鑑定士と顔のない依頼人 (2013) THE BEST OFFER 475本目
出演:
ヴァージル・オールドマン役 ジェフリー・ラッシュ
ロバート役 ジム・スタージェス
クレア・イベットソン役 シルヴィア・フークス
ビリー・ホイッスラー役 ドナルド・サザーランド
監督:
ジュゼッペ・トルナトーレ
お勧め度★★☆☆☆
芸術って本当にわからないのよね。
美術館に行くのは嫌いではないのだけれど、価値については本当にわからない。
落書きみたいな絵に何億も払ってオフィスに飾って満足している人を見ると、逆に心底羨ましい。
でも、お金になるから人が集まるのかもね。
美術鑑定士として成功を収めていたヴァージル。
彼の元に一件の奇妙な依頼が舞い込む。
家の美術品を査定して欲しいというが、その依頼人はなぜか姿を見せない。
使用人でさえも一度もその姿を見たことがないという。
その依頼人の女性に次第に惹かれるヴァージル。
彼女の正体と、彼に待ち受ける運命とは?
正直言って、
久しぶりにひどい映画を見た
という気分。
ただ、途中まではとってもワクワクして、ドキドキして、面白かったから、結末に本当に残念。
しかも、結末部分から過去の回想への繋ぎの部分がなく、ただただ残念。
そして、いろいろな想像はできるのだけれど、最終的に確実な説明がないので、とても消化不良。
こういう映画が好きな人がいるんだろうけれど、
はっきりいって悪趣味
ある意味ホラーだった・・・。
主人公のヴァージルはとても優秀な鑑定士なのだけれど、友人のビリーと組んで、価値のある美術品を安くセリ落とし、密に自分のものにしています。
それは詐欺みたいなもんだろうけど、なんだかそこまで悪い事のようには見えない。
例えば、安く手に入れて高い値段で売って利益を得るとかなら、わかるのだけれど、実際に彼がやっていることはコレクションすること。
だけど、物凄くお金持ちみたい。
鑑定士ってそんなに儲かるのかしら?
だけどビリー以外には恋人も友人もおらず、1人でいつも食事をしているような孤独な老人。
そんな彼に舞い込んできた奇妙な依頼で人生を翻弄される。
映画の中でヴァージルとロバートの会話はなかなか面白い。
その2人の会話ににでてくる「チェスを指すトルコ人」。
この人形は制作された1770年から1854年まで、多くの持ち主に渡ってオートマタとして展示されていたのですが、実は1820年前半には、これはオートマタではなく、人間が操っているただの人形だということが判明したそうな。
手品、みたいなもの?
まあ、インチキだったようです。
そして2人の会話の中に登場するヴァーカンソンという名前。
彼はフランスの発明家でオートマタを作成していた人。
1700年代にすでにオートマタが流行っていたんだね。
そしてそのオートマタに魅了されるヴァージル
主人公のヴァージル役のジェフリー・ラッシュ。
「シャイン」で有名な彼。
気難しく、孤独な老人役がぴったりです。
確かにヴァージルはとても人から好かれるような性格ではないみたいだけれど、時々優しいところがあって、悪い人ではないような気がする。
そして何よりも愛が彼を変えたんだよね。
友人でなんでも直すことができる機械職人のロバート役にジム・スタージェス。
なかなかのハンサムでイイ感じの人。
どこかで見たことあるなぁと思っていたら、「ワン・デイ 23年のラブストーリー」で、イケメンクズ男を演じていた!
なかなかのクセモノです。
そして友人のビリー役にドナルド・サザーランド。
すみません、キーファー・サザーランドのお父さんと言う方が私にとっては馴染みがある。
あたりまえだけど顔似てるよね
この映画、面白かった!という人がいたら、どのあたりが良かったか、教えてくださいな。
いや、ほんと、4分の3くらいは依頼人のミステリアスさや向かいのバーの住人も含め、個性的なキャラクター達で上質なミステリーなんだろうな、と面白く見ていたからこそ、最後の最後でなんだかがっかりしちゃった。
でも、それ以外の結末っだったら、どうなのか?と言われると確かに・・・。
ただ、ヴァージルの"There's something authentic in every forgery"という言葉はこの映画でとても重要な意味を持っていると思う。
そう思ってないと、本当にただ悲しいだけになっちゃうし・・・。
怖い物みたさ感が好きな人にはオススメ。
にほんブログ村
人気ブログランキング