嘘を愛する女 (2018) 561本目
出演:
川原由加利役 長澤まさみ
小出桔平役 高橋一生
海原匠役 吉田鋼太郎
木村役 DAIGO
心葉役 川栄李奈
監督:
中江和仁
お勧め度★★★★☆
アメリカから帰国したばかりの頃、携帯電話を契約するのに住民票がないとできないと知って驚愕
まだ引っ越し先が決まってなかったので、住民票なかったのです。
まあ、いろいろあって携帯を契約できたけど、家もなくて携帯も無かったら、なーんにもできないからね。
住民票なしで暮らすとこういう事になる、という映画。
バリキャリの川原由加利は、恋人の小出桔平と同棲して5年。
ある日、桔平が倒れたと知らせ受けて病院に行くと、警察から免許証が偽造されていることを知らされる。
いったい彼は何者なのか?!
恋人が実は名前も素性も全部ウソだったという話。
こういうネタ、海外の映画でありそうな気がするけど、ネタとしてなかなか面白い!
そしてなにより、これは実話にインスピレーションを得て作られた映画だということ。
実際に旦那さんが亡くなって、いろいろ調べてみたら戸籍謄本すら偽物だったという1991年の朝日新聞で報道された実話。
でも、今は昔よりずっと「本人確認」できないとなーんにもできないから、偽名や素性を偽るのもかなり難しいと思うけど
映画の中の桔平は、もちろん、携帯電話とかは契約できないので、持ってない。
まあ、今時そういう人がいなくはないけれど、どうやって連絡取り合っていたか、ちょっと不思議。
職場に関しては、よくリストラされたお父さんが家族に仕事を辞めたことを言えずに公園で1日過ごすとかあったから、案外バレないかも。
でも、収入が全然なかったら、怪しまれるなぁ。
正直全然リアルじゃないけれど、とにかくネタ勝ち、そして長澤まさみ勝ち!
知りたい、でも知りたくないって感じが面白い。
そして、たった一つの手がかりである桔平が書いた小説を手掛かりに謎解きを始めるというのがいい!
主人公のキャリアウーマンを演じる長澤まさみ。
ちょっと勘違いしている「できる女」のイタイシーンがあって、あまり映画では詳しく語られないけれど、彼女の仕事がどうなったのかもちょっと気になる。
もっといろんなドラマが仕事場でもあっただろうなぁ。
ただ、よく小説とかで、「この人、仕事どうしてんだろう?」と思うような主人公の動きが、この映画ではちゃんと仕事を休んで謎を追うという流れになっているので、仕事のエピソードはやっぱり必要なエピソードだったんだよね。
この映画はそういう感じで「このシーンいる?」と思わせておいて、後から「ああ、そうか」と思わせる上手い伏線の張り方しているなぁと思う。
特に時々挟まれる回想シーンなんかは実は意外に大切なシーンだったりする。
そこがまた、魅力
桔平のストーカー役、川栄李奈。
この子の存在いる?って実は思ってしまうのだけれど、彼女の虚言壁が謎の男桔平の存在をさらに謎にさせている・・・のか?
とにかくちょっとムカつく。
でも、彼女のおかげで桔平の小説が発掘されるので、まあ、しょうがない。
一番驚いたのが木村役のDAIGO。
彼はあの話し方のせいで、俳優としては三流だろうという私の偏見を払拭してくれた!
とても素晴らしい!
DAIGO感を出しながらも全然別人格の木村を演じられるってすごい!
もっといろいろな映画に出て欲しい俳優さんです
この映画は謎の男を追うサスペンスの要素と、瀬戸内を舞台としたロードムービ的な要素もあり、さらに、脇を固める登場人物のドラマもちょとだけあるので、盛りだくさんなのですが、バランスよく、本当に飽きずに最後まで楽しめます。
この映画、面白かった!と共感する人がいたら、教えてくださいな。
鑑賞後がなぜか清々しいこの映画。
隣にいる人のこと、本当に全部知っているか?って確かめたくなる映画です。
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