世にも奇妙な話.2018 【家族もの1】 - センテンス・オータム

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世にも奇妙な話.2018 【家族もの1】

検索上位で表示される‥というのもあるのだけれど、ヤフーさんが提供する「知恵袋」なるサイト? わたくし、アレを“サーフィン”するのがわりと好きでして......

 

 

色んな人の、色んな人生が垣間見えて面白い。‥面白いなんて言っちゃ失礼だが、家庭内や職場環境の悩み、はたまた恋人の性癖についてであったりだとか(笑)、質問者は一様に皆真剣で、見ず知らずのユーザーが、これまた専門家よろしくな回答を寄せてくれる‥人もいる。私も身内の葬儀があったとき、そこで費用の相場などを参考にさせてもらった。

 

最近ちょっと気になった投稿がある。それは妻の出産に立ち会った際に見た光景や“匂い”がトラウマとなってしまい、以後「セックスレス」になってしまったという方のもの。

 

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画像はスクリーンショット

 

 

筆者には経験がないし、おそらく今後もそういった場に出くわすことはないのだろうが、はたと彼の身になって考えてみると‥自分も自信がない。今までどおり変わらずに「母」となった妻を愛すことができるのか。いや、本当に愛しているヒトならば、それすらも愛おしく感じられるはずだ。‥そんなふうに自問自答を繰り返していたら、いつしか「奇妙」な世界に迷い込んでいた(笑)

 

 

鷲尾いさ子主演の【怪我】という作品。“命がけ”で出産をした、女性の話である。

このストーリーは事前に語られる、案内人・タモリ氏の言葉にすべて集約されているのだが、件の彼や、確かな自信が持てない私のような男がみると、また出産への考え方が変わってくるかもしれない。

 

ひき逃げ事故があった日、自責の念にかられて警察に出頭した運転手。ところが、そこにいる重症であったはずの被害者の姿がない。‥加害者ではなく、事故にあった被害者を捜索するという、奇妙な現象が起こった。

その被害者こそが、妊娠が発覚したばかりの主人公。実、すでに彼女は息絶えていた。だが、愛する夫の子供を産むまでは死ねない‥。たゆまぬ執念が奇跡を起こし、彼女を“生きさせた”。

そうして迎えた出産の日‥。子供を産み残して、逝ったのである。妻の「異常」に何度も狼狽える男‥‥いつだって気丈でい続けた、強い女‥‥。きっと“現実”もそうなのだろう。

しかし、この作品で教えられる大切なことは、女は命がけで子を産むということ。たとえ、彼女ほど切迫した状況でないにしても、それに変わりはない。いわば男のための出産でもあるのに、ただ見守るだけしか出来ない男が弱くてどうするのだと。

出産を境に、夫婦の主導権が女のほうに移るのは、よくみられること。男は‥いや、夫は母になった妻を、もっとリスペクトしなくてはならない。透明感ある鷲尾いさ子の演技が光った。 ≪つづく≫

 

 

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