、その一方で、この小説をどうやって映画化するんだろう?って興味もあった。
なぜって、この小説の面白いところは、「小説だからなしえるミスリード」っていうところだったから。
それを映画でどうやって表現するんだろう?って。
そんな興味で見ちゃいました。
うんうん、確かにこれを映像化するとは、すごい!違和感なし!
そして最高に気に入ったのは、映画の最後にちゃーんと解り易い説明があって、小説よりずいぶん親切設計。
小説では伏線はご自分で確認してください、って感じなので。
ただ、そのせいで、映画は何度も見返す必要がないので、いいのか、悪いのか・・・。
「あなたは必ず2回見る」というカバー文句がありましたが、見なくても随分解り易いです
原作既読なのでかなり偏ったレビューになっちゃいますが、Side-Aの鈴木について。
私の中で鈴木はもう少しイケメンだったんだけどなぁ・・・!(森田甘路には申し訳ないが)
マユが鈴木に恋する理由がイマイチ伝わってこなかった・・・
よくこの小説は「最高傑作のミステリー」なんて言われるけれど、本来恋愛小説なわけで、私はSide-Aを読みながら鈴木の純愛にものすごくキュンキュンしましたよ!
でも映画を見ると、なんとなく80年代のトレンディードラマのオマージュが強すぎたのか、ちょっと面白い感じに演出されていて、あくまでSide-Bありきのストーリーになっちゃっている。
本来そうなのかもしれないけれど、私はSide-Aのストーリーそのものが好きだったので、(小説でも最初に来るので、思い入れが強いだけかもしれないけれど)、これだけで極上の恋愛映画に仕上げるくらいだったら良かったなぁ。
ちょっと大どんでん返し、とかミステリーの部分に注力しすぎちゃったのかなぁ?
実際見ている方もどんな秘密があるんだろうと身構えて見ちゃうんだろうね。
でも、小説を初めて読んだときはそんな事知らなかったから、最後まで読んでびっくり!って感じになって、それが原作人気の理由だと思うのです。
Side-Bの鈴木役に松田翔太。
ごめんなさい、今まで松田翔太をイケメンだと思ったことがなかった
だけどこの松田翔太はイケメンすぎる!
髪型のせいなのか、服装のせいなのか、役のせいなのか?
そして随所に登場する80年代アイテムや音楽。
私は残念ながらそれほど思い入れのある時代じゃなかったので、(男女七人とかも見てないしね・・・)よくわからないところもありましたが、大丈夫!
そんなアナタに朗報です!
映画のエンドロールで80’s図鑑なるものを見ることができる!
これでいろいろなアイテムの説明などを見ることができるのです!
そうそう、「シェーキーズ」ってこんな昔からあったんだ。
日本ではなんと1973年から営業をしていて日本でのピザのパイオニアだそうで。
アメリカでは何度か行ったことがあったけど、日本でもこんな昔からあったとは・・・!
あぁ、ピザ食べたい
この映画、面白かったと共感する人がいたら教えてくださいな。
「伏線を全部見抜いてやるぞ~」とか、「どんでん返しを予想してやる!」とかそういう気持ちではなく、80年代の男女の恋愛を軽い気持ちで楽しむと、最後に面白い事が待ってます!
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